映画とライフデザイン

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映画「キリマンジャロの雪」

2012-06-13 18:56:40 | 映画(フランス映画 )
映画「キリマンジャロの雪」を知性の殿堂神保町岩波ホールで見た。フランス映画だ。


ヘミングウェイの同名作品と関係ないとは知っていたのであるが、この題名が持つ不思議な魅力に誘われるように劇場に入ってしまった。一つ欠点があって、字幕が非常に読みづらいというか30%程度読めない。マルセイユの港町の日差しが強いせいで白の字幕が見えないせいだけど、いくらなんでもこれはないよ。
配給会社はもう少し観客のこと考えて字幕つくってと言いたい!!

フランスの港町マルセイユの埠頭。主人公ミシェルが労働組合の委員長をしている会社も人員削減を余儀なくされ、労使間の協議で20名の退職者をくじで選ぶことになった。委員長の権限でリストラの対象から外せたにもかかわらず、彼は自分の名前もクジに入れていたのだ。

ミシェルは妻マリ=クレールに、自分がリストラにあったことを告げる。自分を犠牲にした行為が夫らしいと感じた妻はさほど落胆せずに今後も2人で歩んでいこうと考えていた。
その後、ふたりの結婚30周年を祝うパーティーが行われ、リストラされた社員も含めた多くの仲間が招待された。夫婦の長年の夢だった、アフリカ・キリマンジャロへの旅が家族から贈られた。2人と家族は喜びで満ち足りていた。

主人公と妻は、妹夫婦ドゥニーズとラウルらといつものようにカードゲームに興じていたある日の夜、突然マスクをした強盗二人に押し入られる。強盗は金品と共にキリマンジャロ行きのチケットを奪っていった。義妹ドゥニーズは事件をひきずり、日常生活を送れなくなってしまう。弟ラウルはそんな妻を見て、犯人への憎悪が膨らんでいくばかりだった。
数日後、主人公がバスに乗ると、パーティーでプレゼントとして受け取ったコミック本を持っている2人の少年に出くわした。少年を追いかけていくと、主人公の同僚の青年の家であることが判明したが。。。。

このあと、犯人である青年は幼い2人の弟を抱えていることがわかる。普通であれば同情しないが、主人公は徐々にこの2人の少年が気になる。

「ルアーブルの靴磨き」のような人情映画を期待したけれど、ストーリーの設定が相性合わない。
いくらなんでもやりすぎだ。こんなことありえるのかと思ってしまう。

マルセイユは地中海に面する港町だ。映像でわかるが日差しの強い中、オレンジ系の瓦屋根の家がきれいに立ち並ぶ町だ。主人公の生活を通じてマルセイユの庶民の生活が描かれる。そこでは昔ながらの日本の田舎と同じように、家に鍵をかけないでオープンに暮らしているのがわかってくる。明るい町の中でオープンに暮らせば、このくらいのことを考える人もいてもおかしくないのかもしれない。でも今一つ感情流入ができなかったなあ。。。
最近の2作を見て、フランスの地方の町って日本以上に義理人情に満ちあふれている世界なのかと感じたけど。本当にそうなのかなあ?

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1 コメント

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映画「キリマンジャロの雪」 (内山)
2012-06-21 09:49:49
チケットは購入していたのですが、時間が取れずまだ行けていません。直ぐにでも行きたいです。情報ありがとう。
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