白糠では50分ほどの滞在で釧路へ戻ります。1451発の普通列車釧路行きに乗車。
キハ40のタラコ色の車両でした。空いていたので、空いているボックスに座って窓を開けます。1451に白糠を発車。
青いモケットもボックスシートに座り窓を開けて、入り込む風と列車の走行音を感じながらボーッと過ごしていると、久しぶりに感じる列車の旅です。北海道ワイド周遊券を携えて旅をしていた頃は行き帰りも普通列車なんて時もあり、当時は東北筋も50系客車や急行型電車が走っていて、こんな感じで長旅をしていました。そんなことをふと思い出しながら、もうすぐこんな旅もできなくなるなあ、と少々感傷に浸っていました。
庶路駅では使われなくなったホームに国鉄時代の駅名標が色あせて残っていました。
40分ほどの乗車で釧路に1527に到着。釧路にも新型気動車が新製回送されてきているので、キハ40の活躍ももう間も無く終了でしょうか。
釧路駅に降り立つのも30年ぐらいぶり。ほとんど変わっていない駅舎にちょっとホッとします。この町で宿泊したことがありますが、駅前に泊まったこと以外はほとんど覚えていません。
釧路といえばタンチョウ。釧路空港連絡バスの阿寒バスの車体や、
釧路市内を走る路線バスを運行しているくしろバスの車体にもきちんとタンチョウが描かれています。もちろんご当地マンホールもしっかりとタンチョウが描かれていました。
この旅で初めて昼間に涼しいと感じた釧路に30分ほどの滞在で離れます。本当は泊まりたかったのですが、のちの行程を考えて本日の宿泊地は帯広に決めてあります。帯広までは1612発札幌ゆき特急おおぞら10号に乗車します。
国鉄時代からある駅名標に、違和感のある駅ナンバリングの表示の釧路駅を定刻にはなれます。
車窓には道東らしい湿原の雄大な風景や、
太平洋の景色を見ながら進みます。この海をずっと下っていけば東京に着くな、などと馬鹿なことを思っていると…
音別駅手前の川を渡る勾配を駆け上がるために、列車のエンジンの唸りが大きくなり加速をした次の瞬間、
「急停車いたします、ご注意ください」
iPhoneの地図で見てみると先に踏切があり、その踏切で危険を察知して非常ブレーキを扱ったか、あるいは動物との接触か、どっちかだろうと思っているのですが、車掌の放送が非常に小さく聞きとれないので何があったのかわかりません。現場では10分ほど停車して発車。結局何があったのかよくわからないままでした。
札幌と帯広、釧路などを結ぶ重要路線の根室本線ですが、悲しいかな単線なので、交換待ちもあり一度遅れると遅れは増大してゆきます。豊頃では運転停車をして釧路行きのおおぞらと交換待ち合わせ。次の停車駅である池田には17分遅れで到着。直線区間ではエンジンを唸らせて全力で走っていますが、なかなか遅れは取り戻せそうにもありません。
結局帯広には17分遅れの1804頃に到着。帯広駅では指定席、自由席とも乗車の列ができていたので、暑い中待たされるのは大変だったことと思います。
札幌へ向けて発車してゆく列車を見送ってから改札口を出て駅前のホテルにチェックイン。久しぶりに長い時間列車に乗っていたなあと思いながら、汗を流して夕食を買いに行きます。夕食は帯広名物の豚丼。駅構内の売店で豚丼弁当を買い、駅前のスーパーでそのほかのおかずなどを買い、本屋で帰りの新幹線で読もうと思う本を買ってホテルへ戻って夕食としました。