ゴールデン・リタイアーズ

S20年生、後期高齢ゾーン、人生最終コーナー「遊行期」の
徒然残日写真録

160508 母の日、久しぶりに写経会にでる。江戸期の武蔵寺縁起(絵巻物)ご住職より講義。アオバズク来た!

2016年05月08日 | 趣味と交遊

娘から母の日のプレゼントのアジサイ。

 母も娘も二人の子供をさずかった。産みの苦しみを乗り越えた母は強し。親子のつながる度合いが違う。特に私のように仕事人間であった男にはその度合いが低い。背中で教えるといってもその背中自体が語り方が弱い。まあしっかり子育てもしてくれてありがたきかなではある。

 久しぶりに椿花山武蔵寺の写経会におもむく。9時半着。静かに墨をすり心をととのえる。そこにうるさいおばさん二人がはいってきた。二人以上になるとどうしてこうもかしましいのか。写経もカラオケも同じような趣味の会と思っているかのようだ。10時から本殿で写経浄行会。熊本震災物故者、被災者への想いもこめた回向がおこなわれる。

10時半写経道場にもどりいつもの写経スタート。11時半、広間に場所を移して武蔵寺縁起をご住職から聞く。本物は筑紫野歴史館にあるらしいがここには五幅の絵巻物が掛け軸となってかけられている。もちろんレプリカ、模造品。

椿花山武蔵寺は天台宗の九州最古の仏跡だが詳細はしらない。なぜ椿なのか。この武蔵寺絵巻は福岡県の指定有形文化財になっている。社寺の沿革を絵巻物にしたのを縁起という。この5枚(五幅)の掛け軸は江戸時代に中期に描かれたとのこと。

一幅目は上下が欠落して居るが創建したといわれる藤原虎麿の住居をえがいたもので平安時代後期7世紀が武蔵寺の最盛期であったらしい。大和絵は雲のたなびきで仕切って物語が展開、各絵に松が描かれているのが特徴とか。

第二幅は山中に不思議な火の玉があらわれ虎麿が退治に出かけるが夢枕で火の玉は薬師如来の化身と告げられる。夢のお告げ通り椿を切って都から釈そ蓮という僧を招き薬師如来の像を刻み、堂を建立したのが最初。ちんかざんの由来はここからでたらしい

三幅目は虎麿は子供ができなくて悩んでいたが夫人が月光によって身ごもり、薬師如来の光が照らされ無事、琉璃姫を出産。その後疫病がはやり琉璃姫も病気にかかってしまう。そのとき一人の僧があらわれ今の二日市の方に温泉が湧きこの湯に入れると平癒すると告げる。今の湯町は当時は湯の川であったという。

第四幅は壬申の乱が描かれている。武士でもあった虎麿の武勇がえがかれている。打ち取った敵の首を3つも4っつも腰に巻き付けた姿がエキサイティングに描かれている。

5幅目は686年、死期を迎えた藤原虎麿が性にちなみ藤を植えるよう言い残し、地蔵の化身であるとも言い残す。それが現在の長者の藤となって伝承されている。

菅原道真が自分の像を刻んで奉納、その後釈迦堂で供養、これが現在の御自作天満宮になっている。村をあげて地蔵会が営まれるようになった。武蔵寺は1336年と1586年の2回炎上したが修復されて現在に至っている。というわけで5幅の絵巻物、なかなか面白かった。こんなのが残っているというのが大したものですね。

今年も青葉若葉の5月がやってきて、名物アオバヅクも忘れずに武蔵寺の大楠の樹にやってきてくれた。今年は何羽の子供が生まれるのかまた楽しみである。

 

 


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