「安倍談話」なるものが発表されました。
その全文は、首相官邸のホームページから見ることができます。
キーワードを残したからいいとか、過去の談話を継承するという姿勢が見られたからいいとか、あれこれ言われていますが、安倍晋三という政治家が心の底から過去の侵略戦争を美化したい、間違いだったと認めたくないのだと思いました。
極めつけが記者会見での次の一節です。
日本では、戦後生まれの世代が、今や、人口の8割を超えています。あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子供たちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません。しかし、それでもなお、私たち日本人は、世代を超えて、過去の歴史に真正面から向き合わなければなりません。謙虚な気持ちで、過去を受け継ぎ、未来へと引き渡す責任があります。
自らが謝罪したくないという本心がありながら、その責任を「子や孫、そしてその先の世代」のせいにするというのは冗談じゃないというが感想です。
しかも、「宿命を背負わせてはなりません」といった直後に、「世代を超えて、過去の歴史に正面から向き合わなければなりません」と言われても、空虚以外の何物でもありません。
先頭に立って歴史に向き合うべき首相が、歴史に目を背け、「ポツダム宣言」の間違った戦争という定義も認めようとしない姿勢こそ、私たちが世界に向けて謝罪しなければならないことになってしまいます。
憲法に縛られた国会議員──これを逸脱する発言が次々と発せられていますが、このことを深く自覚して行動するか、できないのであれば国会議員のバッヂをはずしてもらうしかありません。
くり返し紹介されているドイツのヴァイツゼッカー元大統領の次の言葉は、過去の問題にどう向き合うべきかの指針となるものだといつも感じています。
問題は過去を克服することではありません。さようなことができるわけはありません。後になって過去を変えたり、起こらなかったことにするわけにはまいりません。しかし過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目となります。非人間的な行為を心に刻もうとしない者は、またそうした危険に陥りやすいのです。
あらためて、戦後70年。あの侵略戦争と植民地支配の犠牲となられた方々への深い哀悼の気持ちを表すとともに、二度と戦争しないと決めた崇高な理想を現実の政治に引き寄せるために綱を引いていきたいと思います。
最後に、日本共産党の志位和夫委員長の談話「戦後70年にあたって──『安倍談話』と日本共産党の立場」を紹介しておきます。
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