goo blog サービス終了のお知らせ 

日本共産党都議会議員(町田市選出)池川友一「市民とつくる都政への架け橋」

日本共産党東京都議会議員の池川友一のオフィシャルブログです。地方政治の現場からいろいろと発信していきます。

健康福祉常任委員会視察②~大垣市

2012-06-05 | 町田市政・市議会のこと

【岐阜県大垣市】─南部学校給食センター─

 大垣市では、南部学校給食センターの給食食材の放射能検査機器と、大垣市民病院を視察させていただきました。

 この学校給食センターでは、毎日12000食の給食を市内の公立小中学校に運んでいます。「学校給食は子どもたちが選択できない」ことを直視し、保護者の方をはじめ、福島第一原発事故による放射能の影響を心配する声を受け、機器を購入。2011年11月から測定を開始しています。

Ts3w0615

 機器はNal(Tl)食品モニターfoodGuard-1を使用。20分の測定で検出限界値は20ベクレル/㌔。毎朝、調理員さんが測定をおこなっています。標本は一日に3点以上をおこない、市内の保育園などから依頼がれば測定をおこなっているとのことです。

 これまで20ベクレル/㌔を超えるものは検出されていない。お米や牛乳は県内産を活用。野菜や肉についてもなるべく県内産や近隣県産を使用するようにしています。

Ts3w0616

 町田市との相違の第一は、学校給食の形態。町田市が自校方式であるのに対し、大垣市はセンター方式ということです。第二は、放射能検査をするタイミングが、町田市は1プレート方式(子どもたちが食べた後のものを計り、なおかつ一つひとつの食品については測定できない)であるのに対し、大垣市は摂取量の多い食材などを選び調理前に測定しています。第三は、町田市が測定結果を公表しているのに対し、大垣市は結果を公表していないということです。第四は、福島第一原発からの距離です。町田市と大垣市を比較しても、保護者の方からの放射能に関する要望の件数は大きく違います。

 これらの相違点は踏まえても、福島原発により近い町田市が放射能検査機器の購入を決断し、市民のいのちと健康を守ることが必要です。健康福祉常任委員会で、全会一致の付帯決議をつけたことを重く受け止めて、どうしたら導入できるのかを検討することが必要だと思います。

Ts3w0618

【大垣市】─大垣市民病院─

 大垣市民病院は、西濃医療圏40万人の基幹病院であり、県下最大の急性期病院です。職員は1300人(大垣市職員の約半数)であり、病床数は903床となっています。2011年度には救命救急センターを新築移転。院内を視察させていただきましたが、その規模は圧巻でした。いくつかの内容について感じたことを順不同で記していきたいと思います。

 よろず相談センターのとりくみは、医療福祉相談部門、地域連携部門、医療相談部門の組織によって構成。地域医療連携は、町田市でも重要な課題の一つですが、独立したセンターをもって対応していることで病診連携などもスムーズにいくという話がありました。

 医師・看護師不足については、全国どこでも課題を抱えていますが、大垣市民病院では臨床研修センターを設置し、研修責任者を配置して初期臨床研修医の受け入れをおこなっています。看護師不足については、院内保育や寮の整備を通じて確保など、離職率を下げていく努力をおこなっていますが看護師を確保していく決定打はないという話もありました。

 市内で300床の病院が新しくできたが、これまで通りの経営状況。経営状況は、病院を開設してからすべて黒字だといいます。内部留保は160億円であり、経営状態を維持していくのが課題だという話をうかがいました。

 診療報酬の改定をはじめ、一つひとつに対応していくことも重視しているといいます。レセプトもすべて外注するのではなく、職員自らがやることで病院の質を保っていくことが重要だともお話されていました。

 一次から三次救急までを担う病院であり、病院の方針は「満床でも受ける」とのこと。どんな状況でも受け入れをおこない、そこから紹介していく仕組みをつくっているといます。自治体病院として、地域の基幹病院として果たすべき役割だというお話しもありました。

 NICUとGCUは12床ずつあるがNICUは常に満床状態。また、産科は43床で、地域で出産をする多くの方がこの病院でお産をするといいます。プレイルームに病棟保育士を配置して、入院している子どもたちとかかわりを持つとりくみもしています。

 大垣市民病院では10対1看護体制。看護師の総数を増やすことが困難であること、7対1看護の場合新しい方針で重症度の患者が15%以上いなければならないことなどから、現在は10対1看護ですすめているということでした。

 町田市民病院とは規模も地理的条件も違います。しかし、町田市の医療を考えた際に、市民病院が果たす役割は一体何か、地域の中でどのような医療を担い、地域医療連携をどのようにすすめていくのかを深めなければならないと感じたところです。今後、町田市民病院が果たす役割について、さらに深め市政の発展のために生かしていくようにしたいと思います。

(つづく)

┏┓池川友一(日本共産党町田市議会議員)
┗╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 【事務所】
 〒195-0061 町田市鶴川5‐10‐4
 電話・FAX/042(734)1116

 メール/up1@shore.ocn.ne.jp

 ※無料のなんでも相談、法律相談もおこなっています。なんでもお気軽にご連絡ください。