遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

七草粥

2023-01-07 16:02:26 | 鶴舞公園へ行って来ました
令和5年1月7日(土)

七 草 : 七草粥


正月七日、七種類の若葉を粥に炊き込んで食べ祝う行事
七草は、普通は芹(せり)、薺(なずな)、御形(ごぎょう)、
繁縷(はこべら)、仏の座(ほとけのざ)、菘(すずな)、蘿蔔
(すずしろ)といわれているが、地方により或いは時代に依って
入れる菜が異なる。

雪深い中で正月を迎える地方では自ずから他の物を代用すること
は当然であろう。

七種の由来は、中国の「荊楚歳時記」(けいそさいじき)に依る
と、「七草の菜を以て羹(あつもの、煮物の事)造る」と在る。
これが日本の七草粥の起源とされている。
宮廷の貴族たちは正月七日に、七種類の若葉を羹にして食べると
邪気を払い、万病に掛からないと考えられ朝粥に入れ食べた。
江戸時代になるとこの風習が庶民の間に広く普及し、これを俎板
に乗せ、上で叩きながら刻んだ。 粥に七種類の入れ雑炊、雑煮
にして食べ、無病息災を祈る行事になっていった。

俎板上で叩く時に「七草なずな、唐土の鳥と日本の鳥と、渡らぬ
先に、七草なずな」と囃しながら、出来るだけ大きな音を立てて
俎板を叩きながら菜を刻んだようである。

春の七草の覚え方には、短歌の五・七・五・七・七のリズムで、
わらべ歌を唄うように覚えると良い。
「せり・なずな」(五)、「ごぎょう・はこべら」(七)、
「ほとけのざすずしろ」「すずな・すずしろ」(七)、「はるの
ななくさ」(七)。これを何度も口ずさみ、呪文のように何度も
繰り返して覚える。 親から子へ伝えられて来たようである。

春の七草は知らぬ名前が多いが、結構、馴染のある草が多い。


芹(せり)は、セリ科の多年草で古く(万葉集、古事記)から
 食用として使用されている。 お浸し、胡麻和えなど。


薺(なずな)はアブラナ科で、実の形が三味線のバチに似て居り
 ぺんぺん草と呼ばれる。種の形はハート形をしている。

御形(ごぎょう)はキク科で別名が母子草と呼ばれ、近年では
 喉の痛みに好いとされ「ハーブ・テイ」とし人気が在る。


繁縷(はこべら)はナデシコ科で、白い小さな5弁の花をつける。
 古くから薬草として使われ、塩と混ぜて歯磨きに使用された。


仏の座(ほとけのざ)はキク科の多年草、春に紫色の花を付ける。


菘(すずな)はアブラナ科で、よく目にする蕪(かぶ)のこと。
 丸い根の部分は漬物など、食用として使われる。


蘿蔔(すずしろ、清白)はアブラナ科で、よく知る大根のこと。
 おでんなど、煮物・漬物など日本人に最も馴染のある野菜。

今では、スーパーなどでパック詰めの七草を手軽に利用出来る。



今日の1句

朝まだき七草粥の叩く音   ヤギ爺