vagabond の 徒然なるままに in ネリヤカナヤ

エメラルドグリーンの海,溢れる太陽の光,緑の森に包まれた奄美大島から,乾いた心を瘉す写真をお届けします。

華やかな秋 (最終回)

2005-11-30 06:02:13 | 
ちょっと渓谷のようになった場所で見付けた紅葉も素敵だ。
そして,銀杏と紅葉のコントラスト。
これも奄美大島では見られない秋らしい情景。
本土らしい風情に久々に触れて感慨もひとしお。

曽木の滝の全景はこんな感じ。
水は集まりやがて大河になり海へとたどり着く。


華やかな秋 (その2)

2005-11-29 20:36:28 | 
昨日に引き続き,鹿児島県大口市(奄美大島ではなく,鹿児島本土です)の曽木の滝公園の紅葉の模様を...

「曽木の滝」は,『東洋のナイアガラ』とも呼ばれているそうだが,滝が流れ落ちるところまでは,少し距離があって実感が湧かない。
(もっとも,本物のナイアガラ自体を見たことがないので,何ともいえないが

滝壺から流れ出した川の上に差し掛かった紅葉もなかなか綺麗だ。

華やかな秋

2005-11-28 21:13:28 | 
久々に華やかな秋と出会った。
四方が真っ赤に染まっていた。
顔が「紅葉焼け」しそうなぐらい。

鹿児島県大口市(奄美大島ではなく,鹿児島本土です)の曽木の滝公園の紅葉は今が見頃。
曽木の滝は,滝幅210m,高さ12mの壮大なスケールを誇り,「東洋のナイアガラ」とも呼ばれるらしい。
滝の流れを背景に,紅葉も一層鮮やかさが冴える。

マテリヤの滝で見付けた奄美の小さい秋も素敵だが,こんな華やかな秋も素晴らしい。


~写真は,11月26日(土)のもの。少しだけ青い葉も見られたので,今週末に駆け込めば,まだ紅葉狩りが楽しめるかもしれません~

たおやかな光を浴びて

2005-11-27 22:03:01 | ネリヤカナヤの海・空
ガジュマルの大木に登って夕陽を眺めたい,と思ったことはありませんか?
奄美には,そんな「夢」をかなえてくれる場所があります。
私は,名瀬市の少し外れ(大熊(だいくま)という場所)にあるこの展望台を「ガジュマル展望台」と呼んでいます。
ガジュマルの大木を取り囲む木製の階段を一歩,また一歩,足下を確かめるように登ると,目の前には,天下の良港 名瀬港に沈み行く夕陽。
大きなガジュマルに抱かれながら,たおやかな夕影を体一杯浴びて,至福の時が流れて行きます。

~今日の奄美は久々のでした~


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青空のキャンバス

2005-11-26 21:20:04 | 
青空は無限に広がる雄大なキャンバス。
うっすらと精妙に描かれたかと思えば
雄渾な筆致で圧倒的な迫力で迫ることもある。
変幻自在の白の絵の具の彩なす芸術は
地球の雄大さと人間の小ささを感じさせる。

~鹿児島へ向かう飛行機の中から~

冬の海

2005-11-24 20:55:26 | ネリヤカナヤの海・空
奄美の冬の海は 日本海にも似て 相当荒れるらしい
冬の日本海は ひたすらに鈍色(にびいろ)
奄美の海は 薄日が射せば ほのかにエメラルドグリーン
そして 荒波から生き物たちを守ってくれる 珊瑚礁のリーフ
リーフに波が当たっては 砕けていく

森の中の可憐な花

2005-11-23 21:17:40 | ネリヤカナヤの海・空
ちょっとだけ森の中へ入った。
薄暗い森の中,可憐な花に出会った。
リュウキュウツワブキの花。
そこだけ,スポットライトが当たったかのよう。

本土では,海岸に育つツワブキも,奄美では,山地や渓流沿いに育つ。
若い葉柄は,奄美の郷土料理では欠かせない。
目で楽しみ,舌鼓も打たせてくれる素敵な山野草。

平和な花

2005-11-22 21:16:02 | ネリヤカナヤの海・空
奄美の庭や鉢植えで,最近気になるのは,ゲンペイカズラ(西アフリカ原産・クマツズラ科・常緑つる性小低木)の花。
花は,2,3センチながら,赤と白のピキッとしたコントラストが美しい。
花の色を,源氏の白旗と平家の赤旗に見立てて名付けられたそうだ。

クリスマスが近付き,街には,ポインセチア,シクラメン等の赤の暖色系の花が並びだした。
そんな中,紅白の彩りが諍いを起こすことなく融和したこの花もなかなか素敵だ。

2人の女子マラソン金メダリストと奄美

2005-11-21 21:24:22 | ネリヤカナヤの海・空
20日に行われた東京国際女子マラソンで,高橋尚子選手が初優勝し復活を果たした
まずは,おめでとうございます。
2003年の東京国際女子マラソンの際には,まさかの失速の直前,やや苦しみながら走る姿を沿道で見た(風のように駆け抜けて行ったので「応援」というのはやや心苦しい)だけに,今回の雪辱はとても嬉しい。
思えば,あのマラソンでの失速から,アテネ五輪の落選等,高橋選手にとって苦難の2年間が始まるわけだが,30歳というアスリートにとっての限界点を乗り越えて行くチャレンジ精神には感服する。
インタビューでの「暗やみに入っても夢を持つことで,一日一日が充実する。皆さんにもそのことを感じてほしい。」との言葉には,泣けた。
2008年北京五輪に向けて高橋選手のチャレンジはまだまだ続くが,チャレンジし続ける彼女のことを応援するとともに,自分自身もチャレンジを続けていきたい。

ところで,奄美群島は,高橋尚子,野口みずきという2人の女子マラソン金メダリストのゆかりの地でもある。
高橋選手は,奄美大島の南にある徳之島(天城町)で,毎年のように合宿を行っていて,シドニー五輪前には,トレーニングコースである1周31Kmの道路が,「尚子ロード」と命名されている。来年1月か2月にも徳之島の合宿に入るようだ。
一方,野口選手は,奄美大島で合宿を行い,今年1月には,主たる練習場所の名瀬運動公園陸上競技場に,記念碑が建てられている。
奄美へ来る前には,なぜ高橋選手らが奄美で合宿を行うのか,分からなかったが,冬場のトレーニング場所として,数ある南国の中から白羽の矢が立ったのは,次のような理由からだろうか(推測なので,詳しい方,コメント願います)。
第1に,(特に冬場は)風が強く,体への負荷がかかり,トレーニング効果が上がる。
第2に,適度なアップダウンがあり,トレーニングに適している。
第3に,宿泊施設がそれなりに整っている割には,(特に冬場は)観光客が少なく,練習の邪魔をされない。
いずれにせよ,奄美群島は,トップアスリートも練習場所として,注目する場所。
北京五輪に向けて,高橋選手は,主として年齢との,そして,野口選手は,年齢のほか,所属会社のスキャンダル等に伴う移籍との,長く厳しい戦いが始まるが,是非,島民一同,快適な練習環境を整備するよう努めたいものだ。
練習の邪魔にならないよう,サインを無闇に求めない,自動車を運転する際には注意するといった基本的なことも必要かも

上の写真は,平土野港(へとのこう)から眺めた徳之島の天城岳(533m)。
妊婦が横たわっているように見えるため,地元の人には,「寝姿山(ねすがたやま)」と親しまれている。
北京へ向けて山の周りを何度も駆け巡るQちゃんの姿を,きっと,寝姿山は,暖かく見守り続けることだろう。

雨露も滴る美しさ

2005-11-20 03:00:17 | ネリヤカナヤの海・空
花を撮るのなら,曇りが良いという人がいた。
余りに陽光が強いと,花の色が褪せてしまうから,と。

昨日の奄美は,曇り時々雨。
そんなスッキリしない雨の中,名瀬の町を歩いていて,冒頭の言葉が負け惜しみとは思われないぐらい目の覚めるような美しい花に出会った。
さっきまで降り続いていた雨の露が花びらに少しだけ残り,得も言われぬ絶妙なアクセントになっている。
露の重みに耐えかねて花びらが少したわみ,今にも露は落ちそうになりながらも,何とか持ちこたえている…
この瞬間がいつまでも続けばよいのに。
「雨見」が語源(『古事記』)ともいわれるほど雨の多い奄美大島に住んでいて良かったと思う瞬間。

あ,蝶々だ!
花の美しさに見とれていると,「モンキアゲハ」がやって来て,蜜を吸ったかと思うと,またどこかへ飛んでいった。
なんて気まぐれな蝶々...
花の名前は,「コバノセンナ」。
コバノセンナは,熱帯アメリカの原産で,高さ1m程度(落葉低木)。
こんな素敵な庭を造っているお家の方に感謝。


【メモ1】
蝶のことを検索していて,素晴らしいHPに出会った。
白岩康二郎さんのPteron World
蝶のことに詳しくない私でも,このHPの日本の蝶検索ページで,とても簡単に「モンキアゲハ」に辿り着けた。未完成とのことだが,優れもの。
この場をお借りして,白岩さんには謝辞を述べたい。
この感動は,心の中に思い浮かべたものを,約20問の質問に答えていくだけで,ズバリ当ててしまう人工知能「20Q」以来のもの。
因みに,何を考えてもほとんど当ててしまうこの「20Q」のサイトには驚いたが,残念ながら,現在メンテナンス中とのこと。
携帯型人工知能「20Q」が12日に発売になったからだろうか?(こちらは大ブームの兆し。アメリカでも200万個売れたらしい)
随分せこい気がするが,英語版ならこちらで試せるようだ。

【メモ2】
「コバノセンナ」は,「モクセンナ」「ハナセンナ」(通称「アンデスの乙女」。いずれもマメ科)と良く似た花を咲かせる。
「コバノセンナ」は,低木,「モクセンナ」は,小高木,そして,「ハナセンナ」は,葉がコバノセンナに比べて細長い,といったところから区別が付くのかな,と勝手に思っている。
もし詳しい方がいらっしゃたら,是非,コメントを書き込んでください!

こたつとミカン

2005-11-19 15:36:04 | ネリヤカナヤの海・空
こたつとミカンといえば,ほんの少し前までは冬の風物詩だった。
最近は,こたつ自体がライフスタイルに合わなくなったこと,核家族化の進行等で「みかんの箱買い」が少なくなったことなどから,風物詩としてのイメージが弱まっている気がする。
(果実の人気No1の地位は既にバナナに奪われている)
特に,南国奄美は,常夏気分が味わえ,きっと,こたつとミカンというイメージからは程遠いだろうと思っていた。

が,奄美の冬は,突然やって来て,そして,思いの外,寒い。
本土の人からすると,可笑しいかもしれないが,寒いものは寒いのだ。
もちろん,気温は,今でも20度前後はある。
しかし,第1に,風,特に島口で「ニシ」と呼ばれる北風が強い。
第2に,曇りや雨の日が多く,ニシと相俟って体感温度が低い。
(今後1か月間の日照時間は,わずか77時間との予測がされているらしい)
第3に,夏の暑さが長く続くため,暑さに体が慣れきっている。

そんなこんなで,自分でも不思議なほどに,寒さが身に滲みる。
本日の奄美は,曇りで最高気温20度と少し肌寒い(!)。
町には,薄手のコートを羽織った人が行き交い,新聞の折り込みチラシには大きくブーツの宣伝がされている。
今週末は,半袖から長袖への衣替えもしようと思う。
今晩は,鍋でもつついた後,こたつに当たりながらミカンを食べたい,そんな気分だが,残念ながら,こたつは,転居の際に,東南アジアから来た寒がりの留学生にあげてしまい,今はない


※写真は,奄美博物館脇に移設された茅葺きの古民家(瀬戸内町菅鈍から移築)の敷地内になっていたミカン。ミカンの木は,奄美の庭でよく見かける。そして,年が明けると,タンカンが旬(待ち遠しい)。
この古民家のこともいずれご紹介したい。

石橋の行方

2005-11-18 06:14:28 | 
奄美大島の北 約500kmに位置する鹿児島市には,石橋記念公園という,150年間にわたって現役で活躍していた石橋をメインに据えた国内でも珍しい公園がある。
ここは,鹿児島市内の中でも私のお気に入りスポットの一つ。
入園料が無料というだけでなく,桜島を借景にした,明治末期の3つの優美な石橋を愛でることのできる素晴らしいところである。
のっぺらぼうのコンクリート製の橋ではなく,緩やかに弧を描く石橋の上から眺める桜島は格別である。
(写真はいずれも「西田橋」のもので,2005年9月撮影)

残暑厳しい鹿児島では,子供たちが石橋の下を流れる流水で,水遊びを楽しんでいた。

実は,この素晴らしい公園の歴史は比較的新しく,2000年の開設である。
そして,この開設に至る経緯が若干複雑でもある。
1993年8月6日,鹿児島市は,集中豪雨に見舞われ,市街地の約1万2000戸が浸水するなど大きな被害を被るとともに,市内に存在した「甲突川の五石橋」(鹿児島市の中心を流れる甲突川に架かっていた,上流から玉江橋,新上橋,西田橋,高麗橋,武之橋)は破損,流失した。
流失を免れた3つの橋(玉江橋,西田橋,高麗橋)については,修復の上,使用を再開することを求める市民の声も特に多かったが,市は,再度集中豪雨に見舞われた際,橋の橋脚自体が堤防のような役割を果たす可能性が高く,流域市民の安全の確保の疎外となるなどとして,石橋の撤去を決めた。
しかし,石橋存続の声は止まず,最終的に法廷闘争にまで持ち込まれた。
結局,石橋の撤去が敢行されたが,市は,市民感情の緩和策として,3つの石橋を移設し,公園として整備することを決めた。
このような経緯から,今の石橋公園があり,我々の目を楽しませてくれる。
ただ,鹿児島市に昔から住んでいる人の気持ちは,やはり複雑なようで,この公園を讃めると,「昔のままの場所に石橋が残り,この足でときどき石の感触を楽しみたかった」との声も聞かされる。

ところで,今,鹿児島市内を流れる和田川に架かる石橋「潮見橋」(鹿児島市内に現存する唯一の三連アーチ)をめぐって,再び鹿児島市が揺れている(潮見橋の撤去計画,外観等についてはこちら,最近の状況についてはこちらこちらの記事をご覧いただきたい)。
鹿児島市は,反対派住民が示した案では橋流失の可能性があると結論付け,12月には予定どおり解体作業を開始するようだ。

思えば,日本各地の町中から石橋が消えて久しくなる。
この写真のような優美な石橋を見られる場所が,町中から消えるのは少し寂しい。

漂着ゴミのない海へ

2005-11-17 21:05:42 | ネリヤカナヤの海・空
岬への路を登り切ると,奄美大島最北端の笠利崎灯台に辿り着く。
写真は,その麓から眺めた海。
左方向は,東シナ海,右方向は,太平洋。当然ながら,ここでは,その両方に境目はない。
そう,海は果てしなくシームレスに繋がっている。
そのため,海の向こうの国から,様々なモノが流れ着き,大きな問題になり始めている,と今日のNHK「クローズアップ現代」が報じていた。

日本への漂着ゴミは少なくとも年間10万トン以上になるそうだ。
日本の南端,西表島では,中国,台湾からのゴミが大量に流れ着き,マングローブの原生林等が相当痛めつけられているらしい。
韓国に近い対馬では,主として韓国からのゴミが浜辺にうずたかく積み上がり,大波が来るたびに堆積していくとのこと。
中には,大きな冷蔵庫(!)や血液の入った注射器(!!)も含まれていた。
映像で見る限り,砂浜でなく「ゴミ浜」の様相を呈していた
逆に,ミッドウェー環礁には,日本からのマジックペン等が流れ着き,コアホウドリの雛が呑み込んで死んでしまうという被害も出ているらしい。
奄美では,これら諸外国からの距離が比較的あるため,それほど大きな被害は今のところ出ていないが,奄美海洋展示館の片隅にも,ペットボトル,洗剤のビン等の多数の漂着ゴミが展示されていた。

韓国では,漁民から海中のゴミを買い取るプロジェクトを始めたらしい(まるで,ハブやマングースの駆除報奨金に似ている)。
年間3億円と予算は限られてはいるが,関係国の注目を浴びているとのこと。
一方,日本は,ゴミが海上を漂流しているうちは,海上保安庁や水産庁,漂着後は,国土交通省などと,所管が分かれているため,円滑に漂着ゴミ解消が進んでいないらしい(「縦割り行政の弊害」と報じられていた)。
そんな中,国連環境計画の呼びかけで日本,ロシア,中国,韓国の関係者が富山に集り,対策ワークショップを開くなど,少しずつ漂着ゴミ対策も進み始めたようだ。
対馬へも,最近,韓国の青年たちが,ゴミの回収に訪れたらしい。
まずは,できるだけゴミを出さない生活をすること,そして,海へ山へ行ったときはゴミは捨てないし,逆に,ゴミを見付けたら拾って持ち帰る。
この綺麗な海を守るには,みんなが,そういった小さなことから,始めるしかないのだろう。