浦和河童便り

埼玉・浦和のオヤジ(浦和河童)が「吹奏楽メインで、時々、オーケストラのコンサートに行ってみた」という話

龍谷大学学友会学術文化局吹奏楽部×駒澤大学吹奏楽部 チャリティージョイントコンサート2013

2013-03-19 20:39:49 | 吹奏楽

本当に何年振りのことでしょう、駒沢の地に降り立つのは。
昔は、「東急新玉川線」と言っていた地下鉄も、いつの間にか「東急田園都市線」と名前を変え、私が通い詰めた「駒沢大学駅」も、些か年季が入ってきたような佇まいです。
駅前や駒澤大学周辺も随分、変わりました。
馴染みだった定食屋がなくなっていたり、見慣れぬ建物が建っていたり…。
寂しい想いもあるけれど、私が3年余住んでいた駒沢は、ん十年前の昔と雰囲気は変わっていないような気がします。
くたびれたオヤジになり果てた私も、出来うるならば、あの頃にもどりたいです。

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2013年3月11日、月曜日。
あの忌まわしい東日本大震災から、まる2年となったこの日、私は久し振りに母校、駒澤大学を訪れました。
龍谷大学と駒澤大学の両吹奏楽部が開催するチャリティジョイントコンサートを聴かせて頂くためです。
両大学の吹奏楽部は、東日本大震災の被災地へ演奏活動を行うなど積極的に支援活動を行なっている団体です。
この日のコンサートも募金活動を呼びかけるチャリティコンサートです。
こういった志は尊く、日本のオヤジとしてOBとして、誇らしく思います。

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このひとつ前のブログに書かせて頂きましたが、この日の前日、吹奏楽の未発表曲や未出版曲のコンサート第16回“饗宴”に行きました。(場所は文京シビックホールです。)
その時、演奏されていた龍谷大学吹奏楽部の方からロビーで2校のジョイントコンサートの整理券(入場料は無料)を頂きましたので、駒沢への懐かしさもあり伺わせてもらいました。
正門を抜けてしばらく歩くと会場となる駒澤大学記念講堂の前には、既に開場を待つ人々の長い列が出来ています。
程なくして、講堂内に入りました。
ロビーには何故だか着ぐるみを着た「ゆるキャラ」の怪獣?さんたちがいます。
(彼らは一生懸命、募金活動をしていました!)

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ホール内に入ります。
「講堂」と言っても体育館のようなモノではなく、立派なステージもあるホールですね。
少し、小さめの市民会館ってところでしょうか?
2階席もあります。
大学のHPを拝見しますと座席数1,150ですので、なかなかのものです。
が、ステージの背後や側面には簡易の反響板のようなものがあるのですが、ステージの天井には何もない?!
見た瞬間、音響に不安を感じましたね。(特に前日に文京シビックホールという良く響くホールで聴いたので…。)

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演奏会に先立ち、この日のちょうど2年前におこった東日本大震災の犠牲者を追悼の意味を込めて、黙祷が行われました。
(いかに自然の力とは言え、あのような悲惨な災害が2度と起こらないことを心より祈るものであります。)

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プログラムを開きますと、コンサートは、3部構成になっており、Ⅰ部が駒澤大学、Ⅱ部が龍谷大学、Ⅲ部が合同演奏という内容です。
当日のプログラムは以下の通りです。

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【Ⅰ部】

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[演奏] 駒澤大学吹奏楽部
[指揮] 暮林 直樹(駒澤大学吹奏楽部バンドトレーナー)

● 復興への序曲「夢の明日に」  (岩井直溥)
(2013年度全日本吹奏楽コンクール課題曲Ⅲ)  
● 組曲「展覧会の絵」より  (M.ムソルグスキー/本間 隆 編)

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【Ⅱ部】

[演奏] 龍谷大学学友会学術文化局吹奏楽部
[指揮] 若林 義人(音楽監督常任指揮者)、児玉 友郎(龍谷大学吹奏楽部コーチ)

● フェスティヴァル・ファンファーレ  (坂田 雅弘)
● エンターテインメント・マーチ  (川北 栄樹)
 (2013年度全日本吹奏楽コンクール課題曲Ⅳ)
● Z伝説~終わりなき革命~  (前山田 健一/郷間 幹男 編)
● 松田聖子コレクション  (金山 徹 編)

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【Ⅲ部】合同演奏

[演奏] 龍谷大学学友会学術文化局吹奏楽部、駒澤大学吹奏楽部
[指揮] 若林 義人、暮林 直樹

● 祝典行進曲「ライジング・サン」  (白岩 優拓)
 (2013年度全日本吹奏楽コンクール課題曲Ⅱ)
● 吹奏楽のための第2組曲  (G.ホルスト)
1. マーチ
2. 無言歌
3. 鍛冶屋の歌
4. ダーガソンによる変奏曲
● 交響詩「ローマの松」より“アッピア街道の松”  (O.レスピーギ/上埜 孝 編)

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さあ、コンサートの始まりです。
まず、第Ⅰ部は、駒澤大学から。
指揮はバンドトレーナーの暮林氏。
初っ端の曲は今年の課題曲です。
作曲者は岩井先生ですね。
岩井先生の作曲された課題曲で中学の時、コンクールに出場したことを懐かしく思い出します。
大正12年(1923)生まれとの事ですので、今年で90歳になられるわけですか。
素晴らしいですね。
しかも、今年のように現役で楽曲を提供されていることに大感激です!
いつまでも、お元気でご活躍されることをイチ吹奏楽ファンとして心より祈っております。
曲は生演奏で聴くのは初めてでした。(CDでは東京佼成ウインドオーケストラの模範演奏を聴いておりましたが…。)
相変わらずの“岩井節”ってカンジで非常に感銘を受けました。
演奏も軽やかで素敵でした。
が、思ったとおり、ホールが響かない…。
1本、1本の管楽器の音がストレートに聴こえてきて、全体のサウンドが溶け合っていない。(この楽団の能力の問題ではない。あくまでもホールの問題。)
だから、メロディラインが埋もれてしまう瞬間があったりして聴キヅラカッタ。
Ⅰ部最後の曲は展覧会の絵ですか。
1曲目を聴いた感じでは、サウンドに合っているような気がします。
無難な演奏でした。
ただ、所々にアンサンブルに綻びを感じたのが残念でした。

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次の第2部は、龍谷大学の登場です。
1曲目のフェスティヴァル・ファンファーレは前日の“饗宴”でも演奏しました。
それにしても、この団体はサウンドが明るくていいですね。
2曲目は、今年の課題曲Ⅳです。
会場のせいで演奏については何とも申し上げられないのですが、今年、初めて聴く課題曲です。
これから、秋にかけて、この曲で、いろいろなドラマが生まれるのかと思うと感慨深いものがありますね。
去年の課題曲「希望の空」なんかは、コンクール等で生演奏を何十回と聴きましたので、愛着がわいていると言ってもいいくらいなんですが、今年の課題曲のマーチもそうなっていくんでしょうなあ…。
続いては、「ももクロ」と「松田聖子」ですか。
松田聖子は、同年代ですのでわかりますが、ももクロはちょっと(笑)。
しかし、パフォーマンスとしては、楽しかったですね!
さすが、関西の学生さん、“楽しませる”ことに長けています。

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楽しい龍谷大学のステージが終わって、次は合同演奏です。
と、その前に3月20日に岩手県民会館で開催される、第36回全日本アンサンブルコンテストに両大学も出場されるとのこと。(駒澤が金管、龍谷が木管)
そこで、出場する2グループがアンコンで演奏する曲を披露して下さいました。
よく練習しているなあと言う感じの見事なアンサンブルでした。
いずれにせよ、アンサンブルコンテストでのご検討を心より祈っております。

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さて、最後のステージです。
合同演奏との事ですので、二つの団体の異なるサウンドがどのように融け合うか楽しみです。
最初の曲は、今年の課題曲Ⅱ。
これまた、生演奏で聴くのは初めてになります。
冒頭部が、ファンファーレから始まるマーチですね。
何か、1984年度コンクール課題曲「マーチオーパスワン」に似ている気がすると思うのは私だけでしょうか?
コンサートマーチらしく、軽快でスマートな演奏でした。
2曲目は、吹奏楽のコンサートでは、定番のホルストの第2組曲です。
素朴なイギリス民謡を丁寧に表現しているように思いました。
が、第四曲の「ダーガソンによる変奏曲」、やっちゃいましたね。
出だしの木管、至極、バラバラでした。
その後、アンサンブルを整えなおし、何事もなかったように“演奏”にもどっていきましたが…。
でも、他の部分は、さすが、日本のアマチュア大学吹奏楽界でトップクラスの2校だけあって、良い演奏だったと思います。
最後は、指揮が龍谷大の若林先生に替わり、アッピア街道の松です。
この曲をコンサートのトリにやると間違いなく、盛り上がりますよね。
また、バンダの金管楽器があると、より効果的です。
曲が始まりました。
ピアニッシモから徐々に盛り上げ方は、なかなかのものです。
いよいよ、クライマックスに近付きます。
あっ、やっぱり、出てきました!
2階席から、バンダのトランペットとトロンボーンのファンファーレが降り注ぎます。
大いに盛り上がって曲は終了です。
ただ、少し残念だったのは、会場が響かないせいか、ひとつひとつの楽器の音がストレートに聴こえてきて、少しオーバーヒート気味に感じたことでした。
その後のアンコールの曲も、シモン・ボリバル・ユース・オーケストラばりにノリノリで、なかなかハジけてましたなあ。
関東近県のいろんな大学の演奏会にも行きましたが、これに比べると大人しい。
やっぱり、関西ノリなのでしょうか?(駒澤大学の皆さんも引っ張られていたって感じでした?!)
楽しいですね、こういった雰囲気は。
たまには、いいもんです、若いエネルギーを感じます。
今後も、龍谷大学、駒澤大学のご活躍を期待しております!
世田谷区駒沢、懐かしかった!!

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風邪をひいてしまい、ご報告することに時間がかかってしまいました。
申し訳ありませんでした。


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