自宅の周辺は新興住宅地のため、近くには開発されていない、ちょっとした雑木林などもまだ残っている。
そこで見つけたのが薄黄色の花が垂れ下がって咲いていた「キブシ(木五倍子)」。
懐かしい花(木)だった。
生まれ育った海岸沿いの山にはたくさんあった。
春先になると真っ先に黄色い花があちこちで見られたが、この辺りでキブシを見たのは初めてだった。
それも、たった1本だけ。
キブシは春になるとフジの花のようにぶら下がった黄色い花がどの木よりも早く咲く。
この辺りではあまり見かけないので調べてみるとやっぱり海岸付近に多い木のようだ。
子どもの頃は「豆しぼり」などと言っていたけれど・・・多分、この名前は地域的なものなのでしょうね。
木にはまだ葉がなく、花だけが目立ってたくさん垂れ下がっている様子はみごとなもの♪
漢字では「木五倍子」、ちょっと難しい。
名前の由来を調べると、五倍子(ごばいし)とは、ヌルデの葉にアブラムシが寄生してできた虫こぶ(虫癭・ちゅうえい)。
釣り鐘型の虫こぶにはタンニンが含まれていたので昔からインクや染料、江戸時代にはお歯黒などに利用されていたらしい。
キブシの果実にもタンニンがあるので、五倍子の代用とされていたところから名づけられたようだ。
学名:Stachyurus praecox
別名:キフジ、豆藤
科名・属名:キブシ科 キブシ属
原産地:日本