遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

万 緑

2020-05-27 16:22:07 | 日記

令和2年5月27日(水)

万 緑

濃淡の様々である緑が、見渡す限り一面の

濃い緑色になる夏の草木を指す。

自然が最も生命力を示して、見るからに

輝いて見える。

北宋の政治学者、王安石の漢詩に

「万緑叢中紅一点」の詩句があり、此処から

万緑の語が出た。

万緑を季語として定着させたのは、俳人の

中村草田男であったと言われている。

万緑の中や吾子の歯生え初むる  中村 草田男

万緑の中でみどり子のまっ白なかわいい歯

は生える。 すなわち、万緑を背景として、

みどり子の口の中に生えたまっ白な歯は

生命力を凝集したものに他ならない。

そこには作者の血が脈打っていることを

読者は感じ取って感動するのである。

以降、「万緑」の季語は多くの俳人に恩恵を

与えた。

(新日本歳時記、夏、俳人伊藤啓子評より)

今年は、緊急事態宣言で外出自粛をする最中

周りの木々は一気に緑なし、、、正に万緑の

世界、、自然界は待ってはくれず、息づく。

やっと、解放されこれから吟行に出て木々の

緑の中を散策しよう、、、、。

京都の浄蓮院等の寺院巡りは未だ控えて、、

浄蓮院(京都)

 

名古屋近郊にも白鳥庭園、徳川園や犬山城

やライン下りはどうだろう、、、、

 

 

今日の1句

画像は、天竜下り(3年前)

 

急流に万緑の壁迫りくる     ヤギ爺