政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

山口知事選不戦敗 民主党本気で政権をとる意欲があるのか

2008-06-16 11:17:08 | 民主党
山口県知事選、民主県連が独自候補の擁立断念  (NIKKEI NET 6/14)

民主党山口県連は14日、任期満了に伴う山口県知事選(8月3日投開票)で独自候補の擁立を断念し、自主投票とする方針を決めた。同党の平岡秀夫衆院議員(山口2区選出)は記者会見し「力不足だった」と述べた。

民主党は、『政権交代』・『自民は解散総選挙を』と叫んでいるが、国民は半信半疑。期待半分諦め半分。
この体たらくでは政権交代など夢のまた夢。

今年3月熊本県知事選挙。自民党が擁立した蒲島氏が当選、民主党推薦候補敗北に際しての民主鳩山幹事長の弁。
『当選を果たせなかったことは大変残念ですが、民主党として責任をもって候補者を推薦して生活者のための県政を訴え、多くのご支持をいただくことができました。これは、地域活動における貴重な糧であり、今後も首長選挙に積極的に挑んでいきたいと考えています。
 最大の政治決戦である総選挙は間近に迫っています。民主党は、国民の皆さまのご期待に応えて「国民の生活が第一」の政治を実現するため、今後も地域主権の確立、そして総選挙勝利、政権交代をめざし、一致結束して全力で邁進します。』

1月 大阪府知事選 惨敗
3月 熊本県知事選 惨敗
7月 鹿児島県知事 不戦敗
8月 山口県知事選 不戦敗

こんな政党が政権を取れるか?
特に、山口では先に衆議院補欠選挙で民主党が勝利したばかり。ここで知事選候補者擁立を見送ったことには、怒りさえ覚える。自民党にとっては補選での敗北を帳消しにする絶好のチャンス。民主党からの反論がないのだから、好き放題を言うことが出来る。
山口補選における民主党勝利に喝采を送った庶民の思いは何だったのだ。
一連の知事選はすべて任期満了によるもの。予定は4年前から分かっていたはず。それが土壇場でのこの結末。
知事選に候補者を擁立することすらできない政権党などあり得ない。今回の決定で民主党は、政権をとるだけの実力が備わっていない、ということを全国民の前に露呈してしまった。

『今後も地域主権の確立、そして総選挙勝利、政権交代をめざし、一致結束して全力で邁進します』という鳩山の言葉は何だったのだ。鳩山はこの際、無能と無責任の責任をとって党の幹事長から身を引け。……?無責任な人間は責任はとらないし、無能な人間は無能であることを認識する能力もないか。

前回の参議院選挙の勝利だって、『消えた年金問題』、『赤城農水相の絆創膏』が追い風になっただけ。山口補選も『ガソリン税』、『後期高齢者医療保険制度』が追い風になっただけ。
追い風が吹かないときはどうするんだ?
いつもいつも都合よく風は吹かない。風頼み、無党派頼みで政権はとれない。
6月のNHKの世論調査では政党支持率で自民党が民主党を再び上回っている。
風がないとき、頼りに出来るのは、信念を持った政党支持者だ。
地方選挙はその支持者を増やす大事な機会だ、という認識が足りなさすぎる。
まあ、自民党候補者に相乗りしなかっただけ少しはましになったか。

民主党は上から下まで”総選挙””総選挙”と浮かれているが、総選挙も地方の選挙の集まり。地方の選挙を軽視して全体の勝利はない。

知事選連敗は執行部の責任ではあるが、だれも責任をとらない上に、執行部の責任を問う声さえあがらない。寄り合い所帯の民主党は、分裂を恐れて内部での喧嘩さえ出来ないでいる。渡辺秀央、大江某の確信犯的造反者を除名も出来ないだらしなさ。
自民党を見習え。激烈な主導権争い、足の引っ張り合い。それで離党者がでてもいつの間にか数だけは復元している。政権党のたくましさ!




民主党に厳しい愛の鞭を!