真実と幻想と創価学会

創価学会について色々書いています。ほぼ毎週日曜更新。

マインドコントロールとは何か より「注目されやすい情報とは」その1

2012-07-01 15:31:06 | カルト宗教
マインド・コントロールとは何か マインド・コントロールとは何か
価格:¥ 1,427(税込)
発売日:1995-08

第3章 マインド・コントロールとはいかなる技術なのか より

注目されやすい情報とは――帰属過程の研究から (1)

 あらゆる自然や社会の現象は、原因があって結果が起こる。結果が先に来ることはない。しかし、人は多くの場合、原因を知らずに、先に結果を知ることが多い。そして結果を観察することから、原因や責任の所在を推論する。その過程を社会心理学の用語では帰属過程という。無論、これは破壊的カルトが特に用いるというのではない。だれもが日常的に頻繁におこなっている。

 ~中略~

  帰属過程の研究でもっとも代表的なケリーが提出した帰属理論では、人は、帰属という意思決定をおこなう際、弁別性(distinctiveness)、一貫性(consistency)、合意性(consensus)、のそれぞれの高い情報を選択的に重視するといわれている。つまりそれらは、注目度が高く、処理されやすい情報になる。それぞれを簡単に説明しよう。
 まず弁別性の高い情報とは、つまり、何か突出した目立つ情報である。たとえば、暗闇の中で一ヵ所だ明るくなっているところがあれば、だれもがそこに目をむけてしまう。

 ~中略~

  破壊的カルトでは、ある社会現象や自然現象に対して、自らの集団の中心人物が、世の中のだれも警告していなかったことを警告し、それが現実の惨事になったと声高らかに主張することがある。つまり、自集団の情報源の弁別性を高めている。
 一貫性とは、時間や様態を越えて常に一定している情報をさす。要するに、いつも繰り返し観察される情報である。それについてケリーは、「時間」と「様態」という二つの基準をもちだす。
 たとえば、いくつかの破壊的カルトは、「XX日に地球が滅亡する」と繰り返し説く。
時間を越えた一貫性とは、昨日主張したことを今日また主張し、そしてまた明日にも同じ主張をするのである。また様態を超えた一貫性とは、たとえば「XX日に地球が滅亡する」という主張を講演などで直接的に伝えられ、だれかを通じて間接的に伝えられ、雑誌や新聞などで読むといった具合である。
 そして合意性の高い情報とは、多くの人によって同じことが確認される情報であることを意味している。つまり、
多くの人びとが見た、皆が聞いた、皆が認めているという情報である。
 破壊的カルトは、一般の社会とは隔絶した社会を形成していることがよくみられる。そんな状況下で生活する者たちにおいては、特に異を唱える情報を手にする機会は少なく、先述した「集合的無知」のような、つまり異論を唱えることは望ましくないと考えてしまう現象が生じやすく、いっそう集団内の合意性を高めることになる。
 たとえは、操作者がマーケットの中で鯛を選ばせるには、ひときり目立つ位置にそれを並べて、大声で呼び込んで、しかも毎日ずっときらさずに並べて、他のみんなにもそれを買わせればよい。

・・・その(2)に続く。

先週は風邪をひいてしまい、本格的な記事の更新はお休みしましたが、今週は完全復活!!

ご心配おかけしまして、申し訳ありませんでした。

コメントで冷えは大変良くないとのご心配を頂きましたが、皆様もエアコンの入るこの季節、体の冷やしすぎにはご注意下さい。

さて、今回の記事で何が重要かと言いますと、これらの人の情報処理過程を巧みに操作して特定の原因を推論させることがある、ということです。詳しくは次回「その(2)」で触れますが、こういった人の思考パターンを把握することで効果的に人心を掴むことができるんですね。

創価学会に限らず、またカルト宗教に限らず、食いものにしようとする邪な存在から身を守るには、ただその手法を知っているというだけでもかなり違います。

周囲のあらゆる情報から自分で判断したと思っていても、本当にそれが方向性を操作されていないか、こういった知識でふと立ち止まってみるといいかもしれません。

特に「合意性の高い情報」など、人が並んで買い求められている商品が良いものに見えるのと同じですね。本当に自分に必要か、本当にいい商品か。

そういった日常の小さな「立ち止まって思考」が、カルト宗教に騙されないトレーニングに繋がるかもしれません。

ちなみにうちの母親はいわゆる「安物買いの銭失い」が大得意!家族が何度注意しても、こういうのって直らないんですね・・・。