1981年、東宝。
小沢中将(丹波哲郎)と宇垣中将(高橋幸治)をメインに据えた、贅沢で渋い映画。
二組の兄弟・親子の話のほうが本筋なんですが、やかん、そっちのほうはどーでもいいのであります。
宇垣中将びいきのやかんとしては、こんなにかっこいい宇垣さんを見られて大変うれしいのです。
丹波さんの飄々としたどこか人を食ったお茶目な小沢提督も良し。
この映画、将官たちの善玉悪玉の色分けが露骨で、南雲長官・栗田長官は頑迷なモウロク爺に描かれています……。
瑞鶴の貝塚艦長(神山繁)は、訓示の発声といい、答礼の風格といい、帽振れの毅然とした姿といい、素晴らしい海軍軍人ぶりでした!
これはもう、神山ファンならずとも惚れますぞ。
あと印象的だったのは、空母瑞鶴に配属された少年飛行兵の逸話。
『ワタクシたちは発艦は出来ても着艦はできません!』――大切な飛行機を使って体当たり攻撃しかできないことを、整備兵に謝る幼顔のパイロット。
彼らのけなげな決意に、特攻戦術に頼るほかない帝国海軍の末期の哀れさに、何回見ても胸がつまります。
重厚な俳優陣と細部まで考証された軍装・小道具に見とれてしまう二時間半。
正直言ってストーリーはもう二の次三の次であります。
でも、たった二時間半で、開戦から大和沈没までダダッと駆け足で描こうというんですから――戦局が進むたびに次から次へと将官の名前とポストが字幕で出てきて大忙しですよ。
……終盤で涼月(すずつき)を「リョウヅキ」と言っていたような気がするけど気のせいか?
小沢中将(丹波哲郎)と宇垣中将(高橋幸治)をメインに据えた、贅沢で渋い映画。
二組の兄弟・親子の話のほうが本筋なんですが、やかん、そっちのほうはどーでもいいのであります。
宇垣中将びいきのやかんとしては、こんなにかっこいい宇垣さんを見られて大変うれしいのです。
丹波さんの飄々としたどこか人を食ったお茶目な小沢提督も良し。
この映画、将官たちの善玉悪玉の色分けが露骨で、南雲長官・栗田長官は頑迷なモウロク爺に描かれています……。
瑞鶴の貝塚艦長(神山繁)は、訓示の発声といい、答礼の風格といい、帽振れの毅然とした姿といい、素晴らしい海軍軍人ぶりでした!
これはもう、神山ファンならずとも惚れますぞ。
あと印象的だったのは、空母瑞鶴に配属された少年飛行兵の逸話。
『ワタクシたちは発艦は出来ても着艦はできません!』――大切な飛行機を使って体当たり攻撃しかできないことを、整備兵に謝る幼顔のパイロット。
彼らのけなげな決意に、特攻戦術に頼るほかない帝国海軍の末期の哀れさに、何回見ても胸がつまります。
重厚な俳優陣と細部まで考証された軍装・小道具に見とれてしまう二時間半。
正直言ってストーリーはもう二の次三の次であります。
でも、たった二時間半で、開戦から大和沈没までダダッと駆け足で描こうというんですから――戦局が進むたびに次から次へと将官の名前とポストが字幕で出てきて大忙しですよ。
……終盤で涼月(すずつき)を「リョウヅキ」と言っていたような気がするけど気のせいか?