ドーナツ畑の風に吹かれて

おかわり自由のコーヒーを飲みながら、廻る季節をながめて、おもったこと。

時速300キロくらいで思い出になっていく。

2008-12-01 22:27:36 | 日記
 ずっとかなしかった。

 やっとかなしくなくなった。

 空気の抜けたように、視界がクリアだ。世界とはこんなものだったのか。やすらか。冬は好きだ。


 じゃあ結局前の彼氏と過ごした10年間はなんだったのか。かなしみだけをむさぼったのか。
 でも、無駄じゃなかったと思うんだよ。
 生きなおすとしたら。うまくいくように全力を尽くしてしまうだろう。それでもダメかもしれないけど。でも最初から出会わないなんて選択肢はないような気がする。結局。好きだった。うまくいかなかったけど。

 またよく思い出す。具体的な思い出ではなく、彼がそこにいた空気を。いたらきっとこうだろう、とおもう。やわらかい夢のようだ。宝物、のようだ。

 そんなわたしでもいい、と言いきってくれる今の彼も。


 今あのひとは幸せだろうか。
 気にかかる。
 なにもできることがないのがもどかしい。
 思えばずっと、彼のためにできることなんか何もなかった。付き合っていた時から、疎外されていたような気がする。それがかなしみの根っこ、か。
 幸せだといいなぁ。
 今、あのひとが、幸せだといいなぁ。

 わたしが幸せを祈っていることだけでも、知っていてくれたら、いいのになぁ。
 けっきょく、ずっと、片思いだったようなものだ。



 そんなわたしに今、わたしが幸せにすべき人がいることということ。僥倖としか言えない。
 そうじゃなければ、とてもじゃないけどこんな穏やかな気持ちじゃいられなかっただろう。
 ひねくれた気持ちをかけらも持たずに、好きだと思える人がいるっていうのは、ため息が出るくらい幸せなことだ。

 この世はきらきらした偶然でできているね。
 きっと神様の箱庭なのだ。

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