映画とライフデザイン

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韓国映画「容疑者X 天才数学者のアリバイ」

2013-10-26 22:40:28 | 映画(韓国映画)
映画「容疑者X 天才数学者のアリバイ」は東野圭吾の原作を韓国でリメイクした作品だ。

映画「容疑者Xの献身」は自分の好きな作品だ。
でも福山雅治演じる物理学者は本作品には出てこない。あくまで刑事が事件を追っていく。
日本版で堤真二が演じた数学者が、この映画では一層クローズアップされる。
実際このネクラ数学者のイメージには韓国人俳優のほうがあっている気がする。



団地に住む高校の数学教師ソッコ(リュ・スンボム)の隣の部屋には、女性が2人住んでいた。叔母ファソン(イ・ヨウォン)と姪の関係である。
叔母は弁当屋に勤めていて、教師はよく通っていた。
ある日数学教師が自宅に帰って、耳を潜めていると、隣から一方ならぬ物音が聞こえてきた。
女性の元夫が訪ねてきたのである。元夫はDVで2人はいい別れ方をしておらず、男に連絡先を教えていなかった。
それなのに無理やり部屋に押し入ってきた。元夫が暴力をふるうと、女性は抵抗、姪も加勢する。
そして女性はアイロンのコードで元夫を窒息死させた。2人は死体をどう処理しようかと途方に暮れていた。
その時、玄関のブザーが鳴る。来たのは隣の数学教師だった。
「何かお力になれることがあれば。。。」というのである。

海岸で正体不明の遺体が見つかった。指紋がすべて消されている死体だった。そのそばには、簡易宿の鍵が置いてあった。
警察が犯人探しに動いた。死体の身近で身分証明書が見つかってきた。男の身寄りから元妻の女性ファソンが被疑者のひとりとなった。
早速に刑事が女性の元を訪れた。「11月9日は何をしていたのですか?」
映画を見ていたと答えて、チケットの半券が証拠として提示された。

それでも、刑事が彼女を疑って、しつこく尋問調に聞き続けた。当日の映画館の防犯カメラには確かに女性と姪の映像が映っていた。
アリバイがあるのにも関わらず、動機の有無という観点から、元妻を怪しいと思い、刑事は追い続けていたのだ。
そんな刑事は隣の家に注目したところ、そこに住むのは刑事の元同級生だった。旧交を温めながら、会話を交わすうちに刑事は元同級生の発言が気になり始めていたが。。。。


東野作品で一番肝心な男が抜けている。
この映画を見ると、探偵「ガリレオ」たる福山雅治のカリスマぶりがより顕著な気がする。
「真夏の方程式」も面白かった。彼がいるだけで華がある。ここではそれがない。

韓国映画では、執念で追い続ける刑事というのがよく出てくる。これもその手法に近い。
ベースとなるストーリーを基本として、刑事を活躍させたり、数学者の心の葛藤をクローズアップさせる。
「天才数学者」なんて言葉も出てくるから、目新しい数学的論理があればと期待したがなかった。それが残念だ。むしろ数学者に「情」と「嫉妬心」を持たせる。悪くはないのであるが、やっぱり福山がいた方がいいなあ。
コメント
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