やんまの気まぐれ・一句拝借!

俳句喫茶店<つぶやく堂>へご来店ください。

女傘差しゆく男春時雨:三宅久美子

2021年03月11日 | 俳句
556
女傘差しゆく男春時雨:三宅久美子
何とも艶めいた句である。月形半平太だったか「春雨じゃ、濡れて参ろう」と言うのが春の雨の感覚である。しかし時雨るる程の雨と成れば現実びしょ濡れとなってしまう。そこで傘を差さねばならないが今日は天候を読み違えて持参していない。行きつけの居酒屋の女将が「これで良かったら」と花柄の女傘をかして呉れた。詰まるところ近々再び店に傘を持って出掛ける事になる訳だ。別になあんにもこまりませんが。<初恋は一つ傘なる春時雨:やの字>朝日新聞「朝日俳壇」2021年3月7日所載。
<いらっしゃいませー俳句喫茶店・つぶやく堂ーどうぞお入りください>