今日の出来事

どこへでも風の吹くままに。 http://www.geocities.jp/syanagio/index.html

「ヒューゴの不思議な発明」を観た

2012-03-26 | 映画・舞台・テレビ
「ヒューゴの不思議な発明」
予告編を見た感じでは、子供向けかなあと思っていたのに、
アカデミー賞を5つも取ったというではありませんか。
このブログにコメントを寄せてくださるmayumiさんお薦めのこの映画、
観にいってきました。

子どもが主人公ですが、映画好きの大人向けでした。
映画が映画として成立し始めた頃の「奇跡」の作り手、ジョルジュ・メリエス。
その「月世界旅行」の映像が、
(どこで見たのかは覚えていないけれど)確かに記憶にあることに、驚きました。
劇中映画(?)として登場する懐かしのフィルム、
こんな風に作っていたのか、と納得させられる創生期のSFX。

少年ヒューゴのガラスのような瞳にうつる世界は、
駅の時計塔の上から覗き見える人の営みです。
そこに登場する人物たちの喜怒哀楽に、
ヒューゴが密かに親愛の情を寄せていることを、誰も知りません。
駅の雑踏の中で、ヒューゴは孤独です。
しかし、そこに舞い降りた天真爛漫で好奇心旺盛な少女イザベルに導かれるままに、
ヒューゴの世界は、本屋や駅の外へと広がり、
傍観者ではなく、生身の人間として人と関わっていくのです。
その変化が、3Dを駆使したカメラワークで鮮やかに映し出されます。

この映画の鍵となる機械人形の、
能面にも似た無表情な頭部と、機会仕掛けが露わになった胴体は、
ヒューゴの夢の中にアレンジされて出てきますが、
悪夢でありながらとても、球体関節人形に通ずるものがあって、
とても魅惑的でした。

この映画を見た別の収穫は
いつも「中味空っぽ」のアクション映画ばかりの連れ合い、
実はこういう胸に沁みる映画を避けるのは
「そんなコッパズカシイことできるか」と思うかららしい。
「たまにはこういうのもいいな」と言わしめたこの映画、
やはり傑作ということでしょう。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お気に召して戴けて... (^^) (mayumi)
2012-03-27 09:17:54
邦題の印象が 内容にそぐわない事を書く方も多く、本編には なんの責任も
ないのだけれど... 改めて 邦題の難しさを思いますが、原作のタイトルにある
『invention』を発明と訳したのが 果たして 的確だったかどうか...
っていうのは ありますね。

そんな物議を醸しつつも、ちょっと素敵な作品だったかな... と思います。
なにより、ご同伴の君が機嫌良く御覧になったとの記述に 頬が緩みます (*^m^*)
返信する
タイトルは大事 (ヤナギオ)
2012-03-27 22:41:43
映画の第一印象って、タイトルですものね。
現代をカタカナに直しただけ、というのは味気ないけれど、
妙な誤解を呼ぶのもちょっと・・・・

連れの反応は意外でしたが、
案外好ましかったですよ(笑)
返信する