映画とライフデザイン

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映画「謝罪の王様」 阿部サダヲ

2014-05-24 21:09:29 | 映画(日本 2013年以降主演男性)
映画「謝罪の王様」はこのところ上昇基調を強める阿部サダヲ主演のコメディ映画である。
映画ポスターが強烈、土下座する阿部サダヲの顔を見て吹き出した人も多いと思う。

阿部は「奇跡のりんご」では菅野美穂、「夢売るふたり」では松たか子と共演している。美人女優と共演が続き、今度は井上真央だ。現代日本映画を代表する若手女優との主演が続くということ自体阿部サダヲの格が上がっているということだ。その期待にこたえるような活躍ぶりである。
吹き出すほど笑うというわけではなかったが、人生訓としてためになることが盛りだくさんにある。
若手研修にはもってこいの部分もある。

話に連続性があるのかと思ったら、それぞれが独立しているストーリーだ。
その独立した話が究極的にはつながっていくオムニバス映画に近い展開をとる。謝罪というくらいだから、謝る方にもミスがある。でも謝る立場なのに妙に頭が高い。よって感情的にもつれる。
それをどう始末をつけるかが映画の見所だ。

東京謝罪センター所長、“謝罪師”を生業とする黒島譲(阿部サダヲ)は、ケンカのような小さなトラブルから国家存亡の危機まで、ひと癖もふた癖もある依頼人から舞い込む様々な事件に遭遇。降りかかる難問を次から次へと謝罪のテクニックを駆使して解決していくのだった……。

〈CASE1〉司法書士を目指す帰国子女の倉持典子(井上真央)は、車の運転中に追突事故を起こしてしまい、車から現れたヤクザ風の男たちに対しうまく謝罪ができず、気が付くと組事務所で内容を読まないまま誓約書に判を押してしまう。それは「示談金400万円、毎月12万円の返済、利子が10日で3割、来週から大阪のデリヘルに就職」という最悪のものだった……。

明らかに倉持という女性は変だ。こんなバカな交通事故を起こす女性って多い。自分勝手な女ぶりをみるとそのままデリヘル行ってしまえという気になる。世間知らずの女とは逆に、主人公の老練な活躍はすごい。

〈CASE2〉下着メーカーの中堅社員・沼田卓也(岡田将生)は、開けっ広げな性格が災いし、飲み会で酔った勢いで共同プロジェクトの担当者・宇部美咲(尾野真千子)にセクハラ三昧。さらには軽いノリで謝る沼田に対し、美咲は怒り心頭。結局、沼田はプロジェクトをはずされ、セクハラで訴えられてしまう……。

これは話の決着の仕方がおもしろい。あのシーン本当に鉄道上の鉄橋でロケしているのかしら??

〈CASE3〉大物俳優・南部哲郎(高橋克実)の息子が傷害事件を起こし、南部が謝罪会見を行うことになった。そんな中、黒島が謝罪の指南をするが、芝居じみた謝罪で糾弾され結果は裏目に。仕方なく元妻の大物女優・壇乃はる香(松雪泰子)を引っ張り出すと、自身の出演舞台の十二単の衣装で登壇、宣伝までしてしまう始末。そして拘置所から出所した息子のTシャツには「Kill You Next Time」の文字が……。

よくありそうなパターンだ。芸能人の息子たちはよく不祥事を起こす。全然関係ないのに親は大変だ。このバカ親も別のところですごい活躍をする。

〈CASE4〉一流国際弁護士・箕輪正臣(竹野内豊)は、沼田の訴訟の弁護士であり、典子の大学時代の講師でもある。コロンビア大学卒、27カ国で弁護士資格を取得した完璧なエリート弁護士の彼だが、離婚して離れ離れになってしまった当時3歳だった娘に手を挙げてしまったことを今でも謝りたいと思っている。法律に携わる人間として自分が許せないと言うが……。

ここですごい少女が現れる。何バカなこと言っているのかと思っていたけど。。。実はすごい秘密が

〈CASE5〉映画プロデューサー・和田耕作(荒川良々)がプロデュースした作品に、たまたまお忍びで来日していたマンタン王国・皇太子がエキストラ出演していたことが発覚。マンタン王国皇族の肖像権侵害は懲役20年の重罪であることが判明し、黒島を介し謝罪に行くものの国の習慣や国民性の違いから誤解が生じ謝罪は失敗に終わる。正式に日本政府に謝罪を求めるという国際問題へと発展していく中、マンタン王国は日本との貿易停止を発表。打開策の見えない黒島は絶体絶命の窮地に追い込まれる……。

〈CASE6〉謝罪師・黒島譲はなぜ、謝罪を生業とするのだろうか。なぜ謝罪にこだわるのだろうか。それは、ほんの些細な出来事が発端であった……。(kinenote 引用)

こんなことくらいでこだわるなよ!と言ってやりたいが、これ自体が官藤の人生観なのか?

「わき毛ぼうぼう 自由の女神」そう叫ぶ少女のセリフが最後に向かって重要な言葉になっていく。
まとめ方のうまさは、さすが官藤官九郎の脚本というべきであろう。

映画の終りまであきないでさらっと見れた。
最後の「マンタン王国」の話はちょっとアホくさいなあといった感じかな?

「ただあやまってくれればよかったんだよ」
クレーム客も「誠意をみせろ」なんて言わないで、そんな感じでいつも終わればいいんだけど

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