たか爺のワンダースクール通信

「センス・オブ・ワンダー」をキーワードにした野遊び教室「自然体感塾ワンダースクール」の活動記録とお花中心のブログです。

秋ヶ瀬公園のアライグマ

2017年06月01日 | 秋ヶ瀬公園
 5月28日(日)の「親子で勝負! ザリガニ釣り」の続きです。


photo by sachibaa

 27日と同じく、親子でのザリガニ釣りを楽しんでもらったあと再集合してもらって、たか爺がアメリカザリガニとウシガエル、外来生物などの話をしていたら、なんと池の対岸にやはり「特定外来生物」のアライグマまでご登場! さち婆が見つけてくれました。
 27日にも、たか爺たちが帰ったあとに出てきたようです。これは2日ともご家族だけで遊びにきていて、ちょっとお話もさせてもらった方から伺いました。夜行性だと思っていたら、昼間に活動することもあるようです。雑食性ですがやはりザリガニ好きで、魚やカエル、昆虫や鳥の卵なども食べるので、アライグマにとって秋ヶ瀬公園の自然環境はパラダイスかも!?
 そういえば、ザリガニの池のふちを歩くだけで、ドボンドボンと池へ飛びこんで逃げていたウシガエルの姿も今年は見ていないし、たか爺は池の中を歩き回って、前日の子どもたちが捕まえていたアカミミガメを探してみましたが、この日は見当たりませんでした。アライグマに食われちゃったのかな?
 まあ、「要注意外来生物」のアメリカザリガニやアカミミガメ、「特定外来生物」のウシガエルはむしろどんどん食べてもらったほうがいいんですけどね!? でも、アライグマはニホンアカガエルやトウキョウダルマガエル、クサガメやイシガメ、その他様々な生きものたちだって何でも食べてしまいますからねぇ…。
 こうなるともうたか爺としては、「北米か!」と、ツッコミを入れるしかないわなぁ…。


photo by sachibaa
 
 当初から秋ヶ瀬公園をメインフィールドにしてきたワンダースクールは、今年度で18年目となります。たか爺としては、自分の子育て期間中から利用させてもらっているので、もう30年近く通っているわけです。
 でも、これまでタヌキやイタチを見かけたことはありましたが、アライグマを目撃したのは初めてですよ。この2~3年、話だけは聞いていましたけれどもねぇ…。
 ちょっと気になったので調べてみたところ、アライグマはさいたま市の都市部でも急増中。2012年度の段階で埼玉県の「市町村別でみると、小川町の230頭、秩父市の209頭に続き、都市部のさいたま市でも207頭が捕獲」されているそうです(2013.6.30 埼玉新聞)。
 ネット上では、2015年9月にザリガニの池と思われる池で足跡を見つけた方、同年11月に田んぼのほうで成獣を撮られた方のブログが出てきました。同年12月には例の不自然なフクロウの巣箱にアライグマが入ったとかいうことで、公園の木の枝を勝手に伐ったり有刺鉄線付きのトタンみたいなものを巻いてみたりという、さらに不自然極まる愚行まで…。2016年4月には樹洞にいる成獣、同年6月には高い木のうえにいる子ども2頭の写真を撮られた方もいます。


photo by sachibaa

 ここで問題となるのは当然、このフクロウの巣箱の存在ですね。
 今年は5月6日に、日本自然保護協会の自然観察指導員仲間が、三本土管の池と思われる池のほとりでアライグマの成獣と幼獣の足跡を見つけています。子どもたちとザリガニ釣りだった5月22日には、フクロウの巣箱の上でくつろぐ成獣の姿を撮られている方もおりました。



 そしたらなんと、27日にはフクロウの巣箱が少し奥の木の上のほうに移設(画像は6月2日のもの)!? どうやら23日に架けかえられたようです。その際に、巣箱にいたアライグマの子ども2頭も捕獲されたようですね…。 
 たか爺は、『秋ヶ瀬公園のフクロウ騒動 再び…』(実際は巣箱が設置された「四度」目)の際に、「今後人為選択にもつながりかねない不自然な巣箱」と書きました。写真を撮りやすい園路から近い場所に野鳥カメラマンたちが勝手に設置した巣箱は、これまでも「営巣中(巣作り中含む)の巣(巣穴・巣箱・巣台などを含む。以下同じ)、およびその巣にいるヒナあるいはその巣に入ろうとしている親鳥の撮影は避けましょう。」という日本野鳥の会の「野鳥写真マナー」違反者たちが、終日園路上を占拠して他の公園利用者の通行を妨げたり、その後はスズメバチが営巣して通行中の公園利用者たちを危険にさらしたりもしてきたわけですが、とうとうこの公園の生きものたちにとって最大の脅威となる「特定外来生物」のアライグマにも、快適な子育て環境を提供してしまったというわけです…。
 アライグマの目撃情報が増えてきた時期とは一致してしまいますが、フクロウの巣箱の設置がこの公園にアライグマを招き入れたとまでは申しません。でも、本来は別々の問題であった野鳥カメラマンとアライグマの問題が結びついてしまった事例として、とりあえず事実のみをご報告しておきます。



 公園管理者へ確認したところ、親のほうはなかなか罠に入ってくれずに苦労されているようです…。まあ、不自然極まりないこの人工的なフクロウの巣箱のほうが、現在は都会育ちのアライグマ捕獲用の罠としては向いているのかもしれませんね!?
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