ウメ(梅)の便りが聞こえてくる時期になりました。
ウメは元々は中国の花なのですが、日本には弥生時代に渡ってきたという説もあります。
そんな古くからあるウメですから、今ではすっかり日本に馴染んでしまっているので、日本のものだと思っている人も多いかもしれません。
それに、日本には花がウメに似ているだけで、全く関係のない花にもウメという名が組み込まれていて、○○梅などという名前になっている植物も多くあります。
名前の元になる花がウメなので、そういったことからも、ウメは日本のものと思うのも無理はないのかもしれません。
でも違います、ウメは中国産なのです。
ウォーキング中に見つけた「ウメ」と名前がついている花
ギョリュウバイ(御柳梅・魚柳梅)
葉の形がギョリュウ(御柳)の細長い葉に、花がウメに似ているからと付けられました。
別名は『マヌカ』、有名なマヌカハニーの原料です。
マヌカハニーはミツバチとギョリュウバイの原種によって作られています。
でも、原種のマヌカは一重の白花で、ニュージーランドの一部にしか自生していないようです。
学名:Leptospermum scoparium
英名:Manuka、Tea tree
別名:レプトスペルマム、ネズモドキ、マヌカ
科名・属名:フトモモ科 ネズモドキ属
原産地:ニュージーランド、オーストラリア
ロウバイ(蝋梅)
花弁全体が黄色のソシンロウバイです。
『ソシン』を漢字表記すると、「素心」または「素芯」です。
花弁が芯まで同じ色であるという意味になっています。
ロウバイです。
本来のロウバイの花は内側の花弁が茶褐色になっています。
ソシンロウバイに比べると、花が少し小さめだし、咲き方も下向きか横向きなので何となく地味で寂しい気もします。
学名:Chimonanthus praecox
英名:Winter Sweet
別名:カラウメ・ナンキンウメ
科名・属名:ロウバイ科 ロウバイ属
原産地:中国
オウバイ(黄梅)
オウバイは葉が出る前に垂れ下がった枝に黄色い6枚の花びらを持った花を咲かせます。
ウメに似た花ですが、ジャスミンの仲間で、英名は『ウインタージャスミン』となっています。
学名:Jasminum nudiflorum
英名:Winter jasmine
別名:ゲイシュンカ(迎春花)、オウシクバイ
科名・属名:モクセイ科 ソケイ属
原産地:中国(北部・中部)
○○梅、梅花(バイカ)○○という名前の花は他にもたくさんあります。
例えば、バイカウツギ、ギンバイカ、オウバイモドキ、ウメモドキ、リキュウバイ・・・など。
今回は、今の時期に見つけたものだけを挙げましたが、また季節が変わって、違う花にも出会えたら取り上げてみようと思っています。