遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

大須演芸場2

2019-12-02 16:35:26 | 日記
令和元年12月2日(月)

柳家緑君 独演会

大須演芸場での満席は珍しく、二階席にも、
やはり地元の「柳家緑君」人気、、、?



演者は落語の柳家緑君と、漫才のホンキー
トンク、コンビの弾さんは地元半田市出身

落語「初音の鼓」

骨董が趣味である殿様の屋敷へ、胡散臭い物
を売りつける、道具屋の吉兵衛が訪れる。
殿様の重臣である三太夫は「その方は持って
くる物に碌な物がない。 平清盛の葛篭で在
るとか、、、小野小町の使ったオマルである
とか、、、、先日、殿は汚れた布を私の頭に
被れと申し、、後で誰それの褌であった、、
本日は何を持って参った、「初音の鼓を持参
しました」「何、あの源義経が静御前に与え
た初音の鼓じゃと、、本物であるな、、」
「いえ、偽物です。 が、偽物を2,3両と
言えば疑われますが、百両となれば、、、」
「そのような物、何か本物とする証は無いの
か」「何しろ古い物で、、その証は紛失した
と申せば納得されます。 これは魔性の鼓と
申し、、鼓を打つと傍らに居る者に狐の霊が
乗り移り、鼓をポンと打てば、乗り移った霊
がコンと鳴きます。これを殿に吹き込み、
鼓に合わせ三太夫様が狐の鳴く声を、、、」
「百両を頂戴し、三太夫様と私とで折半を」

かくして、殿に説明をし、、殿が鼓を打ち、
三太夫が狐の鳴く声を、、、、、。
殿様は、これは本物であると百両を払うと
確約し、、後日、吉兵衛が殿の前に出ると
「その前に、今度は吉兵衛が鼓を打ったら
自分(殿)に狐が乗り移るかを、試して見
たい」 これには吉兵衛、、さすがに殿様
を買収することは出来ないと、観念する。
殿様は、偽物を見抜いていたのである。

歌舞伎の初音の鼓より

鼓を打つポンという音と、狐のコンと言う
鳴き声、、掛け合いが何とも面白い、、
狐とタヌキの化かし合い、、、、
緑君の話芸と所作がとても小気味良い。


今日の1句

浮世の塵笑ひ飛ばして師走かな    ヤギ爺



次回、中入り後のホンキートンクの漫才と
落語「中村仲三」を、、、、