vagabond の 徒然なるままに in ネリヤカナヤ

エメラルドグリーンの海,溢れる太陽の光,緑の森に包まれた奄美大島から,乾いた心を瘉す写真をお届けします。

嵐の夜の映画鑑賞~スクール・オブ・ロック

2004-10-09 22:04:25 | 映画
スクール・オブ・ロック スペシャル・コレクターズ・エディション(2003年・米=独)

 関東地方は,昨晩から風雨が激しく,今日は一日家に籠もりっきり。というわけで,この24時間で,3本も映画を見てしまった。そのうちの一つが,「スクールオブロック」。嵐の夜はコメディに限る!
 人気上昇中のジャック・ブラックが演じるのは,売れないロック・バンドのリードギタリスト。バンドを首になって食い詰めたあげく,友人に成り済まして名門小学校の代用教員になった彼は,ロックの歴史とスピリットを子供たちに教え始め,お利口さんの子供たちの影響を受けながら,彼らの能力を引き出していく…というお話。
目を血走らせながら真面目にロックンロールスピリットを子供たちに教え込む役どころを怪演するジャックは最高!!全編に70年代のロックの名曲とそのパロディが溢れる。何よりも一番の魅力は,性別も,人種も,そして個性もすべてがバラエティに富んだ子供たちが,自分たちの能力を伸ばしていくところ。
 「おまえ何ができるんだ」「私は,~ならできる」「やってみろ」ってな感じで,どんどん子供たちをその気にさせる展開には,『お約束』的なものも感じながらも,やっぱり感動しちゃいました。特に,太った黒人の女の子が,「私,やっぱり歌いたい」と言い出して,アレサ・フランクリンのエピソードが出てくる場面は大好き。アレサが,カフェの女店主を演じる,あの名作ブルース・ブラザーズを想い出しちゃいました。この作品は,盛りだくさんの笑いもあるんだけれど,子供たちとのやりとりの中でほろりとくる場面があるんですよ。子供たちの「演奏」も見事で,本当に弾いているのかなと思わせるほど。
 反体制・反権力でありながら,自分は負け犬というロックの根本精神を押さえつつ,やっぱり「夢」は諦められないという非常に好感の持てるスタンスのこの映画は,お奨め。ロックを愛する人もそれ程ではない人も絶対に楽しめます(AC/DCはもちろんのこと,ツェッペリンもキッスも,下手をするとデビット・ボウイさえ知らないうちの同居人もかなり楽しんでました。)。

【評価】9点(10点満点)