ラガー突つ走る審判も突つ走る 山本あかね

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山本あかね
ラガー突つ走る審判も突つ走る
冬のスポーツシーズン到来。このグランドではラグビーの熱戦が繰り広げられている。スクラムから供給されたボールをバックスが持って走って走って敵陣を突破してゆく。こんな見せ場に観客が湧いているのだがよく見ると選手と同しように審判も走っている。青春の血は沸き肉は躍動する。因みに選手の事をラガーと言い得点はゴールインではなくトライ、試合終了はノーサイドと言う。こんな彼氏の解説に彼女がうなずいている。観客も又青春をしている。：句集『あかね』（1995年11月20日）所載。