最後に、現行の 「フォーカス」 の試乗車をお借りできた。
次期モデルとの外観の違いは、主に顔でしょうか。
ただ、エンジンが2L のNA(次期は1.5Lターボ)だったり、変速機がDCT(次期は6速AT)とメカニズム的に大きな違いがあるそうです。
運転席の印象は次期型とかなり似た印象です。
エンジンやミッションが違うと言っても、運転席からは見えないので差が判りません(笑。
ゆっくりと走り出す。
とてもDCT(デュアルクラッチ)とは思えない、滑らかな動作に思わず 「これトルコンAT?」 と錯覚を覚える。
この辺り、カクカクしたり、ギクシャクしたりした 某国産車とは全くの別物。
とても同じ方式の変速機とは…、恐るべし 「フォーカス」、侮りがたし、「フォード」。
走り出すと直ぐ判る、物凄く締ったボディー、足回り、そして身体がブレないシートの仕事。
ボディー剛性は、乗用車でココまでするのかと思うほどカッチリしてる。
足回りも同様で、ストローク感は薄い。
なのに、路面の凹凸は、その大きさに関わらず見事にいなしていく!
姿勢変化が極めて小さく、それでいて乗り心地をスポイルしないこの足回りって、いったい!?
いままでハンドルを借りた車で、硬めの足回りを持つ車の多くが衝撃をいなせず、かなりの突き上げを起こしていた。
XVハイブリッド や ボルボ V40CC でさえ跳ねられたのに(汗。
正直、キツネに摘まれたような感触です。
そして、タイヤの転がり感がとても高い(エコタイヤではないのに)。
車がスルスルと前に流れて行く。
ハンドルの重さは、私にはかなり軽め。
ステアの反応はかなり鋭敏、瞬時に向きを変えるソレは、良くできた FRスポーツ を連想させる。
そして、恐ろしく良く 「曲がる」!、「速い」!!
片輪に制動を掛ける、「トルクベクタリング」 のせいらしいが、FRがオーバーステア寸前で頭をコーナーの内側に切り込ませるような、とんでもなくシャープにコーナーを切り裂く感覚はあまり記憶に無いんですよ(汗。
更にスピード域を高めると、より乗り心地が安定(良くなる)するのだとか、えぇ~。
横Gが掛かってても、このサポートのシッカリしたシート(セミバケットみたい)のお蔭で、身体がフラフラしないから、あまり恐怖感が無い。
もしかしたら、なんちゃってスポーツカーより戦闘能力、高いような気がする。
それでいて、快適性を損なわない懐の深さも併せ持つ。
相反する難題をクリアしてくる、 「フォーカス」 、恐ろしい子!(爆。
残念ながら、Dレンジのままで十分に堪能してしまい、「使ってみて」 と言われてた 「S」 レンジを忘れてしまった。
これは良くある、シフトポイントを上げる事により高回転をキープするモードだと思う。
…いったいどんな事になるのやら。
いやいや、自動車の世界も広い、面白い。
なかなか日本市場に フォード というブランドが根付いてるとは言い難い。
が、もし 「ホドホドな優等生」 に退屈を感じたなら、こんな車の戸を叩いてみるのもアリだろうと思った。
きっと効きすぎる 「スパイス」 になるハズ(笑。
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