つぶやき、遊び・仕事・日常

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職人の親方

2022-12-07 06:49:00 | 日記
岐阜県可児市にヤイリギターという企業がある。
その製品は、ビートルズのポール・マッカートニーも愛用したそうです。
そんな企業の社長さんは、矢入一男さんといいます。
その社長さんは、こんなことを語っています。

材料は命、無駄は応援者
 企業が永続するためには、財務と資産とを重要視しなければなりません。
 そのためには、効率化しなければなりませんが、それはいい製品を作ることには逆行します。
 でもそこで気づいたんです。
 本物はそんなにあわてて作るものではない
 いい材料を集めて、時間をかけて取り組んでいかねばならないと分かったんです。
 それは学問ではなく経験学です。
 自分の目で見て、触って本当に大事なことは何かを確かめていきました。

 大量生産時代、多くの企業はベニヤ合板を使っていました。
 でも、材料にこだわったうちは、アラスカやカナダのエゾ松と、赤道付近のマホガニーを用いてきました。
 生まれも育ちも違う材料を合わせるのは困難でした。
 新しい環境になじませるのは時間がかかるということです。
 材料は命ですから、ブランデーやウイスキーのように同じように寝かせるんです。
 それは道楽のようで、こんな非効率なことはありません。
 だけど、私は社長ではあるが、職人の親方なんです。
 損益も原価計算も大事なんですが、そんな効率だけではいいギターはできません。

 →無駄と思われることも、実は大事なことなのかもしれませんね。