闇夜の烏の変な世界

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「ぶつからない車」という言葉と意義を考えてみた

2014-10-25 08:05:00 | 交通事故

​自動車事故対策機構が行った、「ぶつからない車」で話題な「自動制動装置」テストの結果はかなりショッキングでした。

私もいつも間にか「衝突安全装置」が装備されてれば「ぶつからないから安心」と思い込んでたようで…(怖。

 

ネットにこんな話しが。

車を買いに来た男性が、「妻が運転するので「ぶつからない機能はありますか?」」と尋ね、「この車種には付いてませんが」と説明されるのそのまま買わずにお帰りになった、と。

奥様想いの旦那様だなぁというのと、安全装置への過大な過信が見え隠れするように思えます。

「安全装置があればブレーキ操作誤っても危険でなくなる」みたいな意識を感じます。

 

他に、マツダの新型アクセラが出た時、試乗した某自動車評論家は「アダプティブ・クルーズコントロールが 30km/h以下でキャンセルされるのは絶対に改善すべき。渋滞でノロノロになる度に再設定するのは面倒だ。」と申してました。

確かに全速域作動の同機能を搭載した車ってのがありますから、日本の、特に都心部を走る際には「アクセルとブレーキ操作せずに勝手に走ってくれる」というのは実に「楽ちん」なのでしょうね。

 

埼玉のマツダディーラーで「自動停止のデモ」中に、CX-5が停止せず(30km/hを越えてたらしい)に壁に激突、助手席の営業マンが腕の骨を折る重傷(シートベルトしていて)を負った事件がありましたね。

この事件、よくよく考えてみるとそんなに大きな問題では無かったのかもしれません。

マツダ車が搭載する衝突安全装置(SCBS)は「時速4~30km/hまで」をカバーレンジと公的にうたってます。

更に、中速域用の安全装置(SBS)が時速15km/h以上で衝突の衝撃を「軽減」させます。

そして時速30km/h~100km/hをカバーレンジとするアダプティブ・クルーズコンコントロール(MRCC)が前車との「車間を維持」します。

つまり、低速用のSCBSのデモンストレーション中に速度超過し、SBSが作動したものの衝突してしまったのが埼玉のディーラーでの事故だったと想像できます。

例えば、デモ中に最低速度(30km/h?)にMRCCを設定できてたなら、もしかしたらこの事故はもっと軽微、又は回避できてたのかもしれません。

そう考えると、自動ブレーキが30km/hまで、車間自動調整のクルーズコントロールが約30km/h以上をお互いにカバーできてる構成って、意外に「理に叶った」と言えるかもしれませんね。

 

「じゃぁさ、一般道で30km/h以上で衝突したらどうすんだ?」って話しになるのでしょうが、要はココが「皆さん過信させられてる部分」なのではないでしょうか?

常識的に車のブレーキを掛けるのは「運転手」です。

交通事故を起こし、「あなたはブレーキを踏みましたか!?」と問われ、「自動で止まるハズだから踏まなかったのに効かなかった!」と証言しても、多分「運転過失」で「犯罪者」に。

少なくとも今の自動車が持つ「安全機能」と呼ばれるものは、毎回全く違う状況の変化をカバーできてるとは言えない事が実験からも明らかになりました。

走る・曲がる・止まる、全て運転者が「自身で行うという自覚」こそが、最も安全に繋がるのかもしれません。

 

その上で、更に安全装備を加える事で「安全性を高める」。

これが車載安全装置の本来の「意義」だったのでしょうが、いつの間にか「ぶつからない車」なる言葉に絶対の信頼を期待していたようです。

この表現こそ、最も「危険」なのではと考えさせられます(汗。