僕の感性

詩、映画、古書、薀蓄などを感性の赴くまま紹介します。

山ン本五郎左衛門

2010-12-15 16:48:14 | 漫画

 

水木しげる先生の守護霊は、幼い頃たくさんのお化けの話をしてくれた「のんのんばあ」です。

そして背後霊は『月よりの使者』。

指導霊が「山ン本五郎左衛門」だそうです。

「山ン本五郎左衛門」とはいかなる人物でしょうか。

備後の国に稲生平太郎という気丈で剛毅な若者がおりました。

ある晩に隣に住む権八という力自慢と百物語を語り合ってから比熊山のたたり石に

印をして帰るというとんでもない約束をしたのです。

くじ引きで負けた平太郎が雷のとどろく豪雨の中、蓑笠姿で比熊山に向かい

たたり石に石で傷をつけてしまいました。

その日から平太郎宅には、様々な怪奇現象や魑魅魍魎の類が跋扈するようになりました。

友人や、腕の立つ人が夜一緒に泊まり成敗しようとしても

それらの幻術や奇妙な現象に恐れをなし、すぐさま逃げ帰ってしまう始末。

けれど最後まで気丈に戦った平太郎の前に姿を現したのは

人をおどかすことを生業とする魔王「山ン本(さんもと)五郎左衛門」でした。

この親玉が多くの妖怪を操り怪奇現象を演じてきたのでした。

よく頑張って戦った平太郎に褒美として山ン本五郎左衛門は悪妖怪の通力を封じる

小槌を渡したのでした。

平太郎は江戸で「妖怪大戦争」の話をして大評判になり、寛政九年(1798年)

平太郎は「妖怪と戦った武士」として江戸で大ブームをまきおこしました。

そして妖怪研究家の平田篤胤が「稲生物怪録」として書き残しました。

                          「 水木しげる ・木槌の誘い」より


絶滅種 クニマス

2010-12-15 14:58:21 | 生き物

 

かつて秋田県の田沢湖にのみ生息し、絶滅したとされていた日本固有の淡水魚「クニマス」が山梨県の西湖で約70年ぶりに確認されたことが15日、京都大の中坊徹次教授らの調査で分かった。  クニマスは環境省のレッドリストで「絶滅」種に指定されており、絶滅種の魚が発見されたのは初めて。同省は指定見直しを検討する。  中坊教授は「田沢湖で絶滅する5年ほど前に、放流のためにクニマスの卵が西湖に運ばれた記録がある。この時の卵を元に繁殖を繰り返したのではないか」と話している。  クニマスは体長約30センチ。1940年ごろ田沢湖に強酸性の水が入り、死滅したとされていた。  中坊教授が2月、テレビなどで活躍する東京海洋大客員准教授「さかなクン」にクニマスの絵を描いてほしいと依頼。さかなクンが特徴の似た西湖の「ヒメマス」を取り寄せたところ、クニマスと色が似たものが交じっていた。中坊教授がえらや消化器官の構造を分析し、クニマスと一致することが分かった。(スポニチアネックス)

 

幻の「クニマス」をさかなクンが見つけたのですね。

日本狼の生息が確認されるぐらいすばらしい発見なのではないでしょうか!