今日の出来事

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「謎解きはディナーのあとで 」を読んだ

2011-01-04 | 
「謎解きはディナーのあとで」東川篤哉
小学館 (2010/9/2)

「失礼ながら、お嬢様の目は節穴でございますか?」という帯に惹かれて購入。
大富豪令嬢であることを隠している刑事・宝生麗子が、
富豪の御曹司であることを鼻にかけるエリート警部ともに巻き込まれる事件を、
令嬢の執事・影山が毒舌と共に見事解決する、
という「安楽椅子探偵物」です。

主要人物3人の掛け合いが面白い。
いわゆる「残念な人」代表の風祭警部、そのピンとハズレの言動に、
麗子が心の中で突っ込む(毒づく)セリフがいちいちごもっとも。
本筋とは全然関係ないんだけど、お約束のように出てきます。
麗子の執事である影山は、慇懃無礼を絵に描いたような人物で、
麗子の捜査能力のなさをグサリと指摘したあと、
おもむろに真相を解明するワケです。

本格ミステリという触れ込みだけに、
人情の機微よりトリックがメインの短篇集で、さらりと読めます。
いかにも軽いミステリらしく、表紙イラスト(中村佑介)もおしゃれです。

舞台は東京都国立市限定とやけにローカルで、ちょっとした薀蓄もあります。
少しの時間を楽しく過ごすのに、ぴったり。
そのうちドラマ化されるかもね。


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