浦和河童便り

埼玉・浦和のオヤジ(浦和河童)が「吹奏楽メインで、時々、オーケストラのコンサートに行ってみた」という話

東邦音楽大学・東邦音楽短期大学ウインドオーケストラ 第179回定期研究発表演奏会

2013-12-07 19:19:10 | 吹奏楽

12月1日の中央大学の演奏会から一週間も経たないうちに再び文京シビックホールに出没です。
12月6日の金曜日。
この日は東邦音大ウインドオーケストラの演奏会です。
今年の3月には“ウインドアンサンブル”の方にも行かせて頂きました。
その時も山本教生先生の指揮で素晴らしい「宇宙の音楽」(P.スパーク)を聴かせて頂き、大変楽しめました。
今回もどのような演奏をして頂けるか…期待大です。

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[演奏]東邦音楽大学・東邦音楽短期大学ウインドオーケストラ
[指揮]山本 教生(東邦音楽大学 講師)

● 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より 第1幕への前奏曲
   (R.ワーグナー/arr.山本 教生)

● バレエ組曲「ガイーヌ」 (A.ハチャトゥリアン/arr.W.v.d.ビーク,稲垣 卓三)
 1.序奏(ビーク版)
 2.バラの乙女達の踊り(稲垣版)
 3.子守歌(稲垣版)
 4.剣の舞(稲垣版)
 5.収穫祭(ビーク版)
 6.愛のデュエット(ビーク版)
 7.レスギンカ(稲垣版)

● 交響詩「フィンランディア」作品26 (J.シベリウス/arr.F.ウィンターボトム)

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(休憩)

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● 吹奏楽のための第2組曲 ヘ長調 作品28-2 (G.ホルスト)
 1.行進曲
 2.無言歌
 3.鍛冶屋の歌
 4.ダーガソンによる幻想曲

● オセロ (A.リード)
 1.前奏曲(ヴェニス)
 2.朝の音楽(キプロス)
 3.オセロとデズデモナ
 4.廷臣たちの入場
 5.デズデモナの死、終曲

● トリティコ (V.ネリベル)
 1.Allegro maestoso
 2.Adagio
 3.Allegro marcato

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前半はオーケストラ曲の編曲モノ。
後半は吹奏楽のオリジナル楽曲で構成されています。
それにしても曲目がシブイ。

まずは前半から。
最初はワーグナーですか。
文京シビックホールは、とても良く響くホールです。(テクニックがイマイチなバンドが演奏すると収拾がつかなくなるほどです。)
そのせいか不明瞭な出だしに思えた舞台上の音が、次の瞬間、温かいサウンドとなってホール内を駆け抜けました。
ナントモ柔らかくて、ソフトなサウンドです。
私、こういう「音」、とても好きです。
素晴らしいですね。
でも、ワーグナー音楽の持つ独特な壮大さには欠けていたかな…。
次は雰囲気がガラっと変わって「ガイーヌ」です。
サウンドが素敵なので特にメロディを歌い上げる部分は特筆ものです。
テンポの速い曲で多少のアンサンブルの乱れがあったものの、それを補って余りあるサウンドやリズム感でとても楽しく演奏を聴けました。
特に最後の“レスギンカ”は盛り上がりましたね。
前半、最後の曲は「フィンランディア」です。
昔、私が学生だった頃は、この曲をコンクール自由曲にする団体が結構ありましたけど…。
懐かしい曲です。
出だし、重厚さに欠けるかなぁ。(少し、身を“かわされ”たようなカンジ?)
しかし、曲が進むにつれてメロディラインの美しさが映えます。
今まで聴いた吹奏楽演奏の「フィンランディア」ではなく、新しいタイプの「フィンランディア」を聴かせて頂いたような気がしました…。

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後半は吹奏楽オリジナル曲ばかりです。
しかも“古典的”名曲ばかりです。
ただ、トリの「トリティコ」は、私個人的には地味な印象があるので、果たしてトリにふさわしいのか一抹の不安がありましたが…。

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後半の口開けはホルストの第2組曲。
今までいろいろな吹奏楽の演奏会に行きましたが(第1組曲もそうですが)、イチバン演奏されているように思います。
上品で素朴な曲調は名曲の証しだと思います。
前半の東邦音大のサウンドからして、この曲に合わないわけはないと感じておりましたところ、期待以上のパフォーマンスに納得でした。
なんだか委嘱作品のように思えるほどでしたよ。
2曲目も吹奏楽をやっている人間だったら、知らぬ者いないくらいの名曲「オセロ」です。
吹奏楽界の巨匠アルフレッド・リードの作品です。
そのサウンド故か、とてもスマートな演奏に感じました。
ただ、個人的には、もう少し泥臭い方が好みでしょうか?
それと気になったのは後半の方で金管(トランペットとか)の調子がイマイチだったかな。
サウンドはステキでしたけど。
ここまで聴いてきて、トリの「トリティコ」と東邦音大の音色は少し合わないんじゃないかと思ったりしています。
ただ、ネリベル独特のリズムや曲の展開の仕方をどう表現していただけるか興味津々です。
曲が始まりました。
いやあ、ある意味、驚きでしたね。
地味な印象しかなかった、あの曲がこんなにゴージャスになるとは。
さすがトリの演奏だけあって気合い入ってました。
その素晴らしいサウンドは維持しながら、まさに「ネリベルです」と言わんばかりの躍動感。
華やかな演奏に脱帽です。(今年の春に東京芸術劇場で行なわれた「なにわ《オーケストラル》ウィンズ」の演奏会でも「トリティコ」は聴かせて頂きましたが、その時より印象に残ったように思います。)

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アンコールはマーチ。(以下の写真のとおりです。)

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満足できる演奏会でした。
素晴らしい会場で素晴らしい演奏を聴けるのは至福の贅沢だと思います。
特に音大の演奏会は高いクオリティを持っているのに(下世話な話ながら)、チケットが安価です。
アマチュアだとコンクール全国大会金賞の団体といえども演奏会ですと“ガッカリ”させられることが多々ありました。
しかし、音大の皆さんは、どの大学の演奏会でも満足度が高い。(ブログの他の記事をご覧になった方はお分かりかと思うのですが、音大の演奏会を紹介したものが比較的多いのではないでしょうか?)
やっぱり、プロの演奏がイチバン素晴らしいとは思いますが、たくさん音楽を聴きたい私にとっては音大の演奏会は、ある意味はずせないですよね…。

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などと想いを巡らせながら丸ノ内線の車中の人となった浦和のオヤジでした…。
東邦音大の皆さん、これからも私に素晴らしい“音楽”を聴かせて下さい!
お願いします!


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