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政治の季節【稗史(はいし)倭人伝】

稗史とは通俗的な歴史書等をいいます。
現在進行形の歴史を低い視点から見つめます。

安倍 人権派に変身?

2008-05-09 11:54:47 | 政治

どっこい生きてた安倍晋三。だがやることは相変わらずの頓珍漢。


胡主席、歴代首相と朝食会 安倍氏はチベット問題に懸念表明 小泉氏は姿見せず(産経5/8)

「北京五輪を前にチベットの人権状況を憂慮している。ダライ・ラマ側との対話再開は評価するが、五輪を行うことでチベットの人権状況が改善される結果が出ることが重要だ」とクギを刺した。
さらに安倍氏はウイグル問題にも触れ、東京大に留学中の平成10年に中国に一時帰国して逮捕されたトフティ・テュニアズさんについて「彼の家族は日本にいる。無事釈放されることを希望する」と述べた。
安倍氏の発言を受け、会場は気まずい雰囲気が漂った……
すでに伏線があった。


安倍前首相夫人、昭恵さんがダライ・ラマ14世と会談(産経 4/10)

中国をはばかってだれもダライ・ラマに接触しようとしない状況を見て取って、素早く動いた安倍晋三だが、自分で出かけずカミさんに行かせる小心さ。公私の境目で、後での言い訳をちゃんと用意している姑息さ。


再起を図る安倍が選んだのは、人権派のイメージらしい。なんとも不似合いな衣装だ。まったくの右寄り人間の安倍が、取って付けたように”人権、人権”と叫んでも、だれも本気にするわけがない。気がつかないのは本人だけ。
ゴア前米副大統領が環境問題で復活したのを見て、「よし、僕も」と選んだのが人権問題というだけ。北朝鮮拉致問題で突っ張ったことも役に立つ。拉致問題では、”人権”などは関心の外で、実は国家主権の侵害という観点しか持ってはいなかったのだが……。


小泉は、賢明にも朝食会に出席しなかったが、血気に逸る安倍はのこのこ出て行って言わずもがなのおしゃべりで座をしらけさせた。人権派プラス対中強硬派というレッテルを欲しがっただけなのはだれの目にも明らか。周囲の冷たい視線にも気づかず、本気で再登板を狙っている無邪気な男。






道路特定財源の一般財源化……いいことなの?

2008-05-02 22:14:30 | 政治
そもそも、道路建設のためにかけられた税金を他に流用することが正しいことなのか。
一般財源化が善で、特定財源が悪、とあまりにも無批判に議論が進められているのではないか。一般財源化そのものの善悪を問う意見は、確かにないわけではないが、ほとんど無視されているのが現状である。
 道路をこれ以上むやみやたらに造る必要がないというのはその通りである。その金を他の必要なことに使おうというのは、一見正論のように見える。
だが、道路建設にそれほどの金が必要でないというのなら、この税金を一旦廃止するなり、税率を下げるなりするのが筋ではないか。
一般財源が足りないというのであれば、改めて増税を考えるなり、他の手当を考えるべきだろう。一般財源化というのは、どうせ取られる税金、もっとましなことに使うんなら許してやろう、という国民の人の良さにつけこんだやりくちである。あらたな増税の話は、通すのに骨が折れるという横着な発想である。
 また一般財源化したからといって、国民のためになるような使われ方をするという保証は全くないのだ。国土交通省から財務省に金が移るだけの話だ。財務省に財布を預けたから安心、などと思う人はいないだろう。国交省のあまりのデタラメさが次々と表面化したために国交省には金を持たせられないと、国民全部が考えているが、財務省だって五十歩百歩だ。ここのいい加減さは、1千兆円という未曾有の大借金を作ってしまったデタラメさを考えたら、一目瞭然。その金で自分たちの権益や天下り先を確保することには抜け目がない。
 目的の終わった税は廃止する。必要ならば改めて国民に新たな税をお願いする。
幸い、福田が道路特定財源は廃止する、と言ったのだから、税金そのものもなくしてもらおう。それからあらたに増税案を国会に提出してもらおう。

 増税案が出されたらみんなで拒否しよう。




5月1日から値上げ?……ガソリンスタンドの言い分は

2008-04-30 21:18:23 | 政治
5月1日から早速、ガソリンを値上げした値段で売ると、テレビの取材に答えていたガソリンスタンドがあった。すでにもう3割のスタンドが1日からの値上げを決めたとも言っていた。1日からの値上げについて、石油元売り連盟だか協会だかの会長というのが、こちら側の冷静な判断だからご理解願いたいと身勝手なことをいっていた。4月1日のときには、暫定税率の掛かっているガソリンを値下げして売って損をしたのだから、今度はその分を取り返したい、というわけだ。
だが、ちょっと待ってくれ。値下げ販売は、スタンドが、周りの店との競争のためにやったこと。強制されたわけではなく、商売上の判断でしたことだ。
それを税金の猫ばばで取り戻そう、というのは筋が通らないんじゃないか。単なる値上げだというのなら、それはそれでいい。在庫が無くなったらさらに25円値上げするなら筋が通る。
そうでないのなら、それは、
税金の猫ばばか便乗値上げだ。
『便乗値上げが無いように注意する』と福田の馬鹿が言っていたが、だれも気にしちゃいないようだ。ガソリンスタンドには気の毒だと思うが、ここは、暫定税率の乗っていない在庫分はこれまでの値段で売って欲しい。これから永久に(自民党政権が続く限り)暫定税率が上乗せされた高いガソリンを入れ続けなければならない庶民はもっと気の毒なのだから。

でも1回だけのことだからまあいいか……。



もし負けてたら……山口補選

2008-04-27 22:47:27 | 政治
まあ、なんにしてもよかった。もし負けていたらえらいことになっていた。

民主・平岡氏が当選確実 衆院山口2区補選、自民に勝つ(共同通信) - goo ニュース

だが、民主党よ、暫定税率復活と量りにかければ、自民の勝ち。たった1議席増やした程度で喜んでいる場合ではない。投票日を前に早々と暫定税率復活を既定事実にされてしまった戦術ミスを真剣に反省しろよ。
この1勝、この1議席を、それだけで終わりにしてはならない。だが福田内閣打倒程度の目標ではダメ。次にできる自民党政権は福田政権よりタチの悪いものになってる。とにかく自民党そのものを政権の座から引きずり落とすことが第一だ。


ここで勝ったからといって誤解してはいけない。今度の選挙で民主党に投票した人の多くは、民主党が好きで入れたんじゃない。反自民の票が大部分のはずだ。自民がほんの少しでも殊勝な様子でも見せればまた自民に戻る票が大半だということをしっかり認識しなければならない。

今回候補者を立てなかった共産党の功績も大。

とりあえず祝電代わりに。

一枚上手の自民党…山口補選

2008-04-25 17:04:58 | 政治
ほんの数日前まで、天下分け目の大いくさと思われた山口補選。いつの間にか単なるローカル選挙になりつつある。
自民党の思うつぼだ。
形勢不利とみた自民党はさっさと戦術を変更してきた。山口補選の結果を無視する戦術だ。山口補選を国民全体の意志の象徴と位置づけて、自民党を追い込もうと考えていた民主党の作戦は、あっさりと肩すかしをくわされてしまった。
すでに暫定税率の復活は既定事実化している。民主党は参院での首相問責決議も党内意見がまとまらず、後退を続けるのみ。道路特定財源の一般財源化をどう担保するか、という程度の条件闘争に持ち込まれてしまった。
暫定税率廃止という快挙に拍手を送った国民をあざ笑う自民党。
つかの間の喜びをあじあわされただけの国民。所詮、民主党は自民党の敵ではなかったか。国民の失望は大きい。
道路特定財源、日銀人事、後期高齢者医療保険と自民党を責め続けたように見える民主党だが、それで実際に何が変わったか。せいぜい国会答弁で所管大臣に汗をかかせたぐらい。追いつめられれば追いつめられるほど自民党は本性をむきだしにする。開き直った自民党はますますタチが悪くなってしまった。この一連の騒ぎが始まる前より、かえってこの国の状況はひどくなった。

だからといって、民主党よ、ボヤボヤするな。もし山口で負けでもしたら自民党はいよいよかさにかかって攻めてくるぞ。

国民にはもう選挙でしか身を守るすべがない。それなのに民主党がこの体たらくでは、その選挙さえ国民の武器にはならない。

民主党はこの辺で、賞味期限切れの三人を取り替えて、──三人というのはもちろん、小沢・菅・鳩山の世間知らずの虚弱児三人組のこと──だれかまともな人間を中心に、立て直しを図ってくれ……お願いだから。誰かいるだろう、誰か!

郵政民営化のときには、自民党のなかに造反者がでた。だが今度は出ないだろうな。郵便局には票があったが、今度はないもんな。

国境なき記者団に……例によって日本政府は

2008-04-24 18:45:14 | 政治
「できれば入国お断り」 国境なき記者団に政府苦慮(朝日新聞) - goo ニュース

北京五輪開会式への不参加を呼びかけている市民団体「国境なき記者団」(RSF、本部パリ)が、長野で26日に予定されている聖火リレーへの抗議活動のため来日を計画していることに、政府が頭を悩ませているできれば混乱を回避したいが入国を拒否する法的な根拠が見つからないためだ

毅然とした外交姿勢をこの政府に望むのは無理だとは知っているが、それにしてもいいかげんにしてくれ。その卑屈さが恥ずかしくはないのか。それほど中国政府に気をつかわなければならないとは。日本は主権国家であるし、法治国家である。日本の法に照らして、入国の可否を判断し、違法な活動があれば、排除する。ただそれだけのことではないか。
チベットの人権問題に背中を向けるのは欧米の世論があるし、中国を怒らせるのはもっとまずい。
そこで、法の抜け穴探しか?


政府関係者によると、入国の可否を判断する法務省に対し、首相官邸から「拒否できる合法的な理由を見つけるように」と水面下で話があったという。

問題は三つ。事なかれ主義の腰の引けた外交姿勢。そしてもう一つは、政府・官僚どもの法の軽視。政府自ら法の抜け穴探しとは!法の拡大解釈、抜け穴探しはお手のもの、とはいえ国民には厳しく押しつける。三つ目は人権問題に関してなすすべのない不見識。穏やかに解決することを望む、としか言えない情けなさ。

政府高官は「サミットも控えており、混乱は未然に防いで当然だ。報道や集会の自由への侵害と批判される理由はない」と主張する。

よっぽどこの政府は混乱が嫌いのようだ。このくらいのことが国家の大事か。「報道や集会の自由への侵害」という認識はあるようだが、語るに落ちるとはこのこと。チベットの人権問題に関する中国批判だからこそ困っているんだろう。何人やってくるのか分からないが、彼らの引き起こす混乱などたかがしれている。
政府高官というのは、官房長官を指す用語ではないようだが、いかにも町村あたりが言いそうなセリフだ。


登場人物

福田康夫   内閣総理大臣    二世
高村正彦   外務大臣       二世
鳩山邦夫   法務大臣       三世
町村信孝   内閣官房長官    二世


こんな連中にこの国の運営を任せた国民がおろかだった。
選挙のたびにこんな連中に票をいれた選挙民がおろかだった。
こんな連中をあごで使っている官僚は……悪党だ。

土建国家日本を維持するために暫定税率復活を

2008-04-23 19:23:10 | 政治
建設業 「経営に不安」 暫定税率失効で山形県調査(河北新報) -gooニュース

確かに痛みは分かる。しかし、痛みは建設業に限ったことではない。大型店舗の進出で廃業のやむなきに追い込まれ続ける個人商店。シャッター通りは全国どこでも珍しくない。コストダウンを要求され続ける零細企業。必死の努力のあげく、親会社の海外進出に取り残されたり、海外からの安い輸入部品との競争にさらされている。産業構造の変化や経済のグローバル化といってこんな現実を肯定するものではないが、良かれ悪しかれ変化は起こる。その変化について行けなければ日本そのものが世界から取り残されてしまう。政治の務めは、変化を続ける世界の中で日本のとるべき針路を見定め、あるべき国の形をデザインし、その実現のために必要な措置を実行し、それにともなう痛みへの対処を迅速にとることだ。今の自民党からは、こんな政治の基本的な理念といったものがまったく伝わってこない。
自民党は10年間、道路特定財源を使い続けて、土建国家を維持していこうとしている。10年という貴重な時間と血税を使って、この日本という国をどんな国にしようとしているのか。バブル崩壊後の”失われた10年”の次は”理念なき10年”、”沈みゆく10年”を送ろうというのか。

自民党は、暫定税率維持のための法案を衆議院で再可決することをきめたようだ。福田総理は党首討論の場で小澤のやり方を”権力の濫用”と責め立てていた。その姿を国民の多くは忘れていない。他人の行動を”権力の濫用”と非難したのなら、自分はそれを慎まなければならない、と考えるのが、大人の見識というものだ。
「××ちゃんが先に殴ってきたんだよ」と言うのは子供の言い訳だ。おまけに先に殴りかかったのは、予算案を強行採決した自民党のほうだ。
福田総理はこうも言っていた。
「地方の声を無視していいんですか」
福田総理は地方自治体の長の声は確かに聞いたのだろうが、住民の声は聞いていないようだ。国民の6割~7割以上が暫定税率廃止に賛成という世論調査はすでにいくつも出ていたのに。
国民の声は無視していいんですか!

もし、この法案の再可決が行われれば、国民の虚脱感、閉塞感は計り知れないものになるだろう。


今すでに虚脱感に襲われながら、これを書いている。
所詮、ごまめの歯ぎしり、犬の遠吠え……か。


なんか変な流れが……

2008-04-22 19:44:20 | 政治
 神奈川県教育委員会は21日、県立高校と県立特別支援学校で、今年の卒業式と入学式の国歌斉唱時に起立しなかった教職員数を調査した結果、卒業式が28校48人(前年は27校48人)、入学式が26校34人(同17校25人)だったと発表した。県教委は平成18年3月から、各校の校長に不起立だった教職員の氏名を報告させ、集計している。
 (4/22 産経新聞)

何のためにこんなことをするのかなぁ。

 大阪府門真市の市立第三中学校で行われた卒業式で、男子生徒1人を除くすべての卒業生が国歌斉唱時に起立しなかった。この問題を調べている門真市教育委員会は教員が「不起立」を指導した可能性が拭えないとして、卒業生の担任らを聴取する方針であることがわかった。大阪府も「ありえない事態」とし、市に早急な報告を求めている。(4/21 j-castニュース)

〈東京〉3月に行われた卒業式で校長の職務命令に従わず、君が代斉唱時に起立しなかったなどとして、都教育委員会は31日、公立学校の教職員計20人を停職などの懲戒処分にした。処分理由は退場が2人、不起立が18人。昨年の処分者数は35人だった。 ( 4/1 産経新聞)

「君が代」歌えるように指導 道徳目標に愛国心も(3/28 産経新聞)

学校の靖国訪問解禁へ 渡海文科相明言

こんなことが全国各地でいくらでも起こっている。いつの頃からかなぁ、だんだん図々しくやるようになってきた。そして極めつけは、この内閣府大臣官房広報室というところでおこなっている世論調査、

社会意識に関する調査  平成19年

この調査項目を見てみると、1番目と二番目は次のようである。

1.社会に対する意識について
 (1) 社会志向か個人志向か
 (2) 社会への貢献意識
  ア 社会への貢献内容
 (3) 国民全体の利益か個人の利益か
 (4) 現在の世相(明るいイメージ)
 (5) 現在の世相(暗いイメージ)
 (6) 地位と報酬
  ア 現実に高い地位と多くの報酬を得ている人
  イ 高い地位と多くの報酬を得る望ましい人

2.国に対する意識について
 (1) 国の政策への民意の反映程度
  ア 国の政策への民意の反映方法
 (2) 日本の誇り
 (3) 国を愛する気持ちの程度
 (4) 国を愛する気持ちを育てる必要性
 (5) 良い方向に向かっている分野
 (6) 悪い方向に向かっている分野

ところが平成20年になると

社会意識に関する世論調査 平成20年

1.国や社会との関わりについて
 (1) 国を愛する気持ちの程度
 (2) 国を愛する気持ちを育てる必要性
 (3) 社会志向か個人志向か
 (4) 社会への貢献意識
  ア 社会への貢献内容
 (5) 国民全体の利益か個人の利益か

2.社会の現状に対する認識について
 (1) 現在の世相(明るいイメージ)
 (2) 現在の世相(暗いイメージ)
 (3) 日本の誇り
 (4) 社会の満足度(満足している点)
 (5) 社会の満足度(満足していない点)

19年では 
2(3) 国を愛する気持ちの程度  
2(4) 国を愛する気持ちを育てる必要性

これが20年になると
1.(1) 国を愛する気持ちの程度  
1.(2) 国を愛する気持ちを育てる必要性

、というように、いの一番にきている。

何のための世論調査か、意図が疑われても仕方がなかろう。世論調査というより、世論誘導、世論形成といった方がよさそうだ。

愛国心は、教えるものではなく、あなた達が愛される国をつくることが先じゃないか。

たかが1議席、されど1議席

2008-04-21 20:00:29 | 政治
成り行きで大変な戦いになってしまった山口補選。候補者の思惑を超えて、大将の首がかかった全面戦争に発展してきた。両陣営ともに大量応援団を繰り出すが、もともと、どちらも大した玉のいないお粗末政党。だれをだしてもさっぱり代わり映えしない。

「民主ややリード」山口補選 首相「民主信じられるか」

 首相は20日、岩国市内で道路特定財源を来年度から一般財源化するとの政府・与党決定に関し、「道路も必要だが、余った金を社会保障や高齢者社会のためにも使っていけるよう急速に前進させたい」と決意を改めて表明した。

なんだ、あんたの言う一般財源化というのは、道路を造って、余ったら、その残りを社会保障などに使うのか。それ、一般財源化っていうのか?余らなかったらどうするつもりなんだ?だいたい、余るほど税金とるなっちゅうの!

菅氏は、下松市内での街頭演説で、「福田首相からはこの国をどうしようという、はっきりしたビジョンが半年たっても出てきてない。首相にはないのではないか」と皮肉った。

鳩山氏も後期高齢者医療制度に関し、「なぜお年寄りをいじめなければいけないのか。制度そのものが間違っている」と政府・与党を批判した。

菅も鳩山も間違ったことを言っているわけではないが、聴衆の心をつかむのは中身よりしゃべり方なんだ。あれだけ中身のない小泉がなぜ人気があったのか、もっと研究しなくちゃ。
だいたい、これほど攻めやすい相手はそうはいないぞ。この山本繁太郎という人物、国交省の官僚からの天下り候補だ。国会議員も官僚の指定天下り先に成り下がってしまったのはなさけないが……。父親は元県議会議員だとか。絵に描いたような自民党モデルだ。民主の候補平岡某も官僚出身だが、こちらは大蔵省をドロップアウトしてからの政界入り。意味合いはまったく違う。天下り廃止を主張する民主党は安心して攻撃していいのだ。これしきの戦いで苦戦しているようでは、政権などいつになってもとれるずがない。
また、鳩山は首相の「しょうがないものはしょうがない。耐えて工夫して切り抜けろ」発言を責めて、その撤回を要求したそうだが、喧嘩の下手な男だ。撤回されたら、こんなおいしい材料を二度と使えなくなるんだぞ。撤回などさせずに、福田が総理でいる間、いつまでもネチネチとからんでやる絶好の材料じゃないか。

後期高齢者健康保険というおぞましいもの

2008-04-17 19:52:33 | 政治
このできの悪い制度が4月からスタートし、連日テレビではその混乱を伝えている。福田や桝添は制度自体は高齢者のためのもので、とてもいいものなんだが、説明や広報活動が十分ではなかったために混乱を招いてしまった。あるいはネーミングがよくなかったなどとと繰り返している。しかし、保険証の未達に始まって、誤徴収や天引き開始の遅延やらと、現場の混乱は目も当てられぬ状況だ。この混乱の原因は、広報活動の不十分さにあるのは間違いない。が、それだけではないのではないか。実は、厚労省は意図的に広報活動をしてこなかった(あるいはごく控えめにしてきた)のではないか、という疑いを抱かざるを得ないのだ。2年前に導入が決まったこの制度の質の悪さに厚労省ははじめから気づいており、もしこの制度が国民に理解されてしまったら始まる前に潰されてしまうという心配をしたのではないか。厚労省は国民への広報活動ばかりでなく、自治体への説明・広報もわざと遅らせてきたのではないか。先日テレビのニュースで担当窓口の自治体職員が、数百ページもある分厚い手引き書を前に、これが届いたのが、わずか一週間か10日前。とても読んですぐに理解できるものじゃないと、泣いていた。

いきなり制度をスタートさせて、後での多少の非難や攻撃には、口だけは達者な召使いの桝添をテレビカメラの前に座らせよう、と厚労省の役人達は密かに考えていたのだ。

これまでの保険制度と変わったことの一つに、資格証明書の問題がある。資格証明書そのものはこれまでの健康保険制度に、01年からとりいれられていたという。しかしそれにしても、役人というのはよくもこんな底意地の悪い無慈悲なことを思いつくものだ。保険料滞納者にはまず三ヶ月だけ使える短期健康保険証というものを渡し、更に滞納が続くと、資格証明書に切り替える。こうなると当人は一旦病院で医療費の全額を支払わなければならない。その後で保険給付分を支給してもらうということになる。とにかく滞納者には、見せしめと懲らしめのために、恥をかかせて、苦しい思いを味合わせようというだけのものなのだ。ただこれまではこの適用は75歳以上の人には免除されていた。ところが、こんどの制度では全員がこの適用対象になる。なんともむごい制度だ。一体こんな事を考えつく役人の頭は、いや頭ではない、心はどうなっているんだ。

この制度は次のような結果になって表れている。
「国保死亡事例」18都府県で31件 (是非読んでみてください)


こんな制度を考え出した役人は”人殺し”といわれてもしかたない。多分家に帰ればふつうの父親や母親なんだろうに。

「世代間の助け合い」、「みんなでお年寄りを支える制度」というなら、高齢者を切り離すのではなく、逆に全体の中に統合するのが筋だろう。





誰もやりたがらない一般財源化。ほんとはぼくも…福田

2008-04-14 22:41:14 | 政治
道路特定財源の一般財源化を宣言してしまった福田。それを受けて、ようやく自民党も動き出した。だが、みんなが勝手にに動き出したので、一体何がどうなっているのか、分かる人にしか分からない複雑怪奇な様相を呈してきた。わしら一般庶民はただ口を開けて茫然自失、五里霧中。
自民・公明は、与野党国対委員長会談で、暫定税率維持を盛り込んだ税制改正法案の成立を前提に道路整備計画の見直しや道路特定財源の一般財源化を含む税制抜本改革に向けた政策協議を呼びかけた。
税制改正法案というのは、暫定税率10年間維持っていうやつだな。まずそれを成立させてしまおう、というわけか。あとはどうにでもなるわな。まあ、民主党としては、飲めるわけはないわな。
これに関し、町村官房長官は記者会見で、政府としては税制改正法案の成立は「絶対に譲れない一線だ」と強調。
民主に喧嘩を売っているのか、福田の足を引っ張っているのか、何とも分からん男だ。
自民税調も何か言っているな。
14日、幹部会を開き、政府与党の決めた09年度からの道路特定財源の一般財源化を了承した。会議後、津島雄二会長は、これを閣議決定することについては、「閣議決定することはこれを問答無用に(実行)するということで、それはだめだ」と語った(時事通信社)。
ということは、一般財源化はやりたくないということか。11日に福田は与野党合意について最高の意志決定だ、と強調していた(asahi.com)が、閣議決定ほどの力がないということが明白になった。
伊吹幹事長も11日、与党合意の承認に関して総務会決定の手続きをとらなかったことに、
「(野党との)交渉方針を政府・与党で決定するのだからこれ以上のことはない」と強調(時事通信社)。
どうやらみんながみんな、この与党合意を正式決定とすることを嫌がっているのが見え見えだな。


まったく、どいつもこいつも……

2008-04-11 21:56:59 | 政治

後期高齢者医療保険証が届かない?しかも7万人分も!
馬鹿馬鹿しくて、ガソリンスタンドよりこっちの方が混乱してるぞ、なんて言う気にもなれん。

政府与党、一般財源化を決定
どうせ、骨抜き、先延ばし、いざとなったら福田の首切り。
けちをつける気にもならない。まさか、真に受ける者もあるまい


英系投資ファンドのJパワー株の買い増しを規制か?
産業経済省にも狐がいっぱい。
Jパワー、正式社名は電源開発。資本は、国が66%、残りを九電力会社が保有していた。2004年に東証1部に上場。全株を売却。完全民間会社となった。
この会社の株を9.9%保有している外国ファンドが、20%までの買い増しの計画を届け出ていた。産業経済省事務次官北畑隆生はこれを阻止するために、審査を引き延ばし、今日改めて、再度の審査をすることになっていたが、さてどうなったか。北畑は、拒否の理由を公の秩序の維持、国家安全保障上、問題があると公言している。
政府は外国からの投資をよびこむことを政策の柱の一つとしている。その妨げになることは衆目の一致するところであるが、この次官は10日の記者会見で「対日投資にブレーキがかかることにはならない」と語った。対日投資が増えようが減ろうがこの男にはどうでもいい。産経省の利権を守ることしか頭にないのだ。屁理屈を並べてないではっきり言いなさい。外資に入ってこられると勝手なことができなくなって困るんです、と。


大体、国家安全保障にかかわる会社の株を全部手放す馬鹿があるか。少しばっかりの金に目がくらみおって。

財務省と福田が日銀人事に執着する訳

2008-04-10 14:57:37 | 政治
日経新聞に今度の騒ぎの経緯が載っている。
 
──記事からちょっと拾ってみると、
 次官在任が戦後最長の2年半におよび、副総裁を5年務めた武藤の総裁昇格を至上命題としてきた財務省。
 財務省は何度も首相に「武藤総裁」案を念押し。
 (武藤総裁に×をつけられて)首相がえらんだのは、旧知の間柄の田波。
 (三たび×をつけられて財務省は)「もう候補を出したくない」

これではまるで財務省の人事ではないか。小沢に、財務省の天下りポスト、既得権益といわれてもしかたない。
 そこで、財務省と福田がこれほとまでに日銀に財務省の人間を押しつけたがる理由を考えてみた。

財務省も日銀も、世界に例を見ない傷を負っている。
財務省は、国・地方合わせて、GDPの2倍以上の1000兆円の借金を抱えているという傷がある。一方の日銀はゼロ金利(ようやく0.5%まで引き上げてきたが)という超低金利政策を続けている。財務省にとっては、財政健全化が至上の命題であり、日銀にとっては金利正常化が至上命題となっている。
 いまここで日銀が金利を3%引き上げたとする。決して無茶な数字ではない。。アメリカでは2004年1月には1%だったFF金利が、2006年6月には5.25%まであがっている。2年半で4.25%の上昇である。ところで3%の金利上げがあると、国債・地方債あわせてすぐにではないがやがて年間約30兆円の利払い増となる。ガソリン暫定税率どころの話ではない。財政破綻は明らかだ。財務省としては悪夢のような筋書きだろう。そこで財務省は日銀に対する影響力(支配権)を握り続けなければならない。日銀と財務省の利益相反は普段に起こる。それが許容範囲であれば、財務省は苦い顔をしながらでも日銀を許しておくだろう。しかし、どんなときでも、許容範囲を超えて日銀が勝手に動けないように、財務省と福田は日銀の支配権を押さえておかなければならないのだ。
 
素人の邪推か? それとも財務省はただポストがほしいだけ、福田はただ財務省がかわいいだけなのか?
 

こりゃ大変だわ……党首討論

2008-04-09 20:49:36 | 政治
これでこの国は大丈夫なのか。総理大臣といえば、国の最高責任者であり、最高指揮官である。それが敵の大将に向かって、
(福田) 「誰とお話しすればですね、信用できるのか。そのことをですね、ぜひ、お示し、教えていただきたい。たいへん苦労しているんですよ。かわいそうなぐらい苦労しているんですよ。どうぞご理解ください」
なんて言うか?
これで外交ができるのか。金正日に泣き落としが通じるか?中国相手にこんな外交で太刀打ちできるのか?


小沢が問題にしている”天下り”については、
 (福田) 「それはね、悪い天下りはあります。今までの天下り先も、悪い天下りがずいぶんあったから、これは是正いたしましたけれど、しかし更ににですね、厳しく是正してまいりたいとこう思っております」
 どうやら福田は、いい天下りと悪い天下りを区別して、いい天下りはしっかり残そうという魂胆のようだ。たとえ奇跡的に百件に一件、十件に一件いい天下りがあったとしても、それが天下りそのものを正当化したり、”悪い天下り”の隠れ蓑になったりすれば、その”いい天下り”は結局”悪い天下り”ということになる。

チベット問題について、
福田 「私どももですね、大変憂慮いたしましていろんな形で今申し上げた趣旨で、中国政府に申し上げているところでございます」

中国政府の誰と話をすればいいのか、ちゃんとわかっているのか?
 

民主に逆風か

2008-04-09 16:29:06 | 政治
渡辺副総裁に民主不同意 白川日銀総裁9日に決定(共同通信) - goo ニュース

 日銀副総裁の人事に不同意を決めた小沢はずいぶんと難しい決断をしたものだ。
 
 小沢と民主党に対する非難はずいぶんと強くなるだろう。
曰く、財務省出身者というだけで拒否するのは、あまりにも硬直した考え方である。
曰く、日銀人事を政争の具にしている
曰く、世界経済が危機的状況にあるとき、いつまでも人事を停滞させていてもいいのか。
曰く、福田政権を追い込むことだけを考えて、国民生活を犠牲にしていいのか。
果ては、何でも反対の民主党に政権を任せられるか

 自民・公明はもちろん、マスコミも、そして国民世論も概ねこのような非難を浴びせることになろう。さらに民主党内からも小沢に対する不満や批判が出てくるだろう。マスコミと身内に挟まれて、なかなかつらいことになる。
 だが、これは民主党にとって実にいい機会だ。今まで、自民党を攻撃するだけでよかった民主が、こんどは防御に回る。打たれることにも慣れておかなければ。政権を取ったときのいい訓練になるだろう

 
 もし小沢が、この逆風を承知の上で決断し、そしてもしマスコミや国民世論を説得できれば、民主党政権は少し現実味を帯びてくる。

 もし、小沢がこの逆風を予想しないまま、ただ突っ張っただけだったら、ただのアホだ。