霞ヶ浦のほとりで

徒然なるままに

新・平家物語

2017-08-02 18:55:59 | 読本
30歳台前半に夢中になって読みました。親子兄弟で戦う[保元の乱]や[平治の乱]では、吉川英治ならではの優しい人間描写に、勝者敗者共に好きにならずにはいられませんでした。
歴史小説は作者の思いや解釈で書かれるので、史実と違っている所もあるでしょう。たしかに昔と今では価値観は異なるでしょうが、喜怒哀楽など人の感情というものは変わらないと信じています。この源平合戦は日本の最高の物語と思います。
読み終えれば、巻頭の「諸行無常の響きあり」がいっそう心にしみ入ります。