投資蚊さんにコメントいただいている通り、ケースシラー米住宅価格指数は11月さらに下落。ピークからの下落は主要20都市で25.1%に及ぶが、以下のグラフが示すように、まだまだ下落余地は大きい(※1)。
グラフは名目ベースなので若干わかりにくいが、主要20都市で大雑把なシュミレートをしてみる。
1999年くらいで指数が90、インフレ率3%×10年≒30%と大雑把に見て実質ベースで約120が1999年レベル。指数はピークの200+αから150+αまで25%下落しているが、1999年レベルに戻るためには後20%の下落が必要。ブームの後はしばしばオーバーシュートすることを考えると、20%+αの下落は覚悟する必要があろう。ピークの2006年半ばから、2.5年で25%下落とすると、あと2%下落にあと2年。1999年水準までの下落が完了するのは2011年初頭、と想定される。以上、非常に大雑把な議論であるが、底入れを展望できる状況でないのはよくわかる。そして、これまで金融界にかかったのと同程度の圧力が長期間にわたってかかることも想定される。
中古住宅販売数が伸びたことを好感する見方もあるようだが、差抑え等の投げ売りが支えているだけとの見方が強い様だ。※2が示すように、在庫の絶対量は対前年で減少に転じ始めたのは良いサインだろうが、売りたいけど市況の回復を待っているため在庫とカウントされない”shadow inventory”などが多数隠れていると想定されることや、価格水準がまだ高いことを考えると、当面厳しい状況が続くものと思われる。
※1 Case-Shiller: House Prices Fall Sharply in November
http://www.calculatedriskblog.com/2009/01/case-shiller-house-prices-fall-sharply.html
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The first graph shows the nominal Composite 10 and Composite 20 indices (the Composite 20 was started in January 2000).
The Composite 10 index is off 26.6% from the peak.
The Composite 20 index is off 25.1% from the peak.
http://www.calculatedriskblog.com/2009/01/existing-home-sales-nsa.html
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The second graph shows inventory by month starting in 2002.
Inventory levels were flat for years (during the bubble), but started increasing at the end of 2005.
Inventory levels increased sharply in 2006 and 2007, but have been close to 2007 levels for most of 2008. In fact inventory for the last five months was below the levels of last year. This might indicate that inventory levels are close to the peak for this cycle. Note: there is probably a substantial shadow inventory – homeowners wanting to sell, but waiting for a better market - so existing home inventory levels will probably stay elevated for some time. There is also the possibility of some ghost inventory (REOs being held off the market).
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-36086820090126
「オバマ大統領は間違ったプランを取り入れ、間違った人々を選んだ」
■痛みを受け入れ、資産をクリーンにし、再スタートを切るべきだ■
以前から言っていますが、「潰すべきは潰し、早期に膿を摘出する」、
これに勝る「経済対策」は無いと思います。
http://www.business-i.jp/news/bb-page/news/200901290100a.nwc
今回判明した分を合わせ、AIGがこれまで約束した慰留手当の総額は10億ドルを超えるとかww
http://www.zakzak.co.jp/top/200901/t2009012908_all.html
駒大は昨年11月、7年間に及ぶデリバティブ(金融派生商品)資産運用で約154億円の巨額損失を計上した。
損失の穴埋めに緊急融資された120億円の返済が今年3月末に迫る中、銀行はいまだ長期融資への転換に応じていないとかww