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アメリカの世界戦略について その3

2005-01-24 00:00:00 | 中東問題
ただ、チェイニー米副大統領が言うように、アメリカが次の標的をイランに定めた場合には、中東により複雑なパワーバランスがもたらされる。ブッシュは、フセインとその支持者たちを排除するために、結果的にイラクではシーア派と組むことになった。私は詳細は知らないが、イラクの選挙のために、100万人単位でシーア派の人間をイラクに送り込んだと言われるシーア派イランは、おそらくイラクのシーア派と非常に密接な協力関係にあると思われる(イスラム教の中で非主流の少数勢力であるシーア派同士で、分裂している余裕はないだろう)。また、シーア派内には、反米で自らの命を絶ってまで米国と戦おうとしたサドル師などの反米強硬派もおり、米国が鉾先をイランに向けた時に、30日の選挙後に成立するであろうシーア派イラク政権の動きは大変注目される。アメリカから見れば、シーア派イラク政権はアメリカの力によって、その地位を得る事が出来た、自らの傀儡政権であり、どうとでも操れる飼い犬という意識でいるかもしれないが、仇敵であるスンニ派でなく、自らの身内であるイランのシーア派を米国が攻撃しようとする時に、米国に協力姿勢をとるのか、大変厳しい選択となるだろう。

2 コメント

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Unknown (uni)
2005-02-01 20:01:41
お久しぶりです。



確かに「傀儡政権」ですが、イラクの人々が自らの手で自分たちの代表を選ぶことが出来た点では大きな一歩だと私は言えると思います。これからは、イランの問題もそうですが、シーア派政権がスンナ派にどれだけ寛容になれるか、譲り合うことが出来るか、という事も問題になりそうですね。



アメリカはこれからどうしていくのでしょうか。
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Re: コメント (world_2050)
2005-02-02 22:31:07
お久しぶりです。またコメント頂き、ありがとうございます。



仰る通り、今回のイラクの様な状況で選挙に行くのは、ある意味命がけのところもある訳で、強い意志を示したのは、素晴らしいことですよね。



前にイスラム統一国家ということを書いたと思いますが、自分たちで自分たちの運命を決めていく、という点では、スンニ派、シーア派、クルド人、などの民族単位の国家が出来たほうがすっきりするのかもしれないですね。イラクもこれまでは多数派のシーア派が少数派のスンニ派に抑えられていた訳で、民主主義の数の原則から言えば、シーア派が政権をとるのがある意味自然ではありますが、少数派のスンニ派がこれまで政権をとっていたのにもそれなりに理由がある(武力が強い、後ろ盾がある、とか)のではないかと思うわけで、無理やり支配民族から被支配民族になることの不満は相当なものだと思います。むしろ、スンニ派はスンニ派であわさったほうがすっきりすると思いますが、それでは都合が悪くなる人も多そうですね。



是非、他の方も色々コメントして下さい。

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