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冬滝のきけば相つぐこだまかな 飯田蛇笏

2018年11月25日 | 俳句
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飯田蛇笏
冬滝のきけば相つぐこだまかな
滝の前に立って滝を見ている。厳粛な迄に寒い冬の中に身を置きながら。滝のこだまが相ついで耳に響いている。凍りそうで凍らぬ水の命が迸る。どっこい俺も凍ってはいないぞ。冷え切った肉質の真ん中を走る熱い血潮に燃えている。命の限りわれ燃えん。厳しければ厳しいほど燃えねば生きてゆけぬのだ。胸の中まで滝音がこだましている。:山本健吉「定本・現代俳句」(1998年4月30日)所載。
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