本当に圧巻の質問でした。
白石たみお議員が、羽田新飛行ルート(低空飛行)問題について予算特別委員会で質問しました。
私自身は、地元が町田市なので日常的に米軍機の騒音問題とは格闘しているわけですが、羽田空港の低空飛行問題についてはほとんど無知です。
ところが、そんな無知である私が聞いていても、これは勝負あったという論戦だったのです。
質問全文:予算特別委員会 白石たみお都議の一般総括質疑(羽田空港の機能強化に伴う新飛行ルート案について)
どういう気象条件のもとで「最大瞬間騒音値」が発生するのかと白石都議が聞くと、「標準的な昼間の時間帯の予測」というのが都側の答弁でした。
しかし、この間の説明会で用いられている資料には、気象条件は書いてありません。
白石都議は、「晴れの日、気温25度、大気圧1、無風という条件のもとで起きるであろう最大騒音瞬間の計算値」であるという裏をとり、江戸川区の測定局の上空、高度3000フィート、約950メートルでの最大騒音レベルは78・1デシベルだという実績値を突きつけました。
計算値では70デシベルであるのに対し、実測値は78デシベル。8デシベルの違いというのは、6・4倍も大きさが違います。
そして、最大瞬間騒音値がどういうことをもたらすかについて、次のように述べています。
瞬間最大の騒音が問題なるのかということなんです。騒音研究の第一人者で、北海道大学の松井利仁教授からお話を伺ってきました。
大きな音こそ、睡眠を妨げ、睡眠障害を引き起こし、心筋梗塞や脳卒中を引き起こす要因になるから、この瞬間最大の騒音が大きな問題なんだと、このようにいっています。また、会話も妨げます。日常生活を困難にもすると。乳幼児は、生まれたての赤ちゃんや乳児は日中でもよく寝なければなりません、乳児にはお昼寝が必要です。
松井先生のお話では、人間は誰でも寝てから90分間の間に成長ホルモンが出るが、このときに睡眠妨害にさらされると、その後、幾ら寝ても成長ホルモンが出ないことは理論的にわかっていることなんだと。騒音により乳児の発育に影響が出ても医学的にはおかしくないと、このようにおっしゃられていました。
国も、東京都も最大騒音値の実測値があるのに、計算値しか出さずに説明会をくり返してきたことは重大な問題ではないでしょうか。
この次に、欧州WHOのガイドラインの内容を示して、ガイドラインに照らしても極めて重大な問題があるではないかと追及。そして、騒音だけでなく、落下物の問題、資産価値は低下する問題などさまざま問題があることを指摘しました。
この羽田新飛行ルートは、撤回するしかありません。
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