vagabond の 徒然なるままに in ネリヤカナヤ

エメラルドグリーンの海,溢れる太陽の光,緑の森に包まれた奄美大島から,乾いた心を瘉す写真をお届けします。

金作原原生林へ!(その5)~ヤンバルセンニンソウ

2006-05-31 07:30:03 | ネリヤカナヤの花・植物
梅雨時の奄美の森の中でひときわ白く輝く花を見付けたら,それは,ヤンバルセンニンソウ(キンポウゲ科。種子島・屋久島以南に分布)かもしれない。



ヤンバルセンニンソウは,つる性の常緑草本。
5~10mぐらいの高さの木にも巻付いたりして,するすると天高く伸びていくことも多い。
梅雨の合間の薄日の射した空に,白い花が眩いばかりに輝く。



【2006.5.20 奄美大島・奄美市 Canon EOS Kiss デジタルN with Canon EF70-200mm F2.8L IS USM】
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金作原原生林へ!(その4)

2006-05-30 22:03:57 | ネリヤカナヤの花・植物
何も言葉は足しません。
思いっ切り 緑のシャワーを浴びてください。
【2006.5.20 奄美大島・奄美市 Canon EOS Kiss デジタル with Canon EF-S10-22mm F3.5-4.5 USM】
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金作原原生林へ!(その3)

2006-05-30 00:52:24 | ネリヤカナヤの花・植物
原生林の中では,あちらこちらで「水」を感じる。
豊かな森の屋台骨であることをこれでもかといばかりに感じる。


森の奥深く,「水」の流れを見ていると,その流れの中に引き込まれそうな錯覚を覚える。
「水」は高きより低きに流れるものだが,森の奧では,『流れる』ではなく『落ちろる』としか言い表せない力強さを感じる。
際限なく,時として容赦なく天から地へと降り注ぎ,やがて海へと落ちていく,その力強さよ。

【2006.5.20 奄美大島・奄美市 Canon EOS Kiss デジタルN with Canon EF-S60mm F2.8 マクロ USM】
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何故に名瀬?

2006-05-29 05:21:46 | ネリヤカナヤ etc.
拙ブログを愛読し,しかも貴重なコメントを下さっている義志直さんからの「何故に名瀬が奄美大島の中心なのか」との素朴な疑問をいただきました。
たしかに,奄美大島の北の端の方にある奄美空港(奄美市笠利町)から遠く南へ車で1時間弱の場所の奄美市名瀬が,何故に,政治・経済の中心かというのは,不思議といえば不思議。
そこで,自分なりに考えてみました。
以下,資料的な裏付けは希薄で,とても直感的な記載であること,ご容赦ください。

現代,奄美大島の中で,「遷都」するなら,たしかに,大勝か笠利(平地が続き,空港がある)が固いと思います。
が,奄美世(あまんゆ・古代),按司世(あじんゆ・8,9世紀から15世紀)等の時代には,軍略的な観点からは,名瀬(浦上)の地は,奄美大島随一だったのではないかと,素人ながらに思っています。
私自身,名瀬の地に初めて足を踏み入れたとき,この地が奄美大島の中心であることには,かつて平清盛が福原(神戸市兵庫区)に都を置いたこと以上の必然性を感じました。

福原の北側には,六甲山系が海近くまで連なり,北側から攻め込むには,この山系を越えねばならず,東西は,平地が細いため,防御の観点からは,労少なくして盤石の構えを整えることができます(このように盤石だったにもかかわらず,天才 義経に攻め込まれたからこそ,「鵯越の坂落とし」が伝説になるのでしょう)。しかも,大輪田泊を通じた交易が大いに期待できる。
あの当時,あの歴史的な経緯からすると,福原遷都は必然だったと思います(その後の鎌倉遷都も必然だったように)。

では,名瀬はというと…
第1に,3方を奥深い山々に囲まれている。これは,福原以上に攻め込まれる可能性が極めて低いことを示唆するでしょう。殊に,山中には,"守護神"のハブがいます。
第2に,奄美大島でも古仁屋と双璧を成すと思われる天下の良港 名瀬港を抱えます。東シナ海から深く切れ込み,水深も相当程度確保できる港を確保することは,笠利方面では困難だったのでしょう。
第3に,大島の中地(ナージ)であること。奄美大島の中心にあるということは,敵から攻め込まれにくいと同時に,平時には,あまねく民衆に対して睨みをきかせることができたのでしょう。
第4に,(これはちょっと疑問がありますが)黒潮に乗って北上する際に,太平洋側よりも東シナ海側が潮目的に好都合だったのではないでしょうか?

いずれにせよ,源氏に敗れて奄美大島に流れ着いた平家は,龍郷町・戸口,加計呂麻島・諸鈍と並んで,名瀬・浦上に居を構え,見張り所を設けたといいます。
その後の琉球支配,薩摩支配の時代に,どこにどのような拠点が置かれたかは,私自身は,正直いってよく分かっていません。
ただ,これだけの条件を備えた名瀬は,何らかの形で,中心的な役割を果たしていたのではないかな,と思っています。

ネットでザッと調べただけでは,名瀬という町の沿革を詳しく書いた資料には見当たりませんでした。
(奄美群島の簡潔な概史については,さすがにこちらが優れています)
詳しくご存知の方がいらしたら,是非,名瀬の沿革等に関する書物を教えて頂ければ幸いです。
ただ,調べて行くにしたがって,奄美大島という,本土と琉球の間に挾まれた島の数奇な運命が今までにも増してじんわりと伝わってきました。
【2005.5.4 奄美大島・奄美市 Canon EOS Kiss デジタル with TAMRON AF18-200mm F/3.5-6.3(写真の左奧が名瀬の中心地付近です)】
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一人占め

2006-05-27 20:22:59 | ネリヤカナヤの花・植物
篠突く雨も 午後になって小止みになった。
庭に出てみると 今年最初のヒマワリがぽつりと一輪咲いていた。
でも その花は ツマグロヒョウモンが一人占め...

【2006.5.27 奄美大島・奄美市名瀬 Canon EOS Kiss デジタルN with Canon EF-S60mm F2.8 マクロ USM】
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金作原原生林へ!(その2)

2006-05-26 23:10:10 | ネリヤカナヤの花・植物
金作原(きんさくばる)の森の奧では,降り注ぐ陽光は,緑色のシャワーでした。

奄美は,どうやら今日から本格的な梅雨の始まり。
バケツの底が抜けたような雨が降り注いでいます。
奄美は降雨量が多い割には,比較的大規模な土砂崩れが少ないように思います。
豊かな森が人々を守ってくれているのでしょうか?

【2006.5.20 奄美大島・奄美市 Canon EOS Kiss デジタルN with Canon EF70-200mm F2.8L IS USM】
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金作原原生林へ!

2006-05-25 22:25:57 | ネリヤカナヤの花・植物
先日,奄美大島で最も有名な亜熱帯性原生林である金作原(きんさくばる)へ行ってきました。
金作原は,奄美大島最大の都市の奄美市名瀬から車で約30分の場所に位置しながら,ヒカゲヘゴ(分布・奄美大島以南。ヘゴ科)をはじめとする亜熱帯性植物が鬱蒼と茂る深い森。
映画ゴジラのロケ地として使われたことでも有名です。
そこに至るまでは苦難の連続
金作原への道を明日以後ご紹介します。

【2006.5.20 奄美大島・奄美市 Canon EOS Kiss デジタル with Canon EF-S10-22mm F3.5-4.5 USM】
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リュウキュウカラスウリ

2006-05-24 22:26:43 | ネリヤカナヤの花・植物
山中をドライブしている途中,一休みして,海を見ていた。
ふと足下に強烈な磁力を感じる花を見付けた。
その花の名はリュウキュウカラスウリ(奄美大島・徳之島・沖縄島固有。ウリ科)。
不思議な引力と強い個性を持った花。

【2006.5.4 奄美大島・大和村 Canon EOS Kiss デジタル with Canon EF-S10-22mm F3.5-4.5 USM】
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梅雨の合間に~サトウキビジュース甘いかしょっぱいか

2006-05-23 23:10:19 | ネリヤカナヤの海・空
今年の奄美の梅雨は,雨が少ない。
今日は,久々に雨が降り続いているが,先週末は,土,日とも一応は晴れ(一応というのは,うっすらと雲がかかっているので)。
上の写真は,大浜海岸のレストランからの眺め。
開かれた窓から注ぎ込む太陽と爽やかな風が心地よい。


風も強く,波がサンゴのリーフに当たって白く彩られる。
きっとこういう波はサーファー好みなのだろうなぁと思いつつ海を眺める。
薄曇りの下次々と生まれくる白波を見つめているのも好きだ。
(上の写真の右上が,大浜海岸)


大浜名物のサトウキビジュースを初めて飲んだ。
サトウキビのスティック(約30cmに切ったもの)を3本ほど目の前で絞ってくれる。
そうすると,あっという間に,コップ1杯分のサトウキビジュースのできあがり!
サトウキビジュースは,黒糖でも味わうほの甘さと同時に,ミネラル分が含まれているためか,微かなしょっぱさも感じる。
甘くてしょっぱいんです,サトウキビジュース。
良く熟れてないスイカを甘く食べるために塩をふりかけたり,饅頭のあんこに塩を少しだけ入れたりするけれど,サトウキビ,天然のままに,味覚の錯覚を生起させるようにできてるとは侮れない。
それだけでなく,上質の新茶から感じられるような初々しい若葉の香りがほんのりと舌先で転がる。
これは絶品です。未経験の方は,是非,どうぞ!

ところで,サトウキビジュースを飲みながら,数日前に読んだ新聞記事のことを思い出した。
それは,奄美群島在住者にとっては,ちょっとほろ苦い記事。
沖縄を「エタノール特区」に 政府振興策という朝日新聞の記事だ。
基地問題と農業振興と京都議定書対応とをガラガラポンで解決しようという妙策。
通常,「特区」といえば,特区候補地が自ら政府に働きかけるのが相場かと思っていたが,この構想に関しては,政府から「沖縄県に対して,特区を申請するように働きかける。」と記事には書かれていて,政府主導の模様。
「揮発油等品質確保法が認めない混合濃度3%を超える燃料の販売を認めたり,燃料への課税を減免したりする特区の指定を沖縄県が受けられるよう支援する。」というのがその中身のようだが,この「エタノール特区構想」には,当然のことながら奄美群島は含まれてはいない。
道州制でも,沖縄は独立の州として「当確」とも言われているが,奄美群島の方は沖縄とではなく,鹿児島本土とセットになることが既定路線になりつつあるような気もする。
文化的には,"琉球弧"の一角を占めることは間違いないだけに,道州制の議論やこの手の特区構想に関しては,奄美も沖縄側に歩み寄るか否かの議論ぐらいは起きて当然だと思うのだが,地元紙等を見る限りでは,ほとんど議論が盛り上がっていないし,4月に行われた(新生)奄美市長選でも主たる争点にはなっていなかった。
奄美群島の将来は大丈夫なんだろうか?

ところで,このバイオエタノールは,最近気になっているキーワードのひとつ(こちらのHPも詳しい)。
「サトウキビ産地のブラジルでは、ガソリンに20~25%のバイオエタノールを混ぜることを義務付け、100%エタノールで走行可能な専用車の普及も進んでいる。」という(前出の朝日新聞の記事)。
また,米国でガソリンと9:1で混合した「E10燃料」にバイオエタノールを使ったり,EU諸国におけるバイオディーゼルの利用促進など,バイオ燃料の実用化が各国で進められているそうだし,エタノール版OPECの設立をブラジルが呼び掛けた ようでもある。
が,我が国の対応は,かなり遅れている模様で,押っ取り刀で,「混合濃度10%程度の燃料に対応できる自動車の開発を産業界に働きかける」という状況のようだ。
とはいえ,沖縄県・宮古島では,特産品のサトウキビの精製過程で出る廃糖みつから車の燃料を作る取り組みが進んでいるとの記事もある。
この記事には,「宮古島は今,バイオマス研究の先進地になりつつある。」として,「県立宮古農林高は04年、サトウキビの搾りかす「バガス」などを使って有機肥料を作り、“水のノーベル賞”ジュニア版「ストックホルム青少年水大賞」を受賞した。」とも紹介している。
うーん,ますます大丈夫なんだろうか,奄美群島!
今日のエントリーは,奄美群島を愛するだけに,ちょっと"しょっぱい"内容になってしまいました。ご容赦ください。
このエントリーを書くに当たって,ざっとググってみて,確実に,土木工事を通じた地域産業育成からのパラダイムシフトが起きつつある,と感じざるを得ませんでした。
【2006.5.20 奄美大島・奄美市 Canon EOS Kiss デジタルN with Canon EF70-200mm F2.8L IS USM & Canon EOS Kiss デジタル with Canon EF-S10-22mm F3.5-4.5 USM】
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こっちをお向きよ カクチョウラン!

2006-05-21 22:31:30 | ネリヤカナヤの花・植物
奄美の森の中で「カクチョウラン(鶴頂蘭)」(屋久島・種子島以南に分布。ラン科)と出会った。
でも,出会ったカクチョウランは,どれも背中を向けている。
しかも,顔を見ようと思っても,崖地に咲いているため,足を踏み込めない。
これには訳がある…

カクチョウランは,鹿児島県希少野生動植物に関する条例32条,11条で,採取が禁止されている(指定希少野生動植物として採取等が禁止されている動植物の一覧はこちら)。
この条例では,違反者には,「1年以下の懲役又は50万円以下の罰金」が課されると定められている。
にもかかわらず,盗掘者が絶えない(盗掘の実態についてはこちら,鹿児島県の希少野生動植物の保護対策についてはこちら
)。
希少種であればあるほど,高値で売れるのだろう。
だから,カクチョウランが生き残っているのは,正面から写真を撮られないような場所ばかり…というのは穿った見方だろうか。
カクチョウランは,かつての奄美の森の中では,おそらく,それほど珍しいものではなかっただろう。
それが,今や,背中しか見せてくれないこの切なさ!

人間,お金は大事だよーというのもよくわかる。
でも,それをやっちゃぁおしめぇよ!
天網恢々疎にして漏らさずとも言うよ!!!

私は,美しいもの,きれいなものを,こよなく愛す。
だけど,独り占めしようとは思わない。
できるだけ沢山の人たちと,その美しいものを共有し,きれいなものと出会ったときの感動を共有したいと心から思っている。
そして,この愛する奄美で,色々な意味で人間にとって貴重な財産である動植物が盗掘される現実に触れた悲しさはこの上ない。

カクチョウランが,ご尊顔を拝させてくれる日は来るのだろうか?
いや,そんな日の到来を引き寄せなければならない。

皆さーん,とっていいのは「写真」だけですよ!
動植物を「獲って」も,いずれ成仏しますよ
【2006.5.20 奄美大島・奄美市 Canon EOS Kiss デジタルN with Canon EF70-200mm F2.8L IS USM】
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銀の海

2006-05-20 22:52:31 | ネリヤカナヤの海・空
奄美の梅雨時の雲は厚く,そして,低く立ち込める。
この露の雨が奄美の森を育む。
田中一村の作品の多くも,5月から7月の梅雨時の景観や美しい花に集中しているそうだ(大矢鞆音「田中一村 豊饒の奄美」213頁 )。
ただ,そんな梅雨時が鬱陶しいのも事実。
が,梅雨時だからこそ見られる,素晴らしい情景に出会った。

雲が,地上に届きそうなほど果てしなく低く立ち込めている。
その高さは,おそらく標高100m以下に及ぶだろう。
そこへ雲間から差し込む光の筋。


龍郷湾が輝き始める。
鈍色の海が銀色の輝きを取り戻し始めた瞬間は,掛け替えのないひととき。
この場所は,晴れた日中なら,こんなエメラルドグリーンの海を楽しませてくれるところ。
でも,厚い雲に覆われつつもこんな情景に出会えた喜びの瞬間も貴い。


銀の海に浮かび上がる島影。
生命が呼びが蘇ったような瞬間。


太陽の恵みは,刻一刻と施しの場を変え,銀の海にも変化をもたらす。
金の海と銀の海,あなたはどちらがお好きですか?

【2006.5.18 奄美大島・龍郷町 Canon EOS Kiss デジタルN with Canon EF70-200mm F2.8L IS USM】
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露に濡れる花(その2)~コンロンカ

2006-05-19 23:43:03 | ネリヤカナヤの花・植物
写真の花「コンロンカ(崑崙花)」(アカネ科。屋久島・種子島以南)も,梅雨時の奄美を代表する花の一つ。
田中一村も,この花を繰り返し描いた(「奄美の杜(1)」,「奄美の杜(7)」,「奄美の杜(10)」等)。
コンロンカの木は,3mぐらいの高さになるものも多く,上から見下ろすのはそれほど簡単ではない。
そんな花の本質をズバリと切り取った一村は流石だ,と今さらながら思う。


梅雨時の奄美の森の中は,白色の花で満ちている。
そんな中でも,この白と黄の鮮やかなコントラストの花は,ひときわ目立つ。
森の中で出会ったときは,胸がときめく。
白くなった萼(がく)を,中国の崑崙山に積もる雪に見立てて名付けられたとは風流きわまりない。


アオスジアゲハや…


ジャコウアゲハ(?)たちが,コンロンカの蜜に群がっていた。
ときどきアオスジアゲハとジャコウアゲハは,ときどき喧嘩もしていた


コンロンカの花,満開になったら,きっと壮観だろうな。

【2006.5.14 奄美大島・奄美市名瀬 Canon EOS Kiss デジタルN with Canon EF-S60mm F2.8 マクロ USM】
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露に濡れる花(その1)~ゲットウ(月桃)

2006-05-18 23:28:28 | ネリヤカナヤの花・植物
田中一村の絵に「奄美の杜(4)」という作品がある。
ずっと,この中で描かれた花に出会いたいと思っていた。
その花に漸く出会えた。
その花の名は,「ゲットウ(月桃)」(ショウガ科。九州南部以南に分布)。

奄美地方は,5月13日に梅雨入り。
今年は,梅雨入り後,激しい雨が降るかと思えば,いきなり晴れ渡ったりして,太陽の片鱗さえ見られない本土の梅雨とはちょっと趣が異なるが,それでも,梅雨は梅雨!
そこで,何回かに分けて,梅雨の奄美だからこそ見られる花をご紹介します。


甘美な色合いが目を楽しませてくれる。
花の色合いだけでも香り立つよう。
ただ,見た目ほどには,香りはしない。
それでも,ハチたちがたくさん訪れていたのだから,蜜はドルチェのように甘いのだろう。
1個の花の大きさは2~3cm程度。
花の房の長さは30cm前後。


ゲットウの蕾の先では,露が,今にも滴り落ちそうになっていた。


葉には,露がなかった。
雨露ではなく,蜜が露状になっているのだろうか。
ゲットウは,奄美地方では,「サネン」と呼ばれる。
葉には,殺菌作用があり,独特の爽やかな芳香がある。

ところで,ゲットウに似た植物にクマタケラン(カシャ)がある。
カシャの葉は,ゲットウの葉にも増して爽やかな香りを放つため,菓子を巻いたり,料理の下に敷いたりして使われることも多く,独特の香りが,料理にキリッとしたアクセントを付けてくれる。
クマタケラン(カシャ)の葉で包んだ菓子に「カシャ餅」がある。
カシャ餅とは,よもぎ餅に黒糖を混ぜて,その周りにカシャの葉を巻いて蒸した餅で,奄美大島の特産品の一つ。
普通のよもぎ餅よりもかなり多いヨモギが入っていて,それに黒糖の甘みとカシャの葉の香りがブレンドして,絶品です。
是非,奄美へ来たらお試しください!
《クマタケランとゲットウとを合わせて,(広義の)「サネン」とも呼ぶが,クマタケランとゲットウでは,その葉の香りは雲泥の差(クマタケランが雲で,ゲットウが泥)。
クマタケラン=カシャ,ゲットウ=(狭義の)サネンということを義志直さんから教えて頂き,この段落は,2006.5.19に書き改めました。
義志直さん,いつもありがとうございます


露の中をじっと見つめると,ゲットウの花と蕾とが見られる。
(よーく見てください


ゲットウの花は,まだ咲き始め。
満開になったらまたアップしたいと思います。

【2006.5.18 奄美大島・龍郷町 Canon EOS Kiss デジタルN with Canon EF-S60mm F2.8 マクロ USM】
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陽炎(ようえん)

2006-05-17 20:53:41 | ネリヤカナヤの海・空
「陽炎」と書いて普通は『かげろう』と読む。
でも、『ようえん』としか呼びようのない夕景と出会った。
上の写真がそれ。
太陽を中心に、炎がメラメラと渦巻いているかのよう。
こういう情景が見られるのも、雲の多い奄美大島ならでは。


雲越しに見られる太陽も印象的だ。
モネの「印象 日の出」を思わせる情景。
こんな光景がたびたび奄美大島では見られる。
そんなひと時は、至福の瞬間。


どんよりと厚い雲。
そして、それを照らす鮮やかな夕陽。
風と雲と雨の多い奄美ならではの、ティダヌウティマグレ(太陽の落ちる瞬間)。

【2006.5.12 奄美大島・奄美市(大浜)Canon EOS Kiss デジタルN with Canon EF70-200mm F2.8L IS USM&Canon EOS Kiss デジタル with Canon EF-S10-22mm F3.5-4.5 USM】
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ガジュマルの実をついばむリュウキュウメジロ

2006-05-16 22:40:40 | ネリヤカナヤの生き物
ガジュマルの木を見上げると小鳥のさえずり。
よーく見ると リュウキュウメジロがそこに。
と,移動を始めて...

ガジュマルの実を啄み始めた。
(強烈な逆光だぁ!)
結構おいしそうに食べていたけれど,種が多くて,人間にとってはあまり美味しくないと聞いたこともある。


ガジュマルの実は直径1~2cmほどの大きさ。
素朴な雰囲気が良い味を出している。
小雨が降り始める前の朝のひととき。

奄美大島へ来て,メジロくんとはお友達になれたような気がします。
でも,アカヒゲくんや,アカショウビンくんたちは,まだまだお友達になってくれません
【2006.5.13 奄美大島・奄美市名瀬 Canon EOS Kiss デジタルN with Canon EF70-200mm F2.8L IS USM】
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