遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

侘 助

2023-01-22 16:35:37 | 鶴舞公園へ行って来ました
令和5年1月22日(日)

侘 助 : 唐 椿

徳川園を訪れる


黒門に入り、直ぐ右手奥「虎の尾」の方へ進む。
白い小さな花がひっそりと咲いている。




数寄屋侘助というそうだ。暫く虎の尾から右手の塀沿いの
寒々とした苑を進むと、大曾根の滝に出る(人口の滝)
此処から左手に折れると、「四眠庵」の辺りに薄い紅色の
花を見つけた。(後で調べ、太郎冠者という侘助と判明)


冬枯れの苑は、花も少なく人も疎ら、、、寒椿や山茶花
など、何れも侘助同様に椿に似た花が時折顔をみせる。





侘助は、ツバキ科の落葉低木で花は一重の半開きで小さい。
白侘助、紅侘助、有楽椿(太郎冠者)等がある。
開花期は、白侘助が11~3月、紅侘助が2~4月頃。
中国系の「椿」の交配種と言われ、「唐椿」ともいわれる。
侘助は花の数も乏しく、葉も細く如何にも控えめの茶人好
みの花として珍重される所為か、日本の庭園によく似合う
花とされている。
色は白、淡紅、赤白の混じり等の薄い色合いが多い。

名前の由来は諸説が在るが、人名(千利休と同時代の茶人
の侘助という人が気に入っていた花)という説がある。
一方で、閑散とした趣の「わび」と数寄者の「すき」とが
結び付いたとされる説がある。
「わび、さび」という説を指す人の方が多いようである。
小ぶりの花が枝に数少なく、もの淋しい気持ちが日本人の
情感を誘う花とされるようだ。
椿、

侘助、

侘助は椿の一品種で、中でも「太郎冠者」(別名有楽椿)
は、侘助の原点ともいわれる。
他に侘助の定義とされるのは、「葯」という雄蕊の先端の
花粉を作る器官が退化して、花粉を作らないこと。
また、椿に比べ花が小さいこと。一重咲か、猪口咲きの花
が多い。椿より開花が早い、椿は香がないが侘助には香り
が在るものも在るとか、様々な説がある。
何れにしても私にはよく判らないが、冬枯れの花の少ない
中、もの寂し気な花は、私のお気に入りの花である。
(茶房に立ち寄り、ゆっくり熱いコーヒーを啜る、、、)


今日の1句

侘助や茶房にひそと話し声  ヤギ爺