先般、四国八十八か寺のお遍路に行ったことは書いた。
そこでは、各寺で御朱印を賜り、白衣(びゃくえ)にも御朱印を受け、結願(けちがん)証書も受けた。
それらには、まったくいい加減なことだのだが、こんな謂れもある。
◆地獄も閻魔様も怖くはない
満印の御朱印帳があれば、三途の川の渡しは優先乗車が可能らしい。
おや御朱印帳と結願証書をお持ちですね、それではどうぞ先にお乗りくださいと言った調子だ。
さらに白衣(びゃくえ)があれば、地獄の閻魔様でも、あっ失礼しました、どうぞお通り下さい、
天国への通路はこちらになりますと案内してもらえるらしい。
地獄でのそんな処遇も期待して、凡衆はお遍路を目指すのです。
だが、ことわざか慣用句か川柳かは知らないが、地獄と金についてこんな言葉の数々もある。
・地獄の沙汰も金次第・・・やっぱり金も必要なのかもしれないな
・阿弥陀の光も金次第・・・阿弥陀如来様のご利益も、寄進やお賽銭が必要らしい
・銭あれば木仏も面(つら)を返す・・・銭があれば仏も心を動かすらしい
・金さえあれば飛ぶ鳥も落ちる・・・どんな権力に対しても金の力は絶大らしい
・金が言わせる旦那・・・今風に言えば「社長さん」でしょうか、ようはおべっかのようです
・金が金を呼ぶ・・・お金は寂しがり屋で、お金同士が集まるものらしいです
・金は片行き・・・前項と似ている、お金はある一方に集まるものらしい
・金持ち苦労多し・・・金持ちはそれを守るために、盗まれたり詐欺に遭わぬように苦労が多いそうです。
・金持ち小銭に困る・・・金持ちは財産が多くあっても、日常生活にはなにかと不便をしているものらしい。
おいらは、こんなことも考えながら、地獄対策を練っています。