ドーナツ畑の風に吹かれて

おかわり自由のコーヒーを飲みながら、廻る季節をながめて、おもったこと。

黄金の月

2006-06-06 00:43:08 | 日記
 水が見たかった。たくさんの水を見るとテンションがあがるから。休日とはそのようにあるべきだとおもったのだ。
 海かなー、川かなー。あんまり遠くに行くのもなー。と考えて、ドラマ「ロングバケーション」のロケ地に行くことにした。隅田川沿いはとても好きな場所。川面がなみなみと近くて、なんか水の力をたくさん感じられるから。
 10年前のドラマだというのに、いまだにわたしの中で影響力は甚大で、なんかそろそろ我慢しきれずにDVDボックス買ってしまいそうだよ。おおん。
 ロケ地は、建物がいろいろかわっててほとんど面影なかったけど、堤防がそのまんまだった。たいして期待してなかったので、感慨が。感慨が。
 その後、人形町を通りがかりに谷崎潤一郎生誕の地なんてのを発見しつつ、丸善で立ち読みをして、大手町から東西線で帰ってきた。お散歩はひさしぶりだったけど、やっぱ東京の東寄りは楽しいなぁ。土地の力が西側とは微妙に違う。道のまっすぐ加減とか。随所に由緒あるものがちりばめられてたり。地図をまったく見ずに歩いても地下鉄の駅に困らないあたりも散歩にとても適している。
 目的地を定めずに歩いていると、ふらふらっと緑に吸い寄せられる。公園とか、ちょっと大きめの街路樹とか、立派なお宅の庭とか。緑ってやっぱり生物にとって重要な力を秘めてるんだろうか。

 土曜日あたりから仕事に関して落ち込むことが多くて、自分の無力さ加減にほとんど絶望的な気持ちになって、土曜の夜はそれがピークで、もう明日仕事行くのやめようかとかまで考えてたけど、部屋暗くして好きなだけ好きなアニメ見たり、ご飯も食べずにひたすらコーヒー飲んだり、ちょっと泣いたりして、どうにか自分だけで体勢を立て直す。仕事への不安なんて、心持ちだけでどうにでもなるもの。だからこそ、心持ち次第でとても深刻な気持ちになってしまうから厄介ともいえるんだけど。今日はお気に入りの服を着て、お気に入りの靴を履いて、ひとりで気ままに好き勝手に歩き回って、これで明日もまたがんばれるだろうとおもったけど、ひとりの自由を休日に満喫しすぎると翌日の仕事がつらくなってしまうので手加減が難しい、というのが今日の教訓だったりする。平日にばらけて休みがあるわたしには、世間のみなさまにとっての「月曜日」が週に2回あるわけで。これをどう処するかはなかなか重要な問題だなーと思ったり。

 今日、とても久しぶりに月を見た。こっちに越してから多分ほとんど見てなかったとおもう。方角の問題なのだか、なんだか。緑も必要だけど、月も必要だなーなどと思ったり。もちろん、お日様もすごく必要。地下の職場で仕事してると、ありがたみが切実。
 スガシカオの「黄金の月」という曲の曲調が、わたしの中の「東京の夜」のイメージとぴったり一致している。おもわず何度も聞いてしまった。わたしがほしがっている自由のイメージとも微妙に隣接するようなしないような。この辺、自分が何を求めてるのかを正確にさぐるのって重要だよな。ちょっと考えてみよう。