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世界の覚書

道州制、易姓革命、外国人参政権には反対です。伝王仁墓に百済門を作るのは場違いであり、反対です。

日本人の死に関する倫理と終身刑

2008年08月03日 | 行政・事案・司法
ある場合、生は、死より残酷だそうだ。これが、意外にも日本人の感覚なのか。言いたくはないが、玉砕や集団自決の心理を想起せざるをえない。

終身刑創設に否定的=成人年齢下げは政治判断で-保岡法相(時事通信) - goo ニュース
「世界的に一般的な制度ではない。日本は、恥の文化を基礎として、死をもって償うことを多くの国民が支持している。終身刑みたいな残酷な刑は日本の文化になじまない」
「希望ない刑より潔く死」 終身刑に反対、保岡法相(共同通信) - goo ニュース
初閣議後の記者会見で、仮釈放のない終身刑について「希望のない、真っ暗なトンネルを歩いていくような刑はあり得ない。日本は恥の文化を基礎とし、潔く死をもって償うことを多くの国民が支持している。(終身刑は)残酷で日本の文化になじまない」

前任の鳩山邦夫氏も5月23日の衆院法務委員会で「終身刑はゆっくり死刑を執行するような形になって人格が破壊されていく可能性があり、死刑よりも残酷という意見がある」と否定的な見解を示す一方、終身刑をめぐる議論は「大いに結構」と述べていた。終身刑を提案している議員連盟は「量刑制度を考える超党派の会」(会長・加藤紘一元自民党幹事長)。
(世界的には)死刑も残酷な刑であり、(日本的には)終身刑も残酷な刑であるとしたら、あとは有期刑しかない? な、わけはない。

> 死をもって償うことを多くの国民が支持している。

これは事実のように思われる。ただ、「いさぎよい」かどうかは、お節介な話で、疑問が残る。というか、倫理観の押付けである(社会常識の押付けこそが刑の要素だから、それでいいとも言えるが)。ただ、そういう感覚に基づく刑は、古代的ないし中世的なものであり、えてして残酷な処刑法を生み出してきた原動力と同じものでもある。

> 希望のない、真っ暗なトンネルを歩いていくような刑

死刑も、いつ執行されるか分からないから、ずっとこういう状態で過ごすのではないか? しかも有期刑と違って、工場での作業とかもないはずだ。あと、殆どの死刑囚は執行されない可能性が高い。対象者が多くなりすぎて、政治的に許容できる頻度では、執行が追いつかない。つまり、現状の死刑の多くは事実上の終身刑になっている。とすれば、保岡法相の信念に従えば、大量執行が合理的結論になるかもしれない。

2006年9月27日 死刑執行数は極めて少ないが、確定数は2004年から激増

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