ウルトラ解釈ブログ作戦

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パンダを返して!

2011-10-01 10:28:53 | ウルトラマンエース
パンダを返して!

まさに当時の少年少女たちの悲痛な叫びが最後の「!」に込められてます。
私はこの放送当時はまだ0歳だったのでもちろんリアルタイムではありませんが、いくらか物心ついた頃にランラン死亡がニュースになってたのを覚えているので、当時のパンダブームに関しては何となく肌で理解できます。
黒柳徹子が中心になって童童(トントン)の名前を募集したり、パンダというのは今と比べても国民の一大関心事でしたよね。

そういうパンダブームに便乗する形で作られたのがこの「パンダを返して!」。
まあ安易と言えば安易ですが、こういうので一本話を作ってしまうというのも時代を映していて面白いと言えば面白い。
まあ、正月第一弾がこれってのもある意味物凄いですが(笑)。

そういうわけで、お話自体には取り立てて可もなく不可もなく。
巷では窃盗犯を死刑にするエースは非情だなんて声もありますが、巨大化した時点で既に存在が殺人未遂なので正当業務行為で葬られるのは法的にも仕方ありません。
そもそも不法侵入の宇宙人という時点で人権などないので、スチール星人の身から出た錆でしょう。
まあエースも不法侵入の宇宙人なのですが、まあその代り地球防衛してくれてますから(笑)。

スチール星人の目的は何と、パンダを盗むということ。
しかも地球人があれだけ熱中してるからすごいものに違いないという思考停止状態であります(笑)。
この辺りはみんなが騒ぐからAKB凄いというのと同レベルで、メディアリテラシーの不足ですかね。
全スチール星人がこういう輩だとは思いたくないので、宇宙囚人303みたいなものだと解釈しておきましょう。

今回は何といってもスチール星人役の大村千吉氏が印象深い。
ウルトラシリーズではキングストロン編でのマンションの管理人役など、どうでもいい(笑)脇役が多いですが、今回では敵対する宇宙人役。
まあ、同じ宇宙人役でも成瀬昌彦氏とは大違いですが、黒マントを翻しパンダグッズを奪っていく姿は様になってました。
工場の用務員に変身した時の耳の聞こえない演技など、これもリアルでしたし。
いずれにせよ、存在感でなんとかなってしまう稀有な俳優の一人なのは間違いないでしょう。

本話は正月第一弾ということで、基本ほのぼのした作りになってます。
パンダ堂の主人など、こっちもスチール星人に負けず劣らずのパンダキチガイですし(笑)。
正月ののどかな雰囲気の中跋扈する怪しい星人。
色々な意味で時代を感じさせ、見てて懐かしい気持ちになります。
今なら子役ももっと垢抜けてるのを使うでしょうが、ダンとそのガールフレンドは当時の子どもそのまま。
そこはかとないノスタルジーを私なんかは感じてしまいます。

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