フエへはダナンから入った。
ダナンから北へ車で3時間半。
結構遠かったが、のんびりとしたベトナムの風景を見ながら走ったので、飽きることもなかった。
途中、食事したレストランの裏の湖の景色。
フエはベトナム中部の都市でベトナム最後の王朝「阮(ぐえん)朝」の都が置かれていた場所。
阮朝は1802年~1945年まで続いた全13代皇帝からなる王朝で、阮朝が栄えたこの街には、さまざまな建造物が数多く残っている。
ベトナムで最初に世界遺産登録されたのが「フエの建築物群」、これには歴代皇帝の時代に建てられた建築物すべてが含まれている。
最初に見学したのが12代阮朝皇帝「カイディエン帝廟」。
ここは市街地から遠く離れた森の中にあった。
カイディン帝は、1916年から25年までの9年間統治した皇帝。
カイディエン帝が親仏だったため、この廟は今までの中国式建築から西洋風の建築へと大きく変わった廟となっていると言う説明があった。
これは龍? どう見ても魚の頭にしか見えなかった。
この階段を上がったところ(踊り場)にはたくさんの像があった。
よく見ると中国の兵馬俑の様な感じで、人と動物の像だった。
カイディエン帝の棺を守っているとのこと。
そこにあった建物は石碑を安置したところで、石柱、壁、屋根、すべてに装飾が施されていたが色がない。
当初は着色していたのだろうか。
これらはフランス文化を積極的に取り入れたものだと思う。
メインの建物の啓成殿に入った。
外側と比べて内側は豪華な色のついた部屋だった。
[啓成殿]
入り口と室内の天井には一面に水墨画のような9匹の龍の画が描かれていた。
ベトナムで「9」は「完全」を象徴する最高位の数字ということらしい。
外国製の陶器やガラスを使用して、壁をすべてモザイク模様にしてあった。
中には日本のものもあるらしい。
[黄金のカイディエン帝の像と豪華な装飾の室内]
この像の下には帝の遺体が眠っているとされている。
回りには当時の遺品もたくさん展示されていた。
カイディエン帝廟は西洋と東洋の融合で素晴らしいのは分かるが、あまりにもゴチャゴチャしすぎていたという印象しか残らなかった。
次に回ったのは「トゥドゥック帝廟」、トゥドゥック帝は阮朝4代目。
[帝廟前の大きな池]
墳墓への入口、カイディエン帝廟と同じく、ここにも石碑を安置するお堂があり、左右には塔柱が立っていた。
この手前の方にも兵馬俑のような石像がいくつかあった。
[陵墓]
陵墓はあるが、帝の埋葬場所はここではなく不明らしい。
廟の建物部分に移動した。
修復工事中で、2階建ての楼門になっていた。
この奥に「和護殿」、「鳴謙堂」、「良謙殿」などがあったが華美な装飾はなく、質素だった。
2人の皇帝の華美な廟、素朴な廟を見たが、自分としてはあまり派手なのはどうも好きになれない。
好みの問題だと思うが・・・・
トゥドゥック帝廟の次に寄ったのがティエンムー寺。
フォーン川の向こう岸からでも見ることができる、八角七重の塔が象徴的のティエンムー寺は阮朝王朝の時代よりももっと古く、400年前に建てられたらしい。
古い歴史を持つ仏教寺院で、天女の予言を記念してこの場所に建立したので別名 「天女の寺」と呼ばれている。
[ティエンムー寺の前のフォーン川]
慈悲塔(トゥニャン)の高さは21.24m。
八角七層になっているが、登ることはできない。
[近くから見た慈悲塔]
塔の奥に寺院の敷地への塔門がある。
[塔門の裏から見た慈悲塔]
塔門には入り口が3つあり、表側には鮮やかな立体的に造られた護神像があり、「霊姥寺」の扁額が掛かっていた。
[霊媒寺の額]
その奥の境内には本殿のダイフン寺があった。
この後、フォーン川沿いに王宮へ向かった。