シリーズ小野裕二~線審にガンを飛ばした夜~

2010-07-25 | 横浜F・マリノス
天野のロスタイム弾で劇的勝利。ガンバパターンだね。
とりあえず結果オーライということで。
天野はほんとゴール以外は、走り負けてるし、上がれないしで後半は出てるのが
不思議な状態ではあったけど、得点しちゃうとこは何かを持ってる(爆笑)
ま、結果オーライということで。

序盤は、とにかくボランチが最終ラインに吸収されるほど、
ラインが下がりすぎていて、ガンバに撃ちこまれ続ける。
ラインが下がりバランスが悪いので、前への繋ぎも悪く、ミスを連発。
正直、どうしよーもない展開だった。
ただベンチから指示があったのかどうかはわからないが、
ある時点からラインが上がり修正がなされると、ミスも少なくなり、
ガンバのパスコースを消し、ボールを奪取というパターンがはまってくる。
セカンドボールを拾って連続攻撃という攻撃も見え始めた。
ただ千真のボールのおさまりが悪く、ゴールへとは結びつかない。
後半に入り、前半低いポジションを取っていた金井が高いポジをキープ。
バランスは良くなって、ガンバの攻撃もよく抑えられてはいたんだけど、
やっぱりゴールは遠かった。
このままスコアレスドローかとも思われたロスタイムに、
天野が最後の力(笑)を振りしぼって走ってゴール。
なかなか痺れる試合でした。

にしても、ほんと千真は夏場が鬼門だね(苦笑)
序盤からあれだけボールが収まらず、シュート力もなかったので、
PKを外した時点で交代でもよかったかなと。
3つしかない交代枠を効果的に使うためには、戦況と選手の状態の見極め、
でもって試合展開の読みが重要。
特にこの夏場の環境、でもって”17歳”を先発起用してるわけだからね。
(でもこの17歳は並みじゃないけど(笑))
功治も坂田も効果的な交代には思えなかった。
むしろバランスを崩して相手に押し込まれる時間帯を交代後に作ってしまった部分を、
今後十分に考えていく必要があるように思える。
マリノスにとって夏は正念場。
どうしても運動量が落ちる中で、バランスは大事だとつくづく感じる。
良かった部分としては、前半試合を進めていく中で、状態を修正できたのは収穫。

と、長すぎる前置きはこのくらいにして、もう一人のMOM小野くんについて。
序盤から持ち前の積極性でシュートも見られたし、あいかわらず切れがいい。
小野の独特のリズム、そして高い技術は、
相手DFが容易に飛び込めない状況を生みだす。
不用意に飛び込んでしまえば、彼は一発で抜いていくだろうし、
潰しにきたことろで巧く身体を使ってファールを誘い込むだろう。
相手にとっては本当に嫌なタイプだと思う。
常にゴールを狙う積極的姿勢もあれば、
天野の得点シーンで見せたように、
チームが勝つためにプレー(アシスト)ができる冷静な判断力を持つ。
あれは普通の17歳なら自分でシュートしたいよね。
でもあそこでタメて、パスを出すなんてあの状況で瞬時に判断できる高校生、
かわい子ちゃんすぎでしょ。
小野の特出した部分はプレーの中での判断力にある。
あのタメと絶妙なタイミングのパスたまらんわぁ~。
小野にはスピードに乗った天野が見えていたんだろうし、
小野に引きつけられて天野を見ていなかったガンバDFを見てあのプレーを
選択したのだと思う。

ユースの試合でもそうだが、彼は本当に器用だし、頭のいい選手。
様々な得点パターン、プレースタイルを持つ。そして熱さと冷静さ。
今日みたいなダメな試合でも、
彼のプレーを見ているだけでワクワクするひとつひとつのプレーで胸が高鳴る
そんな選手を見るのは17歳の俊輔に出会った日以来かな。

すくすく育つんだよ、小野くん。
そして先輩を超えていってください。