習志野湾岸9条の会

STOP戦争への道 9条を変えるな

サッカーW杯ブラジル抗議行動が問いかけるものと東京五輪

2014年06月11日 | 日記
12日からサッカーワールドカップがブラジルサンパウロで始まります。
おそらく日本国内はワールドカップの話題や観戦で盛り上がるでしょう。
しかし、ご存知のように当地ブラジルでは激しい批判や抗議行動が沸き起こっています。
貧困とインフレを放置してワールドカップなどをしている場合か?
ますます利権が肥大化するWカップ。オリンピックはさらにはるかにひどいが。
ブラジル国民は「サーカス」などにだまされない。
ブラジル全土で大規模な抗議行動が開始されました。
ホームレスから労働者、労働組合、教員までもが参加。一部では警官もストライキに入りました。
地下鉄のストライキは開催2日前の現在も続いています。
貧困、貧富の差を放置する一方、施設、運営に最大の金をかけ、開催経費は膨大になりました。
ブラジル最大都市サンパウロでは大規模なデモが連日起こり、各所で衝突が繰り広げられています。
デモでは「FIFAとスポンサーは完全免税」「FIFAよ、私の支払いを代わってくれ」「W杯には金を出すのに、
給料には出さない」
といった横断幕が踊った。
「サッカーは大好きだが、それよりも大事な問題が他にある」「最初はW杯が庶民のためになると思ったが、
そうではないことが分かって皆、不満を抱いている」
と抗議への参加市民は語っています。
昨年6月には、巨額の資金が必要なW杯競技場建設に反対し、全国で計100万人以上がデモに参しています。
これが本当の正しい民意の姿ではないでしょうか。

これはわが国で6年後の2020年に開かれる東京オリンピックと同じ構造ではないでしょうか。
既に莫大な費用をかけて「新国立競技場」が建設されようとしています。スポーツの祭典に名を借りた
一部の利権者の利益が追及され、多数の市民は置き去りにされます。都市整備と並行して各所の野宿者は
排除されようとしています。フクシマは完全にコントロールされているなどと言って置き去りにされ、
労働力は都市に集中し、復興などは後回しにされるでしょう。
うそで固められた五輪開催と原発事故は収束していません。汚染水問題など、お金を使うべきところに使わず、
一部の利権者の利益のために五輪をやろうとしています。
ブラジルと同様、我が国の貧富の格差は広がる一方です。
しかしわが国ではオリンピックに対する疑問の声や真正面からの抗議は一部を除きほとんど上がりません。
精々、開催を前提とした費用を抑えろくらいの声位で、国を挙げて殆ど保革とも歓迎一色の翼賛状態です。
そもそもフクシマの事故が収束しないまま本当に五輪など開催できるのでしょうか。
我が国の民意がもし政権の言われるままにこのまま何の疑問もなく進み、管理・抑制下での総動員としての五輪開催が
進むのであれば疑問を持ち立ち上がるブラジルの民意と日本の民意、意識の差は歴然となるかもしれません。

(抗議デモと、衝突し路上で物を燃やす人々)