浦和河童便り

埼玉・浦和のオヤジ(浦和河童)が「吹奏楽メインで、時々、オーケストラのコンサートに行ってみた」という話

シエナ・ウインド・オーケストラ&尚美ウインドオーケストラ 提携記念 コラボレーションコンサート2012

2012-09-30 17:58:29 | 吹奏楽

2012年9月25日、火曜日。
2日前に行った全日本吹奏楽コンクール東関東大会、大学、職場一般の部の興奮も覚めやらぬ中、この日は気分をかえてシエナ&尚美のコラボコンサートにお邪魔しました。
場所はサントリーホールです。
シエナ・ウインド・オーケストラのコンサートには以前から伺いたいと思っていましたが、演目が気に入らなかったり、日程が合わなかったりして、なかなかチャンスがありませんでした。
今回、尚美ウインドオーケストラとの合同ではありますが初めてのコンサートで非常に楽しみです。
ホール内に入って、周りを見渡してみるとお客さんに中高生がやたらに多い。
(コンサートの一番最後にこの謎は解けます。)

指揮は、ニューフィルハーモニーオーケストラ千葉の常任指揮者、大井剛史氏。
司会は、元テレビ朝日アナウンサー、朝岡 聡氏。
そして、ゲスト審査員?として、ご存知、東京海洋大学客員准教授、さかなクン。
開演前、楽しいトークを繰り広げてくれましたが、イチバン感心したのは、さかなクンが、シエナと尚美の両ウインドオーケストラのために書いてきてくれた絵です。
素晴らしかったので、ご紹介しときます。

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さて、本題に入ります。
本日は、シエナ・ウインド・オーケストラと学校法人尚美学園が事業提携した記念のコンサートであるようです。
コンサートは3部構成で、まず最初が尚美ウインドオーケストラの演奏。
2番目がシエナ・ウインド・オーケストラの演奏。
最後が合同演奏となってます。
各団体の単独演奏の曲の中に一曲、ソロパートの入っている楽曲(大まかに言えば“協奏曲”的なもの)が、入っており、そのソロパートをシエナの演奏の時は尚美の団員が、尚美の演奏の時にはシエナの団員が演奏するという「趣向」もあります。

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まず、尚美ウインドオーケストラから。
学校法人尚美学園 尚美ミュージックカレッジ専門学校の学生さんの中からオーディションによって選ばれたメンバーで構成された吹奏楽団なのだそうです。
若者たちがどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか期待大です。
プログラムは以下のとおりです。

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※ 吹奏楽のための綺想曲「じゅげむ」[2012年度 全日本吹奏楽コンクール 課題曲Ⅲ](足立 正)

※ トランペットとバンドのためのマカレナ (B.モンテルデ/岩井直溥)
[トランペットソロ:砂川隆丈(シエナ・ウインド・オーケストラ)]

※ コンサートバンドとジャズアンサンブルのためのラプソディ (P.ウィリアム)

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「じゅげむ」ですか?
2日前に腐るほど聴きました…。
しかし、音程を気にしなくて曲を聴くのもいいものですね。
(コンクールで感じるような低次元の話題を考えなくていいだけ気が楽です。)
さすがに音楽を専門に勉強されている学生さんだけあって、基礎的な部分は素晴らしい。
リズミカルで楽しい「じゅげむ」を満喫させて頂きました。
2曲目の「トランペットと―」は私の中学生時代に演奏したことのある「闘牛士のマンボ」に似てる箇所がありますなあ。(懐かしい!)
いずれにせよ砂川氏の華麗なテクニックによって会場は魅了されていたのでした…。
3曲目、楽しみな曲です。
おやおや、今回は「コンサートバンド」と「ジャズアンサンブル」が明確に分かれているようです。
今まで聴いた中では一つのバンドの中で役割を分けず演奏するのですが……。
舞台の下手(しもて)に「ジャズアンサンブル」の皆さんが新たに陣取り、その姿は壮観です。
しかし、こうやった方が視覚的なパフォーマンスとして観客に訴えるものが大です。
演奏でも、十分楽しませてくれました。
とても美しいキレイな演奏でした。
でも、素人の私にはよくわかりませんが、もう少し泥臭くやるのかなと思ってました。
どうなんでしょう?

休憩をはさんで、いよいよシエナ・ウインド・オーケストラの登場です。
演奏曲目です。

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※ さくらのうた[2012年度 全日本吹奏楽コンクール 課題曲Ⅰ](福田洋介)

※ バラード(アルト・サクソフォーンとバンドのための) (A.リード)
[サクソフォーン・ソロ:中島麻美(尚美コンセルヴァトアールディプロマ科)]

※ アルメニアン・ダンス パートⅠ(A.リード)

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課題曲Ⅰの「さくらのうた」は個人的にあまり好きではない。
でも、プロってすごいですね。
ppでも響かせる、ソロでも響かせる、そして全体でも響かせる。
私に美しい曲だなと思わせてくれました。
2曲目。
今度は尚美の学生さんがソロで演奏してくれます。
作曲者は、「A.リード」って書いてありますから、アルフレッド・リードの事だと思うんですが、こんな曲を書いているなんて初めて知りました。
中島麻美さん、とても良かったですよ。
やさしい気持ちにさせてくれる、美しい音色のソロ、演奏でした。
最後の曲はアルメニアンダンス。
さすが、プロは繊細な演奏をしてくれます。
この曲の持つエキゾチックな躍動感をものすごく感じることが出来ました。
(ヤリナレテルナアって感じも持ちました。)

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このあと休憩に入り、それから最後のステージです。
もうひとつの趣向として、この休憩の間、シエナと尚美のどちらが良かったかの「投票」が行われました。
投票の方法はこうです。
シエナと尚美、それぞれのボードがあり、良かったと思った方のボードに観客がシールを貼っていくというものです。
結果は圧倒的大差でシエナ・ウインド・オーケストラの勝利でした。(約1100対約300とか言っていた気がします。)
当然ですけど。

最後のステージ、合同演奏です。

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※ 交響詩「ローマの松」(O.レスピーギ/木村吉宏)

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ローマの松は、私の若い頃はコンクール自由曲の定番曲でした。
しかし、近年、ローマの祭りはよく演奏されるものの、「松」に関してはめっきり需要?が減ったように思っていました。
しかしながら、私の気のせいでしょうか、昨年、全日本吹奏楽コンクール高校の部で出雲北陵高校が自由曲として演奏し、金賞をとってから演奏会やコンクール自由曲で取り上げる団体が激増したように思います。
(この現象は「祭り」より「松」派の私にとってうれしい限りです。)
当然ながら、演奏が素晴らしくないはずはありません!
特に“ジャニコロの松”のクラリネットソロ、あんな小さな音で、あれだけ響かせることの出来るなんて驚きです。
ただ、“アッピア街道の松”で舞台正面にあるパイプオルガンの前に勢ぞろいしたバンダの皆さん(トランペット、トロンボーン)があまり、目立って聴こえなかった事が残念です。(バンダの金管の音がアメアラレと会場に降り注ぐことによって、古[いにしえ]の古代ローマ軍の勇猛さを表現できるからと私は思うからです。私見。)

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最後は、アンコールの一種?だと思うのですが、「観客席の皆さんも自分の楽器を持ってステージに上がり、“星条旗よ永遠なれ”を一緒に演奏しましょう!」ということを司会が客席に呼びかけました。
すると、中高生を中心にたくさんの学生さんが楽器を持って舞台に上がったのには驚きました。
最初から、そういう話が学生の皆さんに通じていたのでしょうか?
“ヤラセ”でしょうか?(冗談ですよ!!)
こういう事は学生にとっても、思い出になりますし、意識の高揚につながります。
とってもいいことですね。

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こうして、コンサートは終了しました。
楽しいコンサートでした。
コンクールを2週連続で聴いて、カチカチに固まった私の頭をほぐしてくれました。
心が休まりました。

今度は、シエナの演奏をもっと、じっくりと聴いてみたいですね。


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2 コメント

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シエナの演奏会では (しえなふぁん)
2012-10-06 21:47:34
シエナの演奏会では
アンコールの星条旗をお客様と一緒に
演奏するのが定番なんですよ!
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浦和河童です。 (浦和河童)
2012-10-07 00:29:21
浦和河童です。
「しえなふぁん」様、コメントありがとうございます。
シエナは最後に必ず観客と一緒に星条旗を演奏するんですね。
知らないこととは言え、失礼しました。
それにしても、これは楽しい習慣ですね!
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