oto*koto*papel ~ etude ~

Musica♪(^ 0^)ノ⌒☆Todos os dias

キリの実が鈴のように鳴っている音

2006-02-16 | 音楽はココに
大学4年の環境音楽論という授業で「Soundscape~音の風景~」という言葉に出会いました。カナダの作曲家、マリー・シェーファーが初めて提唱した、地球上(宇宙も含みますね…)のすべての音を捉えなおす新しいコンセプトです。この言葉に出会った時の感動は今でも新鮮に蘇りますし、私の進む道を方向づけた言葉でもあります。これから少しずつカテゴリー“Soundscape ガイド”にてSoundscape論を紹介しながら、自分なりに掘り下げていきたいと思います。

「あれは。」
「あれはね、ええと、ね。」
たかい木の上でシャンシャンと、なっているのは・・・・・、
「わかった。キリのみよ、キリの木に、みがなって、すずのように、なっているの。」
「ちょうだい、ちょうだい。」


松谷みよこ著「ちいさいモモちゃん」より 

まさにサウンドスケープ的です。キリの実が揺れる音ってどんな音がするんでしょうか。キリの木はよく見かけますけど、音にはほとんど気がつかないですよねー。この音に気づくモモちゃんも説明出来るお母さんも、かなりクリアーな耳を持ってます。今から40年ほど前は今よりももっと静かだったから聞こえたのかもしれません。耳が騒音に麻痺して、どんどんと鈍くなっているとも言えます。でも、その反面ヒドク神経質でもあり…バランスが悪くなっている。。。かなり深い問題です。



キリの木を見つけては耳をすましているんですけど、まったく聞こえてきません!それもそのハズ、もう花芽が付いている時期で、音のぬしのタネがすっかり落ちてしまっているんだから~。たぶん、写真のカラの中にタネが入っていて、それが揺れることで音が出るのではないかと思われるのですが、、、推測にすぎません。今年は時期を逃さず耳を澄まして・・・絶対に聴くぞ!



久々に「ちいさいモモちゃん」を読み返してみて、子どもの頃とは違った視点で読んでいる自分に気づきました。
桜の花が終わって藤の花が咲く頃、紫色のキリの花が咲きます。ちなみに、五百円硬貨の表にデザインされているのはキリの花ですよん。見てみてください~
コメント
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