映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

台北の朝、僕は恋をする

2012-03-28 08:29:22 | 映画(アジア)
「台北の朝、僕は恋をする」は台湾の青春恋愛映画だ。
台北の夜を彷徨う二人の男女をとりまくやさしい映画、気にいった。


台北に暮らす青年である主人公カイ(ジャック・ヤオ)は、大好きな恋人がパリに留学してしまった。本屋にフランス語を習得しようと教則本を読みに通っていた。一方、本屋で働くかわいい女の子スージー(アンバー・クォ)は毎日やってくるカイが気になって仕方ない。それでも主人公は恋人を想う。パリに電話をかけても、彼女はそっけなく相手にされない。主人公は哀しい気持ちで彼女をつなぎとめようとフランスに行こうと決意する。
親に無尽しても相手にされない。どうしてもパリに行きたいカイは仕方なく不動産業をやりながら裏稼業に手を染める地元のボスからお金を借りることにした。快諾してくれたが、その条件として謎の小包を運ぶ怪しげな仕事を受けることになった。それを見ていたボスの甥にあたる従業員がその謎の小包に関心を示す。懸命に奪い取ろうとする。しかも、ボスのところを内偵していた警官2人がボスの周辺に動きがあったことを察知して、ボスの事務所に出入りした主人公の後を追いかけるという構図だが。。。。


台北の夜は昭和50年代の日本を思い起こさせる。かなり近代化したと聞くが、ここで映る台湾はまさしく昭和後期の日本にタイムスリップしたような匂いを感じさせる。至る所に提灯がある。お祭りのようだ。
そんな中主人公と知り合ったばかりの女の子との不思議なつながりが語られる。
全般に流れる雰囲気はやさしい。ピアノ、バイオリン、ギターのやわらかい音がバックに流れ、さわやかな青年たちをやさしく包む。


本屋の店員である相手役アンバー・クォが可愛い。
主人公は毎日のように本屋に来て、フロアーに座りながらフランス語を勉強する。彼女スージーは普通であれば店から追いだしたいくらいの主人公に対して関心を持ってしまった。ちょっとしたきっかけで声をかける。こんなにかわいい女の子に声を掛けられて舞い上がらない男は普通だったらいないだろう。でもフランスへ渡った彼女のことが気になる主人公はそっけない。そんな不思議な関係を当初は映し出す。
ある夜雑踏の町に繰り出したときに偶然出会って、二人の間が急に接近する。しかし、なぜか彼は追いかけられている。それも訳もわからないうちに警察にまで追いかけられている。いつの間にか夜の街を彷徨う。その追跡シーンでは台北の夜を前面に出していく。なんか猥雑な雰囲気だ。そこがいい感じ。



ダンスのシーンが2か所出てくる。まるでインド映画のようだ。奇妙なステップを踏む。フラダンスのような動きだ。地元の踊りなのであろうか?笑えてしまう。
セットの美術のセンスに卓越したアメリカラブコメデイと違い、猥雑な台北ロケが中心だ。でも素朴な印象すら覚えるラブストーリー。なかなかよくできた映画だ。


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