ウルトラ解釈ブログ作戦

ウルトラシリーズについて色々語るブログ。

太陽の命・エースの命

2011-01-30 22:39:16 | ウルトラマンエース
解釈大作戦でも触れましたが、やはりかなりご都合主義な話。
大風呂敷広げすぎて畳むのに失敗した感は強いです。
ただ、面白かったのも事実。
その辺り、割り切って見れるかどうかが2期ウルトラに嵌るか否かの試金石でしょうね。

山中がメトロンの攻撃を主張したのは、実は言うほど不合理ではない。
なぜならあのカプセルがいつ割れるか誰にもわからないからだ。
視聴してる私たちはエースの内面を知ってるのでそれがわかるが、TACの隊員には普通そんなことわからない。
もちろん隊長の命令に違反した点は問題だが、山中の決断自体はそれほど悪いものでもなかろう。
ただ、隊長の冷静な判断は賞賛に値する。

エースがエースバリアーに固執した点は不合理であるが、ウルトラギロチンやメタリウムが連続して使えないと仮定すれば、一応理解はできる。
マリアを守らないといけない状態で大技を1回使うと時間差で敵が来たときにマリアを守ることができない。
ただ、夕子が消耗して結果的に戦えない状態になってしまっては、それも意味はないだろう。
以後使わないのは結局メタリウムより消耗が大きいからとわかったからだと思われる。

今回の最初に2体を封じ込めたのは、あの状況ではもうメタリウムを2回撃てなかったからだろう。
エースバリアーは消耗は激しいが、エネルギーはある意味夕子自身なのであの状況でも使うことが出来る。
ある意味メガンテ的な技ではあるが、技のエネルギーとは違う、生命エネルギーを使うという点、ちょっと大技に過ぎる嫌いはあろう。

エースが復活した件は以前の解釈を参照ください。

今回の話は敵3体の末路が哀れ。
三枚下ろしになる魚怪獣ムルチ。
真っ二つになって臓器ドバァのメトロン。
腹に風穴+首チョンパのドラゴリー。
エースキラー編のバラバも大概の末路でしたし、この頃はトラウマ映像凄いですねえ。
これを見て育った自分がどれだけ人格形成に影響を受けてるのか。
ちょっと興味深いところではあります。

怪獣対超獣対宇宙人

2011-01-24 22:37:18 | ウルトラマンエース
このタイトルはまさにイベント編という感じ。
完全にプロレスですしね。
私も子どもの頃、この3体とエースはどう戦うのだろうかとわくわくしました。
まあ、次の回の初っ端にその期待は打ち砕かれるのですが。

ただ、やっぱりエースバリアーは無理があり過ぎますね。
この脚本を書いたのは市川氏ですが、ちょっとその辺りの理由付けが弱い気がしました。
エースの時期の市川脚本はやはりドラマに傾きすぎてる嫌いがあります。
この辺りは、一般ドラマに気持ちが行ってたのもあるでしょうね。

とは言え、そのエースバリアーで話が盛り上がったのも事実。
怪獣対超獣対宇宙人という一大スペクタクルに、山中とマヤ、北斗と南の2組の男女の愛情物語。
セブンの「史上最大の侵略」新マンの5,6話に匹敵する前後編と言っても差し支えありません。
エースは他にもエースキラー編、ヒッポリト編などイベント編が目白押し。
エースを語る上では、このイベント編の充実ははずせないところですね。

変身超獣の謎を追え!

2011-01-16 22:30:57 | ウルトラマンエース
謎を追え!という大仰なタイトルの割には、小山さんを尾行しただけのような。
しかし、ストーリーがあるようでないような、強引な話。
ただ、そんな細かいことは気にせずエンターテインメントに徹している点は、評価に値するだろう。
脚本はイベント編得意の田口氏。
今回の話をイベント編と言うか否かは微妙だが、一応ウルトラ兄弟勢揃いの上に新しい必殺技を繰り出してるんだから、イベント編と言って差し支えないように思う。

前回で初登場し、今回も使われたウルトラサイン。
エースでの新機軸だが、一応解釈すると、ヤプールという敵が今までとは違って手ごわいことから、新しく兄弟間で決めたのでは。
まあ、初代マンが負けたときゾフィが駆けつけたようにウルトラ兄弟の超能力である程度わかるのだろうが、それだと間に合わないことが多いのでサインを決めたのだろう。
ドラゴンボール風に言うと、初代マンの気が消えたとか、タロウの気が消えたとか、そういう感じではないか。

今回も相変わらず子どもや北斗の言うことは信じてもらえない。
まあ、話の展開上やむをえないのだろうが、その結果大事なエンジンが壊されるのはいただけないだろう。
ただ、ドラマでは取り上げられてないが、普段は案外いたずら通報や誤報の類が多いのかもしれない。
現実でもつまらないことで警察や消防車を呼ぶ馬鹿市民がいるので、エースの世界でもそういう事例は多いのではないか。

ところで、TACの高性能エンジン。
4次元の世界を覗くのも不可能ではないと言われていたが、案外ゴルゴダ星に行くためのロケットに搭載されていたのがこれかもしれない。
あのロケットは失敗に終わったが切り離しが出来ないのが原因だったから、エンジンそのものは問題なかったと思われる。
北斗も高速で突入するつもりだったし。
マリヤ2号を作ったのが梶だから、この高性能エンジンもおそらく梶が作ったのだろう。
ファイヤーモンスを粉砕したシルバーシャークといい、TACの科学力はシリーズ随一。
それをあまり生かしきれてないのは残念だが、この辺りは作戦面の甘さもあろう。
もう少しZATのような柔軟性があればよかったのかもしれない。

大蟻超獣対ウルトラ兄弟

2011-01-10 02:13:46 | ウルトラマンエース
今回の脚本担当は新マンのメインライター、上原正三氏。
何となく怪奇大作戦を思い出させる展開だが、相変わらずの作品の幅の広さである。

今回はギロン人がいたからであろうが、ヤプールの出番なし。
正直子どものころはギロン人が何者かよくわからなかった。
設定(後付けかもしれないが)では地底エージェント。
ただ、この頃はまだあまり設定が練れてなかったでの、上原氏的にはギロン人はヤプールだったのかもしれない。
だって、どう見ても空が割れたり人を異次元空間にさらったり、やってることはヤプールなんだもん。
そう考えると、今回ヤプールが出なかった理由も納得。

上原氏は後にも宇宙仮面を出したり結構ヤプールを軽視してます。
市川氏の前回のヤプール理解と比べると捉え方が違って面白いですが、それだけヤプールというのは難しい設定だったのでしょうね。
そう言えばバキシムのとき、少年が自分のことをヤプールと名乗ってました。
逆に考えると何でもありだから脚本が書きやすいとも言えそうな。

今回はとにかくゾフィの活躍がかっこいい。
大人になるにつれ、ゾフィのネタキャラぶりに馴染んでいきましたが、子どものころは素直にゾフィ最強説を信じてました。
そのゾフィのある意味唯一の見せ場という点でも見ごたえありましたね。
まあ、実は夕子を異次元に送り込んだり、湖の水を蒸発させてエースを助けたり、まだエースまでは結構扱いよかったんですけど。
タロウでの扱いの酷さがゾフィにとっては災いしましたね(笑)。

3億年超獣出現!

2011-01-03 01:46:05 | ウルトラマンエース
BSの再放送も第4話。
脚本家のローテも一巡して今回はメインライターの市川脚本。
第一話はあくまで導入なので、実質的には初脚本とも言えるだろう。
それだけに市川氏のやりたいことが全面に現れた感じ。
このころ既に市川氏は大人向けドラマに移行しつつあったので、その影響がモロに出た脚本となっている。

話は全編サスペンス調というか、下手すりゃポルノ調。
美川隊員のちょっとお高い感じもよく出ており、脚本も演出も結構ノリノリな気がする(笑)。
しかし虫太郎は何故あそこまで歪んでしまったのか。
美川一筋でおかしくなったにしては、既に監禁して一人殺してるのでそれも違うような。
まあ、結局ただの変態という気もしないではないが、美川と会ったのが虫太郎の言うように偶然でないとすると、やはり中学時代に冷たくあしらわれたトラウマみたいなものはあったのだろう。

虫太郎によると、美川隊員は虫太郎みたいな駄目な男は全く相手にしてくれなかったという。
これはかなりコンプレックスになったのではないか。
虫太郎が漫画家になったのもそのコンプレックスをバネにしたからである。
ただ、本来なら漫画家として成功した時点でコンプレックスは克服できたはずである。
しかし虫太郎はそうではなかった。
自分が社会的に美川と同格になったからあえて再びそのコンプレックスの元である美川をものにしようと考えたのである。

では美川の前に殺された女性は何だったのか。
もしかして、その女性とはある程度いい感じで付き合えてたのかもしれない。
しかし、相手は段々虫太郎の異常性に嫌気が差した。
その結果、監禁され、殺されるに至ったのである。
虫太郎自身は社会的に成功して女性に対するコンプレックスも克服したつもりだったのであろう。
しかし、いざ女性と付き合ってみると上手くいかなかった。
結局そのことが虫太郎を狂気に追い込んだのである。

個人的に気になったのは、虫太郎は力づくで美川隊員をものにしようとしてなかった点である。
もちろん、子供向けヒーロー番組ではそんな展開できるわけもないのだが(傷だらけの天使じゃあるまいし・笑)、虫太郎はひょっとすると性的に不能だったという可能性もあるだろう。
深層心理に抱える女性に対する恐怖。
漫画しかとりえがなかった自分を否定した美人で優等生の美川。
根が繊細なだけに、虫太郎は狂気に走ってしまった。
そして、それをヤプールに利用されたのである。

こうしてみると、虫太郎も結構不憫な奴な気もする(笑)。
私でも、美川隊員みたいな完璧な女性に冷たくあしらわれたらトラウマになります。
もちろん美川に悪気はないのだが、無意識のうちに相手を傷つける振る舞い。
見ようによっては悪女に見えなくもない本話の美川隊員の描写は、それまでのヒーローものとは一線を画する内容であろう。
面白いのでもっとこういう路線も見たかったが、前も言ったように子ども置き去りなので、まあ仕方ないでしょうね。

しかし、どう見ても単なるキチガイのストーカーである虫太郎にも哀愁を感じてしまうこの脚本はさすが市川氏。
人間を滅ぼすのは人間。
他の脚本家とは一味も二味も違うヤプールの理解に、市川氏の真に書きたかったものというのが見えてきて興味深い。

明けましておめでとうございます

2011-01-02 01:14:49 | Weblog
皆様、あけましておめでとうございます。
ウルトラ解釈大作戦、管理人のギムレットでございます。
旧年も色々お世話になりました。
かなり更新の遅いサイトでございますが、今年もよろしくお願い申し上げます。

さて、昨年最後の仕事としてレオ27話を大晦日に更新しました。
いわくつきの回だけに解釈に苦労しましたが、かなり強引にまとめました。
まあ、内容的には破綻してますしね。
正直、ネタ切れ感は否めないところです。

去年は転職したり、引越ししたりと落ち着かない一年だったので、今年はもう少し腰を据えて色々やって行きたいと思います。
タロウとレオの更新及びエースの感想。
今年中に初代マン、セブンに入れればいいのですが、まあ焦らず着実にやっていきたいですね。