ブルートレイン北斗星廃止へ

2014年12月24日 00時00分56秒 | 未分類内容

寝台特急『北斗星』が2015年3月ダイヤ改正で定期運行廃止となることが19日に発表されました。1988年の登場以来、豪華寝台特急の花形スターとして親しまれてきた北斗星。その27年の歴史にいよいよ終止符が打たれようとしています。そして、それは同時に半世紀近く走り続けた「ブルートレイン」の終焉を意味します。

北斗星の歴史は比較的浅く、1988年にデビューしました。誕生のきっかけとなったのがオリエント急行の来日でしょう。あの世界的超豪華列車が日本中を駆け巡ったことで、日本でもそれに匹敵する列車をというニーズと、ちょうどその頃に青函トンネルが開通して北海道までレールが1本につながったことで、上野と札幌を結ぶ豪華寝台特急として北斗星が誕生しました。JR北海道所有の食堂車のランプやエンブレムを見るとオリエント急行を意識したことが伺えます。

JR北海道所有のスシ24グランシャリオは赤いランプが特徴だった 

オリエント急行にも似たようなデザインのエンブレムが存在した 

北斗星の最盛期は1日3往復運転されていました。1,2号がJR北海道所有の編成、5,6号がJR東日本所有の編成、3,4号は交互に充当されていました。このほか、B寝台だけで組成された寝台特急エルムや、夢空間を連結した寝台特急夢空間北斗星、横浜~トマム間の寝台特急北斗星トマムスキーなど、実にバラエティに富んだものでした。


開放寝台だけで組成された寝台特急エルム 


夢空間と北斗星車両を連結した夢空間北斗星 


横浜~トマム間で運転された北斗星トマムスキー 

1999年には北斗星を越える豪華寝台特急としてカシオペアがデビュー。大阪~札幌間のトワイライトエクスプレスも合わせて、日本の豪華3大寝台列車として定着しました。
一方で、目的地への速達性が重視されるようになり、相反して夜行バスの価格競争が激化。速さにも値段にも勝てない寝台列車に廃止の波が押し寄せます。北斗星も例外ではなく、2008年3月15日の改正で、エルムなどの臨時列車の運転を取りやめ、現行の完全1往復体制となりました。


車両不足に伴ないマニ50から改造されたマニ24も2010年までに廃車 


1編成化でこのようなレアな編成を見ることもなくなった 

2014年6月、北陸新幹線開業に伴なう日本海縦貫線の一部が第三セクター化されることから、大阪~札幌間のトワイライトエクスプレスの来春廃止を発表。そして、北斗星もこのたび、北海道新幹線開業準備のための定期運行廃止が正式に公表されました。その内容によると、改正以降は臨時列車として運転され、北海道新幹線の開業を待たずして8月で完全廃止となる予定です。小ブログでは引退の日まで撮りためた写真や記事などをまとめていきたいと考えています。