ロクイチが走るまで(中)

2015年06月20日 23時54分10秒 | 公開記事

実はこの前、偶然にも6月17日に会社の上司に、「『ロクイチが走るまで』という本は君が書いたの?」と尋ねられました。
突然のことで動揺しながらもそうなんですとお返事をして、近々お貸ししようと自宅で同書を久々に手に取ってみたのですが、(自分で作って自分で言うのも変ですが)これまたおもしろくてぶっ通しで読破してしまいました。。。
さて、今回は第2弾を掲載したいと思います。

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・イベント実施への下準備
 ロクイチ実現を優先したがために行路が品川-横川-上野の直行直帰に変更されてから約1ヶ月後の3月、皮肉なことに、まさに同じ行路・同じ編成で、ミステリー列車が運転されてしまいました。私はこのままでは対内・外的に“よくある団臨”と思われてしまうと悩んでいました。
 そこで、碓氷峠鉄道文化むらに展示されているEF58172に旗を取り付けるというアイディアを考えました。計画段階ではEF5861に旗をつけようという冗談もあったのですが、それは到底不可能なことなのです(中小私鉄や三セクなら交渉次第で可能)。でも、展示車両なら大丈夫なのではないかという期待を胸に、早速、現地に打診してみました。すると、なんと快く許可をいただくことができたのです。
 EF58172はかつて日光線でお召列車の牽引実績があり、旗の取付器具が今も残っています。旗竿は残念ながら存在しないということで、私がゼロから自作。4月8日、現地にて一度きりの取り付け演習を行うことになりました。(これに関する記事はこちらに掲載しています)




 一方で、乗客への記念品である硬券付き乗車手帳、クリアファイル、うちわ、ボールペン、バッジはデザインが決まり、発注作業も順調です。また、EF58とEF64用2枚のヘッドマークデザインもJR直属の制作会社にデータが渡り、準備は着々と進行していました。(ヘッドマークに関する記事はこちらに掲載しています)

・法政車掌区発足
 団臨を実施している鉄道研究会の多くはOB会が主体となっているようです。それはおそらくOBの中にこのようなイベントの企画の経験がある方がいらっしゃるからかもしれません。しかし、今回の企画はあくまで現役が主体となって推し進めていることが特記されます。
 そんなこともあり、当日は両会の現役約20名総出で“法政車掌区”と名乗って車掌業務をやろう!と話が持ち上がりました。ということで、6月2日、顔合わせを目的に市ヶ谷キャンパスにて、車掌たちの打ち合わせを行うことが決定したのでした。しかし、ちょうどこの頃、大学生の間で“はしか”が大流行。法政大学の市ヶ谷キャンパスもその脅威に侵され、見事に閉鎖となってしまったのです。幸いにも、法政大学にはキャンパスが3つあり、小金井キャンパスだけは閉鎖を免れており、急遽こちらで打ち合わせを開催するというエピソードもありました。
 打ち合わせのあとは、今度は両OB会の幹事メンバーも参加し、初めて4団体で“HOSEI UNIV. RAILWAY CLUB UNITED”親睦会を開催、6月17日への期待がますます高まったのでありました。

・準備も大詰め・前夜祭
 5月末に乗客向けに案内を発送し、6月初めにJRへ全額を支払ったら、あとは当日必要となる物資の準備です。飲み物や備品を買うため近所のスーパーやホームセンターをあちこちまわります。おつまみも大量に購入、私の部屋はダンボールの山となってました。
 本番前日6月16日は、午前から午後にかけて列車に乗せるすべての物資が集められ、夕方からは法政車掌区乗務員と実行委員とで前夜祭を行いました。関東地方は15日に梅雨入りしましたが、この日は快晴、本番17日も晴れの予報となっており、会場に集まった全員は明日を大いに楽しみにしていました。「明日、成功を祈る」とノンアルコールで乾杯、あとは各号車の担当者ごとで綿密に最終調整を行い、最後に全員で記念写真を撮影すれば、あとはもう当日を待つばかりとなりました。

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書籍の「ロクイチが走るまで」にだけ掲載されているネタも少しUPしたいと思います。
当時、ゆとりは毎週団臨で使われていました。貸し切る1週間前にも中央線方面への団臨が運転され、品川への回送「オクシナ」や実際に乗客が乗り込む品川駅へ観察に行きました。


オクシナでEF6436とEF6439にPPされて東大宮操に停車中のゆとり 


停車時間に、事前に入手してた座席表と実車を見比べ、不安を解消できた 


来週はここに乗車し、目の前にはあのロクイチが・・・と胸が高まった 


地上ホームの東小金井駅の中線に入線する団臨ゆとり 
ここでは車内の盛り上がりなども見ることができた 

本当にどんだけ熱心だったんだろうと思ってしまいます。
今となってはここまで熱くなることもなくなりました。この熱心さを今は仕事に向けられれば良いのですが…
明日の日曜日、最終章を掲載したいと思います。ぜひお楽しみに!


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